冬構
ベランダに音のはためく冬構
茎漬けの歯切れの音も新たなる
塩鮭の切り身の色の鮮やかさ
待ちかねし柚子風呂つかる身の軽さ
重さで温し軽さで温き冬衣
思えども進まぬ非力年用意
折角の日当たり惜しむ畳替え
耳を染め林檎生まれの白兎
土あれば葉を輝かせ石蕗の花
寄せ鍋や一人増えれば弾む味
松葉蟹
松葉蟹囲む笑顔の誕生日
坂道を風の連れ去る落葉かな
白菜の割られて淡き芯の色
赤い実を捧げて重し実千両
日向ぼこ
漫画手にしばし眠気の日向ぼこ
風の児の鏡に映す冬帽子
散り積もる公孫樹輝く黄色かな
枯蔓
枯蔓の線画となりて色を消し
暮れなずむ聖樹象る灯のよもる
山茶花の互いに競う花に酔う
寒菊
寒菊の小粒揃いし黄の眩し
流星を着ぶくれて追う深夜かな
手袋を忘れし悔いの道半ば
ベランダに音のはためく冬構
茎漬けの歯切れの音も新たなる
塩鮭の切り身の色の鮮やかさ
待ちかねし柚子風呂つかる身の軽さ
重さで温し軽さで温き冬衣
思えども進まぬ非力年用意
折角の日当たり惜しむ畳替え
耳を染め林檎生まれの白兎
土あれば葉を輝かせ石蕗の花
寄せ鍋や一人増えれば弾む味
松葉蟹
松葉蟹囲む笑顔の誕生日
坂道を風の連れ去る落葉かな
白菜の割られて淡き芯の色
赤い実を捧げて重し実千両
日向ぼこ
漫画手にしばし眠気の日向ぼこ
風の児の鏡に映す冬帽子
散り積もる公孫樹輝く黄色かな
枯蔓
枯蔓の線画となりて色を消し
暮れなずむ聖樹象る灯のよもる
山茶花の互いに競う花に酔う
寒菊
寒菊の小粒揃いし黄の眩し
流星を着ぶくれて追う深夜かな
手袋を忘れし悔いの道半ば