ONLY DAILY ・・・ あおいあお

毎日が昨日になり、今日になり、明日になる。
誰のものでもない、自分の心を自分の言葉で。

紙風船 ~ 黒田三郎

2012年09月04日 | My Favorite

紙風船
落ちてきたら
今度は
もっと高く
もっともっと高く
何度でも
打ち上げよう
美しい
願いごとのように

*************************************
フォークグループの赤い鳥が歌にした
無垢で美しい詩
でもこの詩の向こうで
作者は自分の願い事を
秘かに胸に仕舞い
あるいはもしかすればとっくに捨てたのかもしれない
そんな儚さを感じる
その中で人の願いごとが叶うことを祈る
人は絶望や悲しみを受け止める所に
強さがあるのかもしれない

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新川 和江 ー「詩がうまれるとき」-

2009年12月05日 | My Favorite

背表紙にこう書かれてある。
(・・・詩が生まれるきっかけやモチーフ、創作に向かう態度、そして自伝的回想をも交えながら打ち明ける「詩作の秘密」
詩だけからは窺い知れない茶目っ気やユーモアも楽しい、興味つきないエッセイ集)
まさにその通り。

一篇だけ詩を書き出してみる。


季節

どうやって
落ちようかしら
こぼれ方にも いろいろある

森では木の実が
豆畑では 豆が
莢の中にいちれつに並んで
思案している
りきんでいる
せっせと ちからを蓄えている
こういう季節がわたしは好きだ
わたしの中にも
ひとつの思いが実りつつあって
やがて
一篇の詩が熟して落ちる


それにしても女性は年齢を重ねると共に、本当に芯から強くなっていくような気がする。
比して男性は丸く柔らかくなっていくと感じるのは、私だけだろうか・・・。

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中条照子

2009年07月21日 | My Favorite
古本屋へ入った。目的などない。上へ下へと目を走らせ、背表紙をなぞりながら歩き進む。
ふと「詩」という文字が目に飛び込んできた。手にとり、ぱらぱらとめくる。
気負いもてらいもない。けれど、力があって、ぐんと心に迫ってくる。
しんみりしたり、納得したり、考えこんだり、笑ったりと様々に心が動く。

女性である。木彫工芸作家。御歳88歳。中条照子。(呼び捨て御免)
まぐまぐでも配信されていたようですが、本の名前は「破詩り書き四十年(はしりがきよんじゅうねん)」
まずはひとつ抜粋。

心配

心配って
汲んでも汲んでも尽きない湧き水

心配しても
どうにもならない心配

心配すれば
好転しそうな心配

心配が消えた時
人も消えてナムアミダブツ

今日 心配の出来る幸せかみしめよう
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My Favorite

2009年06月07日 | My Favorite
My Favorite・・・自分の好み
誰にも好き嫌いはあるし、それはまた年齢と共に変わってくる。
若いときは、好き嫌いに対して激しい反応を起こすか、あるいはまた逆に何でも受け入れてやろういう気持ちで、好き嫌いに隔たりをつけなかったりする。
今の心境は、嫌い対して、中途半端で嫌味で気障な言い方をすれば、柔らかく拒絶するといった具合になると思う。受け入れようともしないけど、拒絶もしないといったところか・・・。
それより、好きに対して深く素直になっていきたいという気持ちが強い。
それをそのまま生きることのベースにおきたいという気持ちがある。
がしかし、そうもいかないのが現実ではある。
そんな話はさておき、自分の好みのものを相変わらずの整理下手ではあるが、新しい机の上に並べていこうと思い立った。
ひとつずつ気の向くまま、どこからか取り出しては広げたり並べたり重ねたりしていきたい。
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