それは昨日のお昼前の事でした。
午前中に母を歯医者に連れて行き、治療が終わり家に帰る車の中で「今日のお昼ご飯は何にしようか?」と母に尋ねると、「う~ん、吉野家の牛丼が食べたい」と返事が返って来ました。
一瞬「え~、牛丼嫌いなくせになんでや?」と思い母に何故食べたいのかと尋ねると、「たぼちゃんは牛丼好きやろ~、せやから」と返事をしてくれました。
「あ~、だいぶん食欲が出て来たんだな~」と思い、家から一番近いそこへ行く事にしました。
この間店で牛丼を食べたのはいつだっただろうか?
ちょっと思い出せません。
お店に入り、二人で牛丼の並盛を二つ注文すると1分ぐらいでそれが出て来ました。
食べ始めてみると、私の横で牛丼に生姜を沢山のせ夢中になって食べている母の姿を見て「よほどお腹が空いていたのだろうか」と思いながら食べていました。
突然「もうあかん、これ以上食べられへん」と言うので、「ふっ」と母のどんぶりの方へ目をやると、なな何と半分も食べていました。こんな事は今までなかったのに「うぉ~、凄い」と思いながら母の残した半分を私が食べる事になりました。私のお腹はパンパンです。
食事も終わり車に乗った時、母がポツリとこう言いました。
「食べ納めや」
食べたくもない牛丼を夢中になって食べていたのは、自分はもうそんなに長くはないのだと自分自身にさとしている様でありました。
その時初めて母親の本当の心の中を覗いた様な気がしました。
温もり 
午前中に母を歯医者に連れて行き、治療が終わり家に帰る車の中で「今日のお昼ご飯は何にしようか?」と母に尋ねると、「う~ん、吉野家の牛丼が食べたい」と返事が返って来ました。
一瞬「え~、牛丼嫌いなくせになんでや?」と思い母に何故食べたいのかと尋ねると、「たぼちゃんは牛丼好きやろ~、せやから」と返事をしてくれました。
「あ~、だいぶん食欲が出て来たんだな~」と思い、家から一番近いそこへ行く事にしました。
この間店で牛丼を食べたのはいつだっただろうか?
ちょっと思い出せません。
お店に入り、二人で牛丼の並盛を二つ注文すると1分ぐらいでそれが出て来ました。
食べ始めてみると、私の横で牛丼に生姜を沢山のせ夢中になって食べている母の姿を見て「よほどお腹が空いていたのだろうか」と思いながら食べていました。
突然「もうあかん、これ以上食べられへん」と言うので、「ふっ」と母のどんぶりの方へ目をやると、なな何と半分も食べていました。こんな事は今までなかったのに「うぉ~、凄い」と思いながら母の残した半分を私が食べる事になりました。私のお腹はパンパンです。
食事も終わり車に乗った時、母がポツリとこう言いました。
「食べ納めや」
食べたくもない牛丼を夢中になって食べていたのは、自分はもうそんなに長くはないのだと自分自身にさとしている様でありました。
その時初めて母親の本当の心の中を覗いた様な気がしました。

