銀色のブロックが雨に打たれて
光っている
僕の指はその光を掴もうとし
伸ばしているうちに
肩も胸も腰も足も
体ごと引き込まれていったのだ
果たしてそれが何だったのか
その先に何かが見えたのか
僕はわからない方を選んだ
そもそも光は自らが照らしたものだ
正体もわからず
あたかも彼方からの光のように
錯覚をして見せたのだ
そうすべきだと最初から決めていたから
誰とも話す必要などなかった
繕うように照れてみたけれど
支えているものは
何もなかったのだ
僕が何を望んでいたのか
今もってわからないでいる