子ども相談室 すきっと

子どもと自分を育てるブログ

緊急時の子どもの居場所づくり(小中高一斉休校時の子どもへの対応)

2020-03-02 11:40:48 | 小・中学生の頃

新型コロナウイルスへの対応で、小中高が一斉休校になったことで、

子どもとどのように対応したら良いか悩まれているお母さんも多いと思います。

 

スクールカウンセラーとしての学校における緊急時の対応や

長年地域で子どもの居場所づくり(一日児童館『かっぱら広場』)の活動をしてきた経験から

『かっぱらぱ編集室つれづれ』のブログの方に

いくつか子どもへの接し方のアドバイスをにアップしました。

日々の生活の参考にしてください。

 

行き詰まったときは1人で悩まずに、

各学校のスクールカウンセラーはそのまま勤務していますので、

遠慮無く学校に問い合わせてお話を聞いてもらってくださいね。

『かっぱらぱ編集室つれづれ』のブログは→こちらから


子どもの行動には必ず理由があります。叱る前に、ちょっと考えてみましょう。

2019-10-04 00:34:17 | 小・中学生の頃

辺りにいい匂いが漂っているな~と思ったら、キンモクセイの花が咲いていました。

もう何十年もここに住んでいるのに、今まで気が付かなかったのが不思議です。

 

前回から、ずいぶんと時間が経ってしまいました。

ごめんなさい。

 

先日、小3になった孫が近所の子どもたちと遊んでいた時のことです。

※私には、成人になった息子3人と小学2年と3年生の孫がいます。(^^)

 

小3の孫には、仲良しの友だちがいます。その子も孫のことが大好きです。

孫は、その子と2人で遊びたいのですが、

近所に住む同級生の2人と年子の妹は、みんなで遊びたいと思っています。

 

その3人が私のところに来て、

「Aちゃん(孫)がBちゃん(仲良しの友だち)とどっか行っちゃった」と不満そうに言ってきました。

一緒に遊んでくれない2人を非難しているような口調です。

「ふたりと一緒に遊びたいの?」

と聞くと、「遊びたい」と言うのです。

 

昔なら子ども同士で解決したことでも、

今の子どもたちには “大人に言って何とかしてもらう” とします。

幼い頃から大人がいつも子どもたちの行動に干渉してきたため、そうなっていったのだと思いますが…。

 

私に、「みんなで仲良く遊ばなきゃダメじゃない」と孫に言ってほしいのだと思いますが、

「遊びたいなら、自分たちで『一緒に遊ぼう』って声をかけたらいいんじゃない?」と答えいました。

 

すると、

「だって逃げちゃうんだもん」との返事。

なぜ逃げられるのかは全く考えていない様子です(ま~まだ小学2・3年生ですから(^^))。

「そうだんだ~」とそこはつれないようですがやり過ごします。

 

しばらくして、机のところに座っていた私のところに、机の下から小3の孫がそーっと顔をのぞかせました。

言いつけられ叱られるのではないかと、ちょっと笑いながら不安そうな顔をしています。

 

もちろん、私は叱りません。

お昼を過ぎていたので、「お腹すいてないかい?」と声をかけたところ

ホッとした様子で顔を出しました。

 

言葉で伝わるのは7%。

残りの93パーセントは表情や態度で伝わります。

言葉は交わさなくても、しっかりとプラスのストローク交換(安心できる気持ちのやり取り)ができたのではないかと思います。

 

その後、孫は残りの3人も含めて遊んだり、また仲の良い子と2人で遊んだり‥。

言いつけてきた子どもたちも悪くないし、仲の良い友だちと遊びたいと思う孫の気持ちも悪くはありません。

子どもはついたり離れたりしながら、友だち関係(コミュニケーション能力)を成熟させていきます。

大人は、あまり干渉しすぎないようにして、その様子をそっと見守ってあげることが大切です。

 

子どもの行動には、必ず理由があります。

叱る前にちょっと立ち止まって、今の子どもの気持ちを考えてあげられると良いですね。


ことばで伝わるのはたった7%、残り93%は表情や態度で伝わります。

2019-10-02 21:12:23 | 小・中学生の頃

毎日子どもたちと接していると、

言うことをきかなくて

怒りたくなることってありますよね。

 

でも、小学校で子どもたちの話を聴くと、

「何を怒られているのか分からない」という声をよく耳にします。

 

交流分析という心理学の中に「ストローク」という考え方があります。

「ストローク」とは、人と人との関わり、人と人とのやりとりのこと。

 

例えば、子どもが話しかけてきたとき、

あなたが子どもの方を見てうなずいてあげたとしたら、

これは「ストローク交換」をしたことになります。

 

反対に、子どもが話しかけてきたのに、

夕食を作るのが忙しくて無視してしまったとしたら

NOストローク(ストロークを与えていないこと)になります。

 

人は誰しも「ストローク(人との関わり)」を求めて生きています。

驚いたことに、

やりとりの中で、「ことば」で伝わるのはたった「7%」しかありません。

残りの「93%」は、ことば以外の「言い方、表情、仕草、態度」

などで伝わっていきます。

同じ「こっちへおいで」ということばのメッセージでも、

笑っている左側は安心して近づくことができますが、

右側は、ことばでは「おいで」と言っていますが、

表情は「来るな」というメッセージを送っています。

 

子どもと関わるときには、子どもが混乱しないように、

「ことば」と「言い方、表情や態度」を一致させることがとても大切です。

 

そして、注意するときは、分かりやすい「ことば」を使うこと。

そうすれば、何度も同じことを言っているのに改善されない…ということは、

減るかもしれませんね。

 

まだ書き始めて、上手くまとまりませんが、

修正を加えながら書き進めていきますね。

 

 

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49.ゲームやYouTuberを、子どもにどう使わせたら良いのか 2

2018-03-13 00:19:25 | 小・中学生の頃

 ゲームを見つめる子どもたち

今から20年くらい前までは、外で遊ぶ子どもたちがたくさんいました。

子どもたちは、小学校から帰ると外に遊びに行き、
めいっぱい体を使って友だちと遊び、
5時になると家に帰ってきました。

なぜ5時に帰ってきたかというと、大人に怒られるからです。
もっと遊びたくても、お母さんに怒られるからと遊びが途中でも家に帰りました。
学校でも「5時には家に帰りなさい」と言ってくれたし、
地域でも5時に子どもが家に帰るのは暗黙の了解で、
それを過ぎて外を歩いている子がいると大丈夫かと心配したものでした。


ところが今、ゲームは家の中でやっているので親は安心です。
やっていれば静かだし、手もかかりません。

いずれ自分で気がついてゲームをセイブできるようになると考えていますが、
使う時間が長ければ長いほど、自分の意志でやめることが困難になっていきます。

かといって、ゲームをやらせないと今は友だちとの会話について行けないのが現状です。


そこでゲームをさせる上で大切なのは、
「ゲームをやったり、YouTuberを見ていい時刻を決める」ということです。
ポイントは、「時間」ではなくて「時刻」を決めることです。

「時間」で決めると、子どもは自分の好きな時間にやるようになります。
学校から帰ったらとか、勉強が終わったらなど、自分で決めさせると
親は子どもがいつからゲームを始めたのかがわからなくなり、コントロールすることが難しくなります。


その点、「18時~19時の1時間はゲームの時間」など、時刻で決めるとコントロールがしやすくなります。
そして大切なのが、使って良いのはその1時間だけ、
19時を過ぎたら1分たりとも認めないという強い姿勢が必要です。

子どもは、ゲームの小さな間口からネットという無限の世界に遊びに出かけています。

昔子どもたちが5時に家に帰ってきたのは、
親がそれ以降遊んでいると危ないからと、徹底して5時に帰ってくるように子どもに言っていたからです。
ゲームの世界に遊び行っている子どもにも、「19時になったら帰ってきなさい」と
きちんと時間を決めてあげることで、子どもはそれまでに遊びをセイブして
現実の世界に帰ってくるようになります。

これは自分を自己コントロールできる力にも繋がっていきます。

ゲームやYouTubeと子どもが上手に付き合っていけるように、
上手に声かけをしていってあげてくださいね。


48.ゲームやYouTuberを、子どもにどう使わせたら良いのか 1

2018-03-11 23:37:12 | 小・中学生の頃

小中学校でスクールカウンセラーとして仕事をしていると、
「子どもがゲームをやめなくて困る」という相談があります。

子どもが学校から帰ると、ゲームを始めるか、
もしくはアイパットをだしてYouTuberを見出す。

勉強をするように言っても、なかなかやめようとしない。
ご飯の時にもアイパットを離さないでYouTuberを見続けている。

子どもが高学年になると、やめさせようとすると逆ギレされて
どうすることもできなくなってしまっている…。

 

今の子どもたちは、小さい頃からゲームをして育ってきています。
イヤなことがあったときにもゲームで気を紛らわせ、
退屈なときにもゲームで遊んできたのです。
親が仕事で忙しく働いているときも、
その寂しさをゲームが癒やしてくれていました。

ゲーム以外の楽しさや暖かさを経験しないと、
ただゲームをやめろと言っても、
その時間をどう過ごして良いかわからなくなってしまうのです。


お母さんたちは、スマホや携帯とどのくらい関わっていますか?
丸一日、スマホをいじらないで生活できますか?

人間は、遠くの目標より、近くの快楽にひかれてしまいます。
ゲームをやめさせることを考える前に、
子どもが今どんな気持ちでゲームをしているのかを
しっかり考えてあげることが大切です。

(つづく)


43.子どもの前で先生を悪く言わない

2014-06-03 22:55:15 | 小・中学生の頃

新年度になり、新しいクラスになると
子どもたちは家で担任の先生の話をすることがあります。

担任の先生が変わると、当然勉強等のやり方も変わりますから、
子どもたちは戸惑いもあり、先生の不満を言うこともあるでしょう。

でも、そんな時に一緒になって「困った先生だね~」などと言うと
とたんに子どもたちは先生の困ったところを見つけては、
お母さんに話すようになります。

お母さんに同調してもらって力を得た子どもたちは、
時に先生に対して自分を主張するために反抗的な態度をとることもあるでしょう。

そうなると集団を扱っている先生としては、とても困ってしまいます。

子どもが大人になったとき、自分に合う人とばかり一緒にいられるわけではありません。
時には気の合わない人とでも、一緒に仕事をしていかなければならないこともあるでしょう。

小学校、中学校といろいろな先生と出会います。
好きとかきらいではなく、それぞれの先生とどうか変わっていくのか、
それが子どもたちの勉強になります。

親は、子どもの話は聴いてあげても、余計な意見は言わず、
見守っていく姿勢が大切です。
自分で考えて行動する力を身につけることが、
将来の自分づくりの大切な要素の一つなのですから…(^^)。

 


42.子育て…。今、知っておきたいこと、やっておきたいこと⑦

2014-04-03 20:48:24 | 小・中学生の頃

小学校に入ると、毎日宿題が出るようになります。

小1の入学当初は、勉強している自分がちょっと偉くなったような気がして、
興味をもって勉強に取り組むのですが、
数ヶ月もすると、勉強はイヤなもの、
やりたくないけど仕方なくやるもの、に変わっていってしまう子も少なくありません。

勉強は、やってもやっても終わりがないし、
やればやるほど難しくなり、時間がかかるようになります。
幼稚園までは、遊んでいても怒られなかったのに、
小学校に入ったとたん、「勉強、勉強」と言われるようになる。

親も子どものため…と思っているので、仕方のないことかもしれませんが、
これでは勉強嫌いになって当然です。

子どもは宿題をしなければならないということは、よく分かっています。
イヤだな~、やりたくないな~と思いながら時間を過ごしています。
そこでグッとがまんして待っていてあげれば、
やらなくちゃ…と自分から動き始めます。

その時に、「がんばっているね」「エライね」と声をかけてあげたり、
やっている勉強に興味を示してあげると、
自ら「勉強しよう」という動機が高まり、自主的に動ける子どもになっていきます。

子どもを育てるときには、待つこと、見守ることがとても大切です。
根気のいることですが、これを体得できれば、子どもたちは健やかに育っていきます。
言いたい気持ちをちょっと抑えて、見守ってあげてくださいね(^^)。


40.子育て…。今、知っておきたいこと、やっておきたいこと⑤

2014-03-26 23:24:51 | 小・中学生の頃

またまた前回から随分時間が経ってしまいました。
すみません。

仕事もやっと一段落したので、
時間が取れる限り、少しずつ話を進めていきますね。

さて、いよいよ子どもが小学校に。
子どもたちの成長課題は「勤勉性」を身につけることです。

小学校の頃、子どもたちは学ぶ存在として、学校生活を送ります。
幼稚園・保育園までは、遊ぶことが仕事でしたが、
小学校に入ったとたん、一日中イスに座って勉強しなければなりません。

しかし、最近の子どもたちは、イスに座っていられない子どもがとても多くなっています。
これは幼児期前期の「しつけ」とも大きく関係していると思われますが、
自分を律する(コントロールする)力が育っていないだけではなく、
根本的に、座っていなければならない場所だ…ということが理解できていない
のではないかと思える子どもたちもいます。
「なんで座っていなきゃならないんだ…」と思っていたり、
立ち歩くことで先生の注意を引こうとしたり…。

これでは、勉強をするどころではありません。
地域によっても異なるのでしょうが、
先生はまず「しつけ」から始める…という学校も、
少なくないのではないでしょうか。

給食の時も大変で、肘をついて食べたり、足をイスの上に乗せて食べていたり。
お箸がきちんと持てない子も多く、給食の後は教室が大変な状態に…ということもめずらしくありません。
小学校に入る前に、字が読めたり書けたり、計算ができたりすることも大切なのかもしれませんが、
集団生活に入る準備をきちんとさせてあげることも必要かな~と
思うのですが…。

良い行動を身につけさせるためには、叱るのではなく、
良い行動ができたときにほめてあげることです。
それによって自信がつき、自分をコントロールする力も身についていきます。

もうすぐ入学式…。
まだ遅くはありませんよ(^^)。


24.いじめの相談を受けたら…

2013-09-25 20:27:59 | 小・中学生の頃

今、学校はいじめに対して、とても一生懸命取り組んでいます。

しかし、学校では一人の先生がたくさんの子どもたちを見なければならないので、
全てをすべて、把握することはとても大変だと思います。

また、高学年にもなると、先生の見ていないところで、
気づかれないようにやりますし、
いじめられている子も、なかなか先生には相談しづらいものです。


では、私たちにできることはないのでしょうか…。


近所の子や知り合いの子、親戚の子など、自分の回りの子どもで、
噂で「いじめを受けている…」ということを聞いたことはありませんか?
もし、その子があなたにとって大切な子なら、
直接その子に「イヤなことをされていないか」聴いてあげてください。

子どもにとって生活圏の中にいる大人(親や先生)には、
なかなか相談しづらいものですが、
少し距離のある相手には比較的相談しやすいところがあります。

話を聴いて、直接どうこうすることはなかなかできませんが、
「そうかそうか。大変だな~。つらいな~。苦しいな~」と聴いてあげて、
「先生や親に話しをするんだよ。相談して良いんだよ」と言ってあげるだけで、
少しだけホッとすることができます。

「イヤなことだらけだけど、良いことは少しもないのかな?」と
視点を変えさせてあげることも、元気が出てくるかもしれません。

とのかく、聞くときには、意見は言わず、
しっかりと聴いてあげる(はき出させてあげる)ことです。

そして、2~3日したら、またその子と連絡を取ってあげてください。
そして、その後どうなっているか、聴いてあげてください。
大事なのは、「あなたは一人ではないよ」「気にかけている大人がここにいるよ」
というメッセージを送ってあげることです。

孤独にさせないことで、子どもたちに勇気とエネルギーを…。
まず、自分にできることから、一歩ずつ始めましょう。


 


23.学校で子どもが心配なときには…

2013-09-21 09:52:38 | 小・中学生の頃

学校で仕事をしていると、いろいろな保護者に出会います。

多くの保護者は、
子どもが困ったときに担任に相談して
一緒に解決していくのですが…。

中には、
一方的に担任や学校を非難したり、
担任を飛び越えて管理職の先生に文句を言ったり、
さらにそれを飛び越えて、
教育委員会に文句を言ったりする保護者も少なからず存在します。

もちろん、いじめなどに遭っていてもなかなか対処してもらえないなど、
急を要するときもありますから、全てがすべてそれが悪いというわけではありません。

しかし、もともと学校というところは
子どもたちにとっては、楽しい場であると同時に苦しい場でもあるのではないかと思います。
次々新しいことを学んで行かなければなりませんし、
日々集団の中でいろいろな人と関わらなければなりません。

担任はそんな中で30人前後の子どもたちを見ていくわけですから、
見過ごしてしまうこともあるでしょう。

そこで、元気が無いなど心配なときには、
「最近、うちの子元気が無いのですが、学校でのようすを見てもらえますか?」と
担任にお願いすると、
それ以降、気にして見ていってくれますので、
気づかないでいたことにも気がついてくれたり、
もし困ったことがあれば助けてくれることもできるようになります。

その後、1週間くらいして「どうですか?」と聞いてみれば、
先生もいろいろなことを教えてくれると思いますよ。
それでも改善が見られない場合は、
スクールカウンセラーに相談することをお勧めします。

スクールカウンセラーは、ちょっとした心配事から、
本人の環境調整の手伝いまでしてくれますので、
こんなこと相談しても良いのかしら…なんて思っているくらいの内に
相談した方が、解決も早く気持ちが楽になりますよ(^^)。

それでもうまく改善されない場合、
いよいよ教頭先生などに話を聞いてもらってはどうでしょうか?

何事も順を追って…。


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