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ONLY DAILY ・・・ あおいあお

毎日が昨日になり、今日になり、明日になる。
誰のものでもない、自分の心を自分の言葉で。

Curtis Fuller - Five Spot After Dark

2025年04月28日 | PUSH OUT

Five Spot(Cafe)はかつてニューヨークにあったジャズクラブ

カーティス・フラーの柔らかいトロンボーンで大きな雲の中にいるような厚みのある曲になっています。

Curtis Fuller - Five Spot After Dark

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恐ろしく退屈な一日

2025年04月27日 | Hidden

目が覚めることを望んだわけではない

夜の切れ端をつけたまま

鍬で掘り起こされる

仰向けの瞼で時間を探す

 

恐ろしく退屈な一日

身体はピクリとせずとも

細胞は騒いでる

神経は怯えている

 

残酷な今を置き去りにして

脳は旅に出る

じっとしたまま

過去へ未来へ

 

一日の終わり

時間旅行からの帰還

へばりついた燃料が

ぽたりぽたりと垂れてくる

 

もう一日という明日がある

来るはずのない届け物を待って

もう一日生きてみるか

特別に約束があるわけでもないし

 

 

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2025年04月25日 | PUSH OUT

月がこんなにも
手の届きそうな
向かい合って
距離がとても短い

風の梯子を
闇夜に放てば
渡って行けそうな
それほど心も近づけ

眺めていれば
つい言葉もかけて
真空の風の音
一人立つ夜

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ほんとうは

2025年04月19日 | Hidden

ほんとうは
というと
いつもの口が
うそにきこえる

ほんとうは
と切りだしても
ほんとうかどうか
わからずにいる

ほんとうは
ほんとうかどうか
そんなこと
思ってもいない

ほんとうは
といって
さまよう
わたしの真実

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りんご

2025年04月19日 | Hidden

食卓がないので
りんごは床に静止している

重力で
りんごはじっとしている

床に落ちても
りんごはりんご

寝床がないので
地面に横たわる人も人

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知り合い

2025年04月16日 | PUSH OUT

知り合いの友人が
知り合いの友人に
家を頼んだ
知り合いの友人は
知り合いの不動産屋に
家を頼んだ
知り合いの不動産屋は
知り合いの不動産屋に
家を頼んだ
たくさんの知り合いの知り合いが
たくさんの家をぶら提げて
暗い夜道を行列している
知り合いの友人は
行く先もわからず
いつしかその行列の最後尾で胸を張っている

 

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そこにいないわけ

2025年04月15日 | Hidden

僕がそこにいないわけを
薄い皮膚は黙秘するが
体の芯は知っている

僕がここにいるわけを
薄い皮膚は白状するが
体の芯は凍ったままだ

空を飛んでここにいるわけじゃない
歩いているうちに
道に迷ったのか
求めたのか

まっすぐな道を
まっすぐに行くことほど
難しいことはない

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今日のはじまり

2025年04月02日 | PUSH OUT

月の暦で年のはじまり
太陽の暦で春のはじまり

立つは歩くのはじまり
歩けば旅がはじまる
僕の旅のはじまりは定かではないが
突然ここに着いたわけでもない
記憶は
鳥のように羽毛の軽さで飛びはじめ
今や五体の何倍もの荷物を背負ってる
その分筋肉は比例して形を作ってきたが
ここにきて支える骨が軋んできた

終わりが見えてはきたが
まだ終わりではない
思う以上に長い旅の途中かもしれない
そろりといたわりながら
まだずっと先に腰掛けて
最後に見る光景を想像しながら
一歩ずつ踏み出していく

それが今日のはじまり

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さくら

2025年04月01日 | PUSH OUT

咲き誇るなら

短い命の花だけでいい

指先ほどの花びらが集まって

幹も枝も隠し

群れとなり

大きな生き物になっていく

白色のあるいは薄紅色の

天に導く龍のようだ

限られたときの中で

命の色を保ったまま

散っていく

地に落ちた桜の花の道

無造作に歩くことはできない

 

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