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3DSソフト「星のカービィトリプルデラックス」について考えてみた。

2014年03月20日 16時23分03秒 | カービィ

死んでるブログを再生するよプロジェクト。
気付けば無職。翠玉です。


目が覚めたら2014年。一時停滞していた「星のカービィ」シリーズは
驚くべき進化を遂げていた。


ということで、今日は「星のカービィトリプルデラックス(3DS)」
(以下「トリデラ」)について。
※ネタバレ有です。未プレイの方はご注意下さい。

 

 

 

 

 

まず、言いたいこと。「トリデラは、ヤバイ」。

何がヤバイのか、以下で語ります。 


1. 既存キャラクターの魅せ方がヤバイ

原始、カービィの生みの親、桜井政博氏は言いました。
「カービィとはカーソルである」と。 

しかし今作ではこっちに向かって頷いてくるわ、デデデに飛びついて喜ぶわ…
と感情豊かなこと。かわいい。


トリデラでは、カービィというキャラクターは
「プレイヤーの感情移入を要求するキャラ」へと変貌しています。 


 尤も、「ヒロインを救出できたら嬉しい」とか
「強敵の前にはキリリと緊張する」とかは、
プレイヤーのわりと当たり前の感情。
これは、桜井氏ディレクション時代からの
「主人公はプレイヤーの意思を反映すべき」というキャラ作りから、
そんなに外れていないように思える…のですが、どうでしょう?


そして、デデデ大王
このキャラクターがちょっと特殊で、
アニメで一回強烈な「別キャラクター」としての
キャラ付け(語尾とか性格とか)をされ、
それが定着しかかっているわけです。


そのせいなのか、または元々のゲームの性質か、
ゲームでのキャラ付けは薄味気味…なのですが、
それを上手くまとめあげようとしている所に注目。

(そもそもウルトラスーパーデラックス(USDX)の時点で、
 アニメ寄りの設定を極力排除した、あの感じは凄い。閑話休題)


 今回、洗脳されてアクス振り回したり
しているけれど、ちゃんと大王様であります。

と、そもそも
洗脳・イケメン(カッコつけ?)・ツンデレ・カービィとのライバル具合。
これ全て、歴代ゲームデデデの要素なのでした。


 ちょっと持ち上げ過ぎ? いえいえ、桜井氏もやってますし(スマブラX)。 


2. 新キャラの設定がヤバイ

トリデラが過去作と一線を画している所は、
新キャラでめっちゃ切ないストーリーを語りだした!ということ。


しかもその切ないバックグラウンドは、
ボス戦中にスタートボタンを押して
ポーズ画面を見ないと、全部がわからない!

(ディレクターの各所での発言を見るに、どうやらポーズ画面を見る前提で
 ストーリーが作られている!きっと、見ない人もいるのに!!)


そして、もはや「新しいカービィのお約束」と呼んで良いでしょう、
ソウル系ラスボスの確立と定番化。
こいつは、魔法使い系、暗黒物質系に続く、3のカービィシリーズ。 


しかしここでも旧作リスペクトは忘れないのがトリデラ。
真相が最初から見えないのは、夢の泉から脈々と続く
カービィ定番の要素
なのでした。



3. ゲームとしての出来がヤバイ

ここまで、いかにもキャラクター、ストーリー重視の
ゲームのように説明してきましたが、
どっこい只のキャラゲーじゃないのがカービィの凄い所。


しっかり遊びの部分は「カービィ」していて、
しかも過去作要素がまとまっている。


初心者に優しいのに、
上を目指そうとすると鬼畜(これは初代からの要素)。


尚且つ新しい要素もある(奥手前、ビッグバン吸い込み等)。


と、全て揃っていて、
且つゲームとしてバランスがとれているのです。


まさに子供から大人まで、
ライトユーザからアクションゲーム好きまで、
全方位対応型ゲーム
なにこれこわい。



4. そもそも発想からして常軌を逸している

これが一番重要かもしれない。

今回、大きなお友達が唸る
…を通り越して悲鳴をあげている出来のトリデラですが、
その出来を決定づけた超原因とされているのが、
本作のディレクター、熊崎信也氏です。


ちょっとだけ昔、前作「Wii」の「社長が訊く」で、
岩田社長から「カービィらしさ」を問われた熊崎氏は、
同席する他のクリエイターが抽象的な答えを返す中、ひとり
「奥の深い設定」「燃える展開」を楽しめるもの、
という異端な回答をしていたのでした。


でも、コアなファンは知っています。
かつて自分達がカービィにハマった時、そういった要素に
強く惹かれていたことを。

つまり、この回答は、完全にファン目線の回答。


他にも、
「もっとセリフついててもいいのよ」
「音楽の作曲者がわかるといいな」

「暗黒物質が、鏡勢が持て余されてて勿体無い」
「デデデの扱い良くして欲しい」


これ、大体コアなファンのご意見なのですが、全部叶えてきてるじゃないですか…。

これ、どう考えても、熊崎氏その人がカービィのファン。それも、シリーズ全体へ、相当大きな愛を持っているとしか思えないのです。

思えば、熊崎氏の関わった「USDX」も「Wii」も、ゲームとしての出来が素晴らしい、評価の高い作品でした。が、この過去2作の時点で、氏のカラーは既に発揮されていました。

ファンの要望をこっそり拾い上げ、
過去作の要素をしたたかに持ち上げること。

あっと驚くような新しい演出や、意味深なテキストを盛り込むこと。
そして、ラスボスに並々ならぬ情熱を注ぎ、
最強最燃の存在をつくり上げること。

しかも、そのカラーは、新作が出るたびに濃くなっている。


だから、現状最も熊崎氏のカラー、というか、趣味と情熱が詰まっている作品が、トリデラだと言えるわけです。

いわば、熊崎氏というビッグ・ファンに作られた究極のファン・フィクション。


終わりに。

カービィは、きっとこれからもコアなファン視点で作られるでしょう。
というか、作られて欲しい。
自重なんてしないで突き進んで頂ければと、心から願う次第です。


そして、そうなれば過去作の要素も、
どんどんぶち込んできてくださる可能性大、です。

(ちなみに現在のカービィシリーズプロジェクトマネージャーはグーイ好きです。
 大事なことなので言及しておきます。)


いやぁ、次のソウル系楽しみですね!


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