杉並どうぶつ相談員

杉並区と協働し、人と動物が和やかに暮らせる地域をめざします。

公開講座「災害に備えて」が開催されました。

2014-11-11 18:17:05 | イベント情報
2014年度「杉並どうぶつ相談員講座」の公開講座「災害に備えて」が

11月4日(火)、杉並保健所講堂にて開催されました。

講師は日本動物福祉協会の山口千津子氏。

山口先生は獣医師として、英国RSPCA(王立動物虐待防止協会)で研鑽を積まれ、

長年、日本の動物福祉の向上に取り組まれ、動物愛護管理法の改正についても

環境省の検討委員を務めるなど、ご活動は多岐に渡っています。


山口千津子氏


今回の公開講座では、災害時のための飼い主の心得や

準備しておく物のみならず、1991年の雲仙普賢岳噴火~阪神大震災~三宅島噴火~

新潟県中越地震~東日本大震災まで、日本でどのような動物救護活動が行われてきたか、

多くの現場写真をスクリーンで映しながら、体験にもとづき、お話いただきました。

(配布された資料も分厚く、役に立つものです)

そのお話を伺うと、今さらですが、日本はなんと災害の多い国でしょう!

未曾有の災害と言われた東日本大震災では、多くの犬や猫、

牛や鶏などの家畜も被災し、命を失くしました。


衰弱した乳牛


山口先生が力説されていたこと、

「自分が飼っている動物は自分で守る覚悟」

「同行避難する」

それは、福島警戒区域の経験から、住んでいた地域に立入れなくなり、

動物の救護が出来なくなるからです。


警戒区域から救出された犬


福島県では、多くの動物が置き去りにされて餓死しました。

救出されたものの、今なお飼い主と再会できないでいる犬や猫。

愛犬を連れて避難しようとして、「ペットはバスに乗せられない」と拒まれ、

泣く泣く、その場に残した人も・・。

いまだにボランティアが給餌や保護している犬や猫もいます。


福島県動物救護本部 第一シェルター(2011年当時)


ひとりの飼い主として、地域として、自治体として、

災害に見舞われた時に大切な人やペットをどう守るのか、

日頃から考えておく大切さを痛感しました。



★11月10日(火)の講座は、日本獣医生命科学大学・水越美奈先生(動物行動学)が担当されます。
 
 どうぶつ相談員は聴講できます。



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