今回は実際に観てきた
新・のび太と鉄人兵団の感想。
※上映中の映画に関するネタバレがあります! 閲覧時ご注意ください!!
…そろそろいいかな?
全体的な、お話の流れは変わっていないんだけれど、
表現方法というか、演出が今らしくなっている。
今らしくっていうのは、旧作・原作が作られた80年代から
約30年間で世に出てきたロボット作品やその他アニメ、ゲームの
影響というか、それらをベースにした価値観を元にして
作られてる感じがするのです。
そして、その新しい価値観の軸になってるのが
新キャラ?「ピッポ」ことジュドさんなのではないかと。
まず、「敵とはいえ洗脳しちゃうなんて可哀想(意訳)」という価値観。
↑が新しく発生しなければ、ピッポというキャラ自体が生まれなかった
という、旧作と異なる展開の為の最初の分岐点です。
#正確には「リルルは助けるくせにほぼ同じ立場のジュドを洗脳消滅させるのはおかしい」
→「そうは言っても見ため的にモチベーションが…ねぇ?」
→「だったらモチベーションが上がるようなキャラにすればイ イ ジ ャ ナ イ !!」
の、流れだったりするから困る。ここまで露骨じゃないけど本編での流れもこんなだし…orz
が、そもそも、のび太ママにぶん投げられて竿竹の支柱の石にぶつかり損傷し、
その後物置にぶち込まれ、暗闇でバチバチと火花をあげている画の時点で
「可哀想」と感情移入できる件。演出の妙技なのか。それとも、これが答え…?
ともあれ、ここからジュドはあくまでジュドとして、
敵対するのび太たちと奇妙な交流を交わしていく事になるのですが、
ジュド側にメカトピアで虐げられていた過去を入れ込んでおいたり、
旧作よりリルルとの因果をきちんと描いておくことによって、
「のび太たちと行動を共にすることで、少しずつ変わっていくジュド」を
より自然なものとしているところがニクイです。くうう。
また、ジュドをいきなり改心させるわけではなく、
完全に味方になる前に、迷いや戸惑いの混濁した時期を作って、
「どちらでもない、僕はリルルの味方だ(意訳)」なんて言わせちゃうところも
ニクイわけです。ふおおお。
そんなピッポの登場により、リルルの側にも旧作との違いが出ていまして。
心境変化の果てにのび太たちの側につくのは同じでも、
今作では、同じ立場のピッポ(ジュド)が存在することで、
それぞれ少し異なる立場での心情変化であることを見せてくれます。
リルルの場合、旧作より丁寧に、時間をかけてその変化が描かれるようになりました。
というか、むしろ今回のリルルはジュドの問いかけによって心動かされる部分が大きい為、
「しずかちゃん以外のメンバーとそんなに交流していない」
→「だからのび太側へ寝返るのが若干唐突に見える」
状態がフォローされているようです。
それだけに、眠り薬を吐き出すときちょっと戸惑ったのがしっくり来た。
旧作の「プッと吐き出してニヤリ」だったら生きていけなかったよorz
最後の最後、クライマックスのザンダクロスの活躍には鳥肌。
こんなに鋭く動いて、激しく戦う奴だったとは…。
今作のザンダクロスの動きには、エヴァやマクロスetc...の影響が大きく存在しているに
違いないのよ。まさに今だから描ける戦闘描写。
敵母艦を撃墜するまでの流れなんか魂が震えた。
満身創痍になってものび太たちの盾になるとかうわあああああry
個人的には、あの時ののび太とピッポの位置関係が神がかってると思うね!
その他、のび太とピッポのテンプレ型ツンデレ台詞とか、
旧作を意識したメタ的な台詞、演出とか、
全体的に大きなお友達子供の頃に旧作を観たファンを意識した作りに
なっていたような気もします。だが そ れ が い い。
あくまで小ネタレベルだから、今の子供達の観賞を邪魔しないので。
あっ、ちなみにミクロスファンの人はちょっと覚悟してね;
次回はキャラごとの感想など。
ジュドを持ったのび太を見るとのび太の恐竜を思い出します
本編でハイパーサブキャラになったのはシナリオの都合上正しい判断だと思うけど、EDでの再登場に不意打ちくらって号泣www
この映画危険。おもしろいけどミクロスファンはマジ要注意。油断したところに襲ってくるから気をつけないと劇場で恥ずかしい目に遭うw
コメントありがとうございます。
確かに! そうなんですよね。
するとのび太とジュドの友情は必然であったと…ゴクリ。
to 萩野様
お久しぶりでっす!&ようこそです!
ありゃ…ミクロスファンでしたか;
でもでも、公式サイトのインタビューで監督が
「ミクロス好きなので本当は
活躍させてあげたかった」みたいなこと言ってるみたいですよ。
旧作は旧作で名作なのは変わりないのです。