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ONLY DAILY ・・・ あおいあお

毎日が昨日になり、今日になり、明日になる。
誰のものでもない、自分の心を自分の言葉で。

2015年08月19日 | PUSH OUT

風にとまれと言っても無駄だ

風に止まる場所はない

風にあるのは方向だけだ

それも重なり合う雲のせいで

目標は常に不可視

それでも風は止まらない

流れるのが宿命

どこか

としか言えないが

どこかは

必ずどこかにある

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街 Ⅱ

2015年08月05日 | PUSH OUT

空の下

陽の下

雨の下

 

人が歩いている

自転車に乗る人がいる

走る人がいる

今時だ

スマホに夢中な人が歩いている

ずっと目を離さない

車が走る

大きさに物言わせ

横暴に無礼に走る

立ちすくむ人がいる

歩道だというのに座り込む人

大声で周りを震わせ

塊を組む集団

 

街の上

道と建物とほんの樹木と

看板に電線

そして信号

信号は街の象徴だ

赤なら止まれ

青なら進め

止まれとも進めとも言わぬ黄色

黄色は

人の核心だ

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1秒

2015年03月08日 | PUSH OUT

160億年で1秒しか狂わない時計を東京大学の研究チームが開発したというニュースが伝わった。

160億年で1秒。

仮に人生80年とすれば、80年で0.000000005秒しか狂わないということになる。

生きている間、時間は全く狂わない。

人の時間はそうはいかない。

人によって違うし、生まれたとき、10代、20代と続き人生のステージで時間の流れ方がまったく異なってくる。

しかも、同じステージでも早かったり、遅かったり、時には止まったりすることもある。

ただ、だからといって160億年の1秒で過ごしていくのもきっと苦痛に違いない。

人はそんな風にできてはいない気がする。

こころの動きで時間も変わるのだ。

といっても時計は正確なほうがいい。一日で1分、2分と狂うような時計ではやはり困る。

そういえば、今身に着けている腕時計、早く直さなきゃ・・・。

そうすればもう少し、正確に生きていけるかも・・・・なんて。

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豆まき

2015年02月03日 | PUSH OUT

木のガラリ戸

ガラッと開ける

夜風が待ちわびて

入って来る

身じろぎせず

すくっと立ったまま

月が見下ろし

青みが深まる

下界に向かって

やおら豆を握りしめ

精一杯の距離まで

振り撒くのだ

 

鬼は~外 

福は~内

 

願っているだけではだめだ

何が鬼なのか

何が福なのか

それさえわからぬ

事情になってきた

自分自身に寄る

寄るためにしっかり立つ

 

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ミライニ

2015年01月26日 | PUSH OUT

ひとつのりんごが

重力に降伏して

ぽとりと落ちた

その重みで

幹は震えたが

空はまだ青く広がっている

幾つかのりんごは落ち

また新たに実がなり

そうして生きてきたはず

落ちたリンゴを惜しむより

明日の実を見よ

大地の養分と

天の恵みがあれば

呼吸と希望は残ったままだ

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気分のいいわけ

2013年12月10日 | PUSH OUT

晴れているから
今日は気分がいい
雨なので
憂鬱だ

一粒の人間の
自分の心なのに
たどり着けない
そこは未知

そんなたわいない
いいわけで
ほっとするなら
それでいい

曇りの時の
いいわけが
気分の有り様が
難しいけど

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二者択一

2013年11月18日 | PUSH OUT

海か山か
巨人か阪神か

少年に遡れば
ファーブルか
シートンか

ぼくはどちらかといえば
シートンだ

だが
人生の悩みは
そうはいかない

こっちか
あっちか
と問われても
どちらか一つは選べない

面倒くさいものだ
人生は
面倒くさいものだ
人間は

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倍返し

2013年10月21日 | PUSH OUT

今が旬の倍返し

しかし、倍返しはだめだ
相手を零か
さらなる倍返しに追い込む

ちょうどいいのは
7割返しぐらいか
数字は任せる
好きでいい

ちょうどいいのが
ちょうどいい

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坂道

2013年02月24日 | PUSH OUT

長い坂道を前にして
その頂の向こうに青空だけが見える
そういう坂道を歩いていたんだ
その坂道のてっぺんと
向こうに見える真っ青な空の間に
何があるんだろうと思って
ずっと歩いていたんだ
ぜえぜえ唸って
足を引きずって
歩いていたんだ

坂道の頂が遠いほど
空に近づき
空とてっぺんの間は狭くなり近づいていく
頂が空と一緒になるほど
高くはならないと思うけど
そんなことになったらいいなと思いながら
こんな長い坂道を今でも
ぜえぜえ言いながら
足を引きずって
歩いているんだ

 

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重力

2013年01月17日 | PUSH OUT

重力があるから
人は歩くことができる
重力があるから
人は横たわり眠ることができる

重力があるから
人は飛ぶことができない
重力があるからといって
人が安らかな眠りを得るとは限らない

この地球の大きな力のもとでも
ひとりひとり皆
異なる力をもち
一人一人が異なる戦いをしている

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無題

2012年02月01日 | PUSH OUT
事実だけでは
人との話にならない

真実を話すのは
骨が折れる

嘘はつきたくないので
人とは会わない

***********************************

昨日までタイトルが浮かんでいたのに
一晩過ぎると
忘れてしまった
思い出せない
一本呑んだワインのせいなのか
なんなのか
思い出せない理由が分からない

***********************************
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今年も~11月から12月初め

2011年12月03日 | PUSH OUT
空や雲や海など
調子はおかしいけど
時間だけは冷ややかに淡々といつもの通り過ぎていく

もう11月なのだ
新しい年まで
60日を切った

誰もが避けることのできない
大変なことを
背中の大きさの分だけ背負っている

それ以上のことはないはずなのだが
何かそれ以上のことが
あるような不安な気持ちになる




ぽつり ぽつり と
水滴が落ちていくように
時刻は
人から逃げていき
消えていく

水滴が海に呑まれて
姿を消すように
時刻も
無限の時のうねりに溶け
跡形もない

12月になった
容赦もない
大震災に怯え祈り
荒れ狂う季節になすすべもなく
人はただうわさ話で気を紛らわす

年の瀬を指で数えられるまでになり
とても大事なものを失くしたような気持ちになる
でも本当に心に影を落とすのは
消え去ろうとしている
これからの時間

暗闇で絵を描くようなもの
なんの確信も持てないまま
進んでいく
すぐ隣に居る筈の人さえ
見失う

これでこの話は終わり
次はそれでも
光のような暖かいもの
そんな話もあること
そんな話がしたいな


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有田史朗「光は灰のように」

2010年12月25日 | PUSH OUT
頼まれた書物があって久しぶりに紀伊国屋書店へ行った。
レイアウトが変わっていて、戸惑いながらも用事のことは済ませ、詩集のコーナーに辿り着いた。
幾冊か手に取りぱらぱらとページをめくって目を通しているところで、この詩集に出会った。
有田史朗「光は灰のように」
その詩集から1篇

  まひるの朝食

トマトを包丁でスライスする
胡瓜は細長く刻まれる
朝の太陽は
もう中天たかくのぼってしまった
わたしは野菜と卵に叱られる
香ばしいパンがなだめてくれなければ
わたしは珈琲を飲む資格がない
午後よ しばらくは
傾きを遅くしてくれないか
わたしは今から
人間になるのだから
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真直ぐな円

2010年12月19日 | PUSH OUT

円を描くように
真直ぐ歩く

真直ぐ歩いて
円を描く

そんな生き方がいい
わかりにくいけど
そんな感じ

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リーフ

2010年11月30日 | PUSH OUT
風の上に風また風
重なり絡み
流れ行く
巻き込まれた一枚の葉
数ミリの重さでは
対抗できぬ
翻弄され
あがいても
もはや自力では
地上には着けない
ええい ままよ!
流れるままに
身を任すのもまたひとつ
体温の沁みたマフラーに
貼りつくやも知れぬ
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