goo blog サービス終了のお知らせ 

行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

もがくほどに沈むドロー沼。またも勝たねばならなかった試合を落とす SC相模原戦

2024-11-04 23:57:38 | カターレ富山
2-2のドロー。
前節のショッキングな終了間際ドロー決着を踏まえ、なんとしても勝利が求められた今節でしたが。
開始早々の失点で出端をくじかれたものの、それでも。前半のうちに追いつくことに成功し、勝負の後半には、開始間もなく勝ち越しゴール。逆転勝利への機運が高まりました。
しかし。
痛恨のPK献上で再び同点に。その後、相模原の攻勢を押し返しての勝ち越しゴールはならず、同点のままに試合終了。
また、勝たねばならない試合で勝てませんでした。
もちろん、選手たちの頑張りは認めるものの・・・結果がついてこないもどかしさというものは、いかんともしがたく。
自動昇格に向けては、限りなく赤に近い黄色信号。まさに、崖っぷちに追い込まれることとなってしまったのでした。

道中は警報レベルの雨に晒され、会場入りしても、弱いながらもずっと雨が降り続くなかでの試合となりました。
今シーズン、どうにもこうにも戦績が振るわないアウェイ戦。負けは論外として、もはやアウェイで勝ち点1なら悪くない、などという次元でもなく。
ただひたすらに、勝利が求められました。
ショウセイと井上が前節に引き続きスタメン起用。ベースの部分で大きくは変わらない編成のなかで、目を惹いたのが瀬良のスタメン復帰でした。
ルヴァンカップなど過密スケジュールの影響もありつつも。ルーキーながら存在感をはっきしていた今シーズンの大卒新人の4人。
そのなかで、病気によって無念の戦線離脱、復帰戦で覚悟のイエロー、累積出場停止など・・・なんとも波乱のシーズンとなっている瀬良ですが。それでもファン・サポーターの期待は大きく。
このシーズン最終盤のスタメン抜擢も、チームとしても期待がかけられていることの表れ。ならば、存分にその力をして発揮してほしいと。

試合は、いきなり動くことに。
自分たちのミスからCKを与えてしまい、まずいな、という流れの中で。そのキックから上げられたボールをゴール前ではじき出したまではよかったものの・・・狙いすましたようなミドルシュートを決められ、先制されてしまうことに。
正直言って、またか、と。
この試合に限らず、悪い意味での今シーズンカターレのあるある、というか・・・典型的な失点パターン。
もちろん、気を抜いているわけではないでしょうが、やはり意識の問題という部分はあるかと。
相手選手にとっても、100%の確信を持ってのシュートではないでしょう。
けれど、それを踏まえてなお、ゴールへの意識というものがしっかりあってのチャレンジ。そして、その成功。
それを、まんまと決められてしまうというもどかしさ。
そして・・・なによりも悔しいのは。
むしろ、カターレの側が、そういったアグレッシブさを見せたシュートを狙っていかねばならないにもかかわらず。カターレのチャレンジがほとんど無いなかで、相手のチャレンジはしっかりと決められてしまうという、やるせなさ。
勝たねばならない試合でくらってしまう先制パンチとしては、キツいものがありました。
ただ、それでも。
「ハンデは1点でいいのか?」
そのくらいの気構えでいなければ、と自分に言い聞かせました。
なにより・・・前半早々の得点で試合の行方が、勝利が決まってしまうとは限らない。なぜなら、2点リードしながら勝てなかった前節のことを思えば。
このまま終わってはならないし、そのつもりはさらさらない!

8分にはショウセイのシュートがバーに嫌われてゴールならず、という場面が。
その後も一進一退の攻防が続くも、なかなか得点には結びつかず。
言うまでもなく、同点・逆転を目指さねばならないカターレでしたが。
そのタイミングというものも、やはり重要。
これまでJ3リーグを舞台に何度も相まみえているなかで、富山戦に並みならぬ情熱をかけている印象のある、相模原を率いるシュタルフ監督。
なにか、勝つために全力を尽くし、こちらが隙を見せれば容赦なく狙ってくるような、謎の信頼感がありました。
そんな相模原に、ハーフタイムを挟んでさらに勢いを加速させてしまうわけにはいかない。情熱をほとばしらせるシュタルフ監督の闘魂注入がブーストをかけるきっかけともなれば、さらに厄介なことになるのは明らか。
そのためにも、なんとか前半のうちに追いつく必要がありました。

そんななか、前半終了間際のアディショナルタイム。
右サイドを駆け上がった松岡が中央へとクロス、それに井上、瀬良が競り合うなかで、こぼれたボールをグラウンダーのシュートで蹴り込んだのは、末木!
まさに、してやったり!
前半のうちに追いついておきたいという願いが叶うかたちで、価値ある同点ゴール。
試合を振り出しに戻し、勝負の後半にかけることとなりました。
理想的な展開でハーフタイム。試合を振り出しに戻したからには、勝ちきるのみ!
すると、後半開始からギアを上げるカターレ。
47分、パスを繋ぎながら左右に揺さぶりつつ攻め上がると。左サイドから安光が中央へと折り返し、そのボールに反応、松岡のシュートがゴールへ!
決めるべき選手がしっかりと仕事を全うしての逆転ゴール!雨の中声援を送り続けるゴール裏が、一気に沸き立ちました。
逆転勝利への道筋をつけたカターレ。あとは勝ちきるのみ!

・・・だったのですが。
「早々の得点で試合の行方が、勝利が決まってしまうとは限らない」とは、まさにこの試合で相手に向けて突きつけた思いではなかったか。
65分、雨の影響もあったのか、ミドルシュートを体正面で止め切れなかった田川が前にこぼしてしまうと、それを押し込もうとしたFW瀬沼 優司と神山が交錯、PKを献上してしまうことに。
キッカーは、FW武藤 雄樹。前節の福島戦で2ゴールを挙げた勝利の立役者は、この重要な場面でも動じることはなく。決められてしまい、再び同点となってしまったのでした。

そこからさらに出力を上げて、再度勝ち越しゴールを狙って攻勢をかけねばならないカターレでしたが。
「「ボールを失いたくない」「ロストしたくない」という気持ちがあり勇気を持って前に行けなかった。」と監督がコメントしましたが、まさにそういうところで。
さらに、攻め上がった先でも、「そこはシュートだろ!」という場面でパスを選択するような躊躇があったり。
まさに、「そういうとこだぞ!」という展開。
求められるのは、1失点目の逆、というか。
たとえ確証は無くとも、まずはチャレンジという姿勢。シュート無くしてゴール無し、というあたりまえのことを、ためらっていたのでは・・・。
カターレの悪い部分が出たことで、試合は膠着。相手の攻勢をしのぎ続けたものの、どうにもこうにも反転攻勢につなげられない。
そして、タイムアップ。
また、引き分け。
どうしても勝たねばならない試合という位置づけで臨んだはず。そのチャンスもあったはず。
なのに、結果が伴わない。

今節、同じく相手にリードされる展開となりながら、逆転勝利で勝ち点3をものにした2位・今治。差を詰めるどころか、またも広げられることに。
無念と言うよりほかない、残念どころではない現実を突きつけられ。
ただ、それでも。
残り3試合。いかに厳しい状況であろうが、試合は待ってはくれません。
自分たちで、打破していくよりほかにありません。
あきらめたら、なにもかもが終わり。
昨シーズンの教訓を活かすも殺すも、残り3試合にかかっています。
ここであきらめるわけには、投げ出すわけにはいかない。
歯を食いしばって、勝ちにいく。
戦いは、つづきます。

第35節 SC相模原戦

2024-11-01 06:43:08 | カターレ富山
2月下旬にスタートした2024シーズンも、残り4試合で終了。泣いても笑っても、今月中にカタがつくことになります。
不本意極まる未勝利に終わった10月を経ての、11月。
落ち込んでいても、なにも良い方向には変わらない。勝っていくことこそが、悲願のJ2復帰への道であるならば。
ただひたすらに勝利を追い求め、邁進していくのみ。それだけです。
2週連続アウェイの2戦目として対戦するのは、7位の相模原。僅差にひしめき熾烈を極める昇格プレーオフ圏内入りを目指し、相模原にも負けられない事情はありましょうが。
それでもなお、勝たねば。
5戦連続勝ちなし?それがどうした。
今いちばんあってはならないのが、試合の勝ち負けの前に、気持ちで負けてしまうこと。
自分たちこそが昇格にふさわしいと、勝って証明せねばならないならば。
相手云々ではない。自分たちが、いかにやりきるか。
真摯に勝利のみを目指し、それを掴み取らねばなりません。

相模原との前回対戦は、6月の第19節。ホーム&アウェイ2回戦総当たりというレギュレーションであるJ3リーグの、シーズン前半戦最後の相手として対戦することとなりました。
当時、得失点差でカターレのほうがわずかに上回っていただけの、同勝ち点というまったくの互角の状況での対戦となりました。ホームかアウェイかの差はあっても、リーグの同じ相手と同じだけ試合を重ねてきたなかでの、同勝ち点。取り巻く上記右京は拮抗どころではないなかでのホームゲームとなりました。
そんななか、両チームで大きく違っていた状況も。
就任2年目として相模原の指揮を執っていた戸田 和幸監督が、6月に突如として退任。後任として、かつてYS横浜や長野で監督を務めていたシュタルフ 悠紀氏が就任。その初戦が富山戦となったのでした。
一方のカターレはと言えば。
ルヴァンカップ1stラウンドを勝ち上がったことで、6月の1カ月間に公式戦8試合をこなさねばならないという超ハードスケジュール。水曜日に延期ぶんとして開催されたホーム岩手戦を経て、6月最後の8戦目として相模原戦を迎えることとなったのでした。
試合のほうは、0-0のスコアレスドロー決着。
超ハードスケジュールを2チーム体制かというマネジメントでもって乗り切ってきたカターレであったものの・・・やはり、ホーム連戦とはいえ、水曜日に試合のあったカターレと1週ぶん休みのあった相模原とではパフォーマンスに差がでるのも、やむなし。日程的に一方的に不利な状況のなかで奮闘、もちろん勝って同勝ち点の相手を突き放したかったところ、それが出来ず。とはいえ、負けて逆に離されることもなく。
まさに、痛み分けといった結果に終わったのでした。

シーズンも残り4試合という、まさに佳境というなかで迎える今節。
前回対戦の後の相模原は・・・なんというか、勝ったり負けたり。連勝したかと思えば連敗したり。かと思えばまた連勝したり。なんともせわしない状況で、順位的にはあのときとほぼ変わらず7位につけています。
前節、夏の中断以来勝てていなかった金沢がようやく勝利を挙げた、というトピックがありましたが。その、中断前最後の勝利であったのが、相模原戦。
中断明けから1分け3敗と勝ちなしが続くも、岐阜に勝ってそれをストップ、次の試合ではそれまで長らく負けなしを続けていた2位今治に土をつける勝利を挙げています。
そのあと大宮・北九州・琉球と3連敗。それをYS横浜戦の勝利で食い止めると、前節は福島に3-2と逆転勝ちしています。
そう、前々節、カターレが4失点を喫して大敗してしまった福島を相手に、先制されながら逆転勝利。
本当に、なんと言うか、勝ったり負けたりという相模原ですが。
今治や岐阜、福島といった難敵を相手に勝利を挙げたその力、決して侮ることはできません。
そして・・・前回対戦はスコアレスドローに終わった両チーム。
わけても、毎度のことながら、富山戦に並々ならぬ情挑んでくる挑んでくるシュタルフ監督が相手ともなれば。
それでなくとも5試合連続勝ちなしという状況を打破せねばならないカターレにあって。
簡単な試合になどならないであろうことは、自明。
ならば、その難しい試合で、いかに勝つか。
カターレの真価が問われる試合となろうかと。

前節鳥取戦は、2点を先行しながら追いつかれてのドロー。勝たねばならない試合を落とした、負けにも等しい結果を突きつけられることに。
ただ、それでも。
前回対戦時に同勝ち点で差が無かったカターレと相模原が、今節の時点で3位と7位という差がついているのは、なぜか?
前節のように、勝ち試合を落とす試合もあったけれど。それでも、4失点大敗を喫した前々節を引きずらず勝ち点を得た、とも言えます。その前の宮崎戦でも、敗戦必至という状況でもあきらめることなくプレーを続け、執念で勝ち点1をもぎ取ってみせたり。
決して大型連勝などの派手さは無い。けれど一方で、ここまで1度も連敗していない。
そんなしぶとさが、カターレと相模原とを分かつ勝ち点7差となって表れているのではないかと。
今節の直接対決でーーー相模原としては、昇格プレーオフ圏内入りに向け、どうしても勝ち点3を積み上げたい試合。一方のカターレとしても、自動昇格まで残り4試合で5差をひっくり返さねばならないとあれば、勝って勝ち点3上積み以外はあり得ない。
互いにとって勝ちがマストという、ガチンコ勝負。
それでも、最後に笑うのはカターレでなければ!

前節の無念のドローを経て、あらためて勝つことの厳しさ、難しさを突きつけられたカターレですが。
不本意どころではない結果とはなったものの、それでも。
どこか消極的にすら見えた試合で大敗を喫してしまった福島戦のことを思えば。
勝てなかったことは無念にせよ、勝利への意志は、しかと見てとれました。
それを、確実に勝利に、勝ち点3に繋げるべく挑む、今節。
期待したいのは、井上。
前節は最前線のショウセイと連携をとるかたちで、久しぶりにスタメンに抜擢、奮闘しました。
その久しぶりというのが、前回の相模原戦以来という。
ならば。
あのときスコアレスドローで勝てなかった試合のリベンジマッチでもあり、前節の悔しさを晴らす試合にもなるならば。
ショウセイとの連携ももちろんとして、自身としても果敢に得点を狙っていく、そんなアグレッシブさを存分に発揮してほしいです。
そして、もうひとり。
ヨシキの奮起に期待したいです。
前節、途中出場でピッチに立ったものの、力を十分に発揮しきれていなかった印象。
もちろんスタメン出場と途中出場では勝手が違うでしょうし、ならではの難しさというものもありましょうけれど。
それにしたって・・・正直、期待を裏切られた思いでした。
掛け値なしに、ヨシキであればもっとやってくれると、そう思えるから。
出し惜しみは、無しだ。
簡単ではない試合でも、それでも。
残り全勝を果敢に狙っていかねばならないなかで、今シーズンチームを支え続けてきたヨシキの奮闘なくしてなんとするか!
期待の大きさ故に、きびしくも言います。
勝ちにいってくれ!と。

前節、2位から6位までの上位陣が総崩れ、優勝した大宮がしれっと勝ち星を積み重ねた一方で、混戦の渦中のチームが苦杯をなめる結果に。
事程左様に。
この最終盤、一筋縄ではいきません。
前節、前日の結果、今治が敗れた状況を知りながら、勝って差を詰めることが出来ませんでした。
今節は、逆のパターンで、土曜の相模原―富山戦の結果を踏まえて日曜に今治が琉球戦に臨むことに。
だったら。
勝って、勝ち点3を積み上げてプレッシャーをかける。
その一択です。
それ以上でも以下でもない。ただ、そのために全力を尽くして勝ちにいく。
プレッシャーをかけることで1%でも2位への可能性が高まるならば。
それをやらない選択肢など、ありません。

シーズン残り4試合。泣いても笑っても、この11月のあいだにリーグ戦の最終結果が出ることとなりますが。
自動昇格へ、あきらめてなどなるものか!
必ずや、やりきってみせる!
僅差に泣いた去年の繰り返しなど、冗談じゃない。
信じて、貫くのみ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

勝利への気迫が結果に結びつかず。終了間際に勝利をとりこぼす ガイナーレ鳥取戦

2024-10-29 00:54:30 | カターレ富山
2-2のドロー。
前節の福島戦で4失点の大敗、そこからのリバウンドメンタリティが問われる試合となりましたが、そのなかで。
勝利への気迫というものは、もちろんにじみ出ていました。
このところ先制点が奪えない試合が続いていたところ、前半のうちに先制し、さらには追加点も。
全員が一丸となって勝利を追い求めていたこと、そこに間違いはありませんでした。
しかし。
待ち受けていたのは、非情なる結末。
劣勢にも耐えてしのぎ続けていた試合終了間際、痛恨の極みという同点ゴールを決められてしまい。
5試合連続勝ちなし。
勝利への気迫が、結果に結びつきませんでした。

4失点という大敗をくらって4試合連続勝ちなしのカターレと、前節は4得点を挙げて競り勝ち、目下3連勝中の鳥取。順位に差こそあれ、客観的に見たとき、どちらに勢いが感じられるかは・・・推して知るべし、というところだったかと。
ただ、それでも。
その不都合な事実を誰よりも強く否定し、覆して見せねばならなかったのが、カターレ選手たち。
前節の試合後の挨拶時に、ともすれば罵詈雑言も飛び交うような状況を制し、自分たちは折れてはいないという意思を示したキャプテン吉平。
試合前のミーティングでは、その吉平が檄を飛ばしたようで。
なかなか勝てていない状況が続いているのも自分たちの力だけれど、3位と昇格を狙える位置にいるのもまた、自分たちの力だと。
よく言われるところの、「積み上げた勝ち点は減らない」ということ。
さらに上に行こうとするならば。
勝って自分たちの力で積み上げていくよりほかない。
普段は明るく快活で、チームのムードメーカーでもある吉平ですが。
今節は、試合前のアップ時から既に、引き締まった臨戦態勢という表情。勝利にかける気迫、揺るがぬ決意というものが見てとれたのでした。

前節からは4人を変更したスタメンとなりましたが。
そのなかでも目を惹いたのが、ショウセイと井上のスタメン起用。
このところは専ら途中出場だったショウセイがスタメンとなるのは、10試合ぶりであったとのこと。また、井上に至っては15試合ぶりのスタメンであったとか。
スタメンの松岡のぼか、控えメンバーにもマテウス、松本、伊藤らを配し。
このところ攻撃が好調の鳥取に対しても、受けに回るのではなく攻めて勝つーーーそんな監督の決意が見てとれる起用であったかと。
時折、雨がパラついていたりもしたものの、概ね曇り空。前節のように風に悩まされることもなし。
自分たちの力が、勝利への気迫が問われる試合。キックオフのときを迎えました。

開始直後に、挨拶代わりとばかりに松岡が左足を振り抜いてシュートで狙っていくなど。早々から、前節の敗戦を気にしている場合などではない、勝つことに全集中しているんだぜ!という姿勢を示してみせました。
後ろから丁寧につなぎつつ機を伺うというスタイルはこれまで通りながら。
スタメン起用に応えるかたちで、効いていたのがショウセイと井上。
その身長を活かしてターゲットとなっていたほか、前から前からの守備で相手にプレッシャーを与えていたショウセイ。そして、その走力でもってピッチを駆け、中盤を引き締めていた井上。
ともすれば、飛ばし過ぎ、オーバーペースか?というアグレッシブさも。自分がガス欠になったとしても交代出場する選手たちがなんとかしてくれる!というチームを信じる気持ちの表れだったのでしょう。
遠く鳥取県はAxisバードスタジアムまで応援に駆け付けたファン・サポーターにも、その好影響は感じられ。
スタメン起用、当たりじゃね?と、応援にもより一層力が入ったのでした。
確かにショッキングな敗戦を喫した前節ではあったけれど、それがなんだ!とばかりに。およそ150人が駆け付けたという現地、そして富山きときと空港にて開催されたPVでは、立ち見もでるほどの入りであったとか。
ファン・サポーターはあきらめてなどいない、応援よ届け!勝利のために!

そんななかで、23分でした。
セットプレーの流れから、松岡が相手陣内深くへと蹴り出すと。それにゴールライン際で反応した神山が中央へと折り返し、そこからボレーシュートで蹴り込んだのは、ショウセイ!
実に13試合ぶりというショウセイのゴールによって、欲しかった先制点を奪うことに成功したのでした。
シーズン開幕戦でのチームファーストゴールをはじめ、プロ初年度のルーキー選手とは思えないほどにチームの中心として出場してきた彼ですが。
夏以降は途中出場中心ながらも、絶え間なく出場を続けるなかで。
自身にかけられる大きな期待を感じながらも、なかなかゴールで応えることができないーーーそんなもどかしさというものも、やはりあったのではなかろうかと。
それでも、がんばり続けた。精進を続けてきた。
努力は裏切らないーーー今回のこのゴールが、いわゆる「ケチャドバ理論」として、最終盤のリーグ戦でのゴール量産につながってほしい。そう願ってやみません。

さらに、28分には末木にもゴールが!
このところ先制点を奪えない試合が続いてきたものの。その流れを切って捨てるよな、前半のうちに2得点!
ちょうど1年前の10月、同会場での鳥取戦にて。
試合開始早々にオウンゴールでリードを許してしまうというショッキングな展開だったものの。そのショックを振り払ってみせたのが、末木の同点ゴールでした。
彼にとって、2シーズン連続となるアウェイ鳥取戦ゴール。
あのときは、追いついてから松岡の逆転ゴールにつなげて見事に勝利を飾ったように。
こうなったらもう、勝つしかねーだろうがよ!
37分に失点を喫し、1点差とされてしまったけれど、それでも。
そもそも、そう簡単に勝てると思うほど鳥取を過小評価はしていない。ゼロで抑えられたらベストとはいえ、そうならなかったからといって動じているばあいじゃないだろうと。
勝つしかないなら、なおのこと!

勝負の後半。
65分には、ショウセイに代わってマテウス、井上に代わって松本を投入。
正直なところ、ショウセイと井上は2人ともにしっかりと効いていただけに、代えるにしても、もう少し引っ張ってもいいのでは?と思いましたが。
それでも、そこは小田切監督の判断。
この4戦連続勝ちなしのあいだにも、本当は攻撃カードとして古川を起用したかったところだったけれど、守備にかける交代のために使えなかった、なんて試合があったりしました。
勝負所とふんで、積極的にしかける決断をした監督。
そして、74分には松岡に代えて伊藤、吉平に代えてヨシキを投入。いよいよもって、次の1点を狙いにいくことに。

しかし・・・事は、思い通りには進みませんでした。

鳥取のほうも、田中 恵太や長谷川 アーリアジャスールといった経験豊富な選手を途中出場させて攻勢をかけてくるなかで。
だんだんと、後手に、劣勢を強いられ始めることとなったカターレ。
交代した攻撃ポジションのせんしゅたちも守備に追われ、なかなか良いかたちで攻勢につなげることができない。
80分には、大山が足がつってしまったということで、脇本と交代。最後のカードを切ることに。
ただ、劣勢の影響は大山ひとりではありませんでした。
河井にも疲れが出て中盤の機能が低下し。
さらに決定的だったのが、末木。
足がつってピッチに倒れ込むシーンがあったものの、もう交代できない。
大事な試合最終盤、なんとしてもリードを死守せねばならないなかで、中盤が機能不全。劣勢も極まれりというなかで。
90+1分。
まさに、こじ開けられたというべきか。
MF高柳 郁弥に決められてしまい、痛いどころではない同点ゴール。
そして・・・無情のホイッスル。試合終了。
茫然自失。
力尽き、倒れ込み立ち上がれない選手たち。
2-0は危険なスコアなんて言われたりもしますが・・・2点差を溶かされ、勝たねばならない試合で、目前であった勝利をとり逃すことになってしまったのでした。

5試合ぶりの勝利を目指し・・・理屈抜きに、ひたすらに勝利への気迫をこめて臨んだ試合。
状況的に見ても、どうしても勝たねばならない試合でした。
前日、岐阜と対戦した2位の今治が敗戦。しかも、前節のカターレかよ!なんてツッコミをいれたくなるような、よもやの4失点の大敗で。
ここで勝てば、一気に3差に詰められる。ならば、勝たねばならない理由しかないだろ!
そこに来て、2点リードという、勝つべき試合。
だのに。
今シーズン14試合目というドローゲームにして、勝ち点1。
3を積み上げねばならなかったところ、2ぶんとりこぼす結果に。目前で白星を逃し、連続勝ちなしは5試合に伸びることとなり。
10月最初の試合は今治との上位直接対決、それを含めてどの試合も簡単なものなどなかろうけれど、それでも勝ってラストスパートをかけなきゃな!
ーーーそう、思っていたのに。
終わってみれば、まさかの10月未勝利。4試合、ただの1試合も勝てませんでした。
もちろん、相手のあること。どの試合も、必ず勝てる保証などありはしません。
吉平が言ったように、たとえ受け入れ難くとも、これが今の自分たちの力にほかならないのであって。
ただ・・・勝てなかったことと同じくらいにくやしかったのは。
試合後、吉平の表情が厳しいままになってしまっていたこと。
勝利の歓喜で満面の笑みをみせてほしかった、その顔が・・・こわばったままであったこと。
それが、つらかったです。

あきらめてしまうのは、簡単。もうダメだと投げ出してしまうのも簡単でしょう。
けれど。
そんなこと、あってたまるかよ!
吉平が言ったところの、もうひとつの部分。
厳しい状況になってしまっているのも自分たちの力(のせい)だけど、3位という昇格を狙える位置にいるのも自分たちの力(のおかげ)だと。
残り4試合で、勝ち点差5。
ただでさえ厳しい状況の中で、さらに対戦するのが4試合全部シーズン前半戦で勝てなかった相手ときている。
ただ、それでも。
信じて、応援し続けるのみです。
絶望なんて、してはいません。なぜなら、今シーズンのカターレ選手たちならやってくれると信じているから。
この先の4試合で、良いところなく無様に4連敗するのか?と言えば、そんな姿は想像できません。
それに比べたら、4連勝のほうが、どれだけも可能性が高いとさえ言えましょう。
こんなところで終わるようなカターレじゃない!

あきらめてなど、やるものか!
戦いは続いているのだから。


第34節 ガイナーレ鳥取戦

2024-10-27 01:32:05 | カターレ富山
3位という順位こそ変わらなかったものの。
前節、2位・今治が大宮を相手に引き分け、勝ち点1止まりであったなかで。チャンスを活かすかたちで差を詰めねばならなかったのに。
チームとしての熟練度が高まるシーズン後半戦に、いよいよ本領発揮ということだったのでしょうか。好調の福島に屈するかたちで、よもやの4失点大敗を喫してしまったカターレ。
連敗など論外というなかで迎える今節。やはりシーズン後半に勝ち星を積み上げ、目下3連勝中という鳥取と対戦することに。
リーグでも屈指の勢いを誇る鳥取ではあるものの。それに簡単に屈することとなっては、お先真っ暗と言わざるを得ないところでしょう。
なんとしても、踏みとどまり。
5試合ぶりの勝利でもって、自動昇格をあきらめない姿勢を示さねばなりません。

2位と3位との直接対決となった今治戦は、ある意味例外かもしれませんが。
このところ、讃岐にしろ宮崎にしろ福島にしろ、シーズン後半戦になって本領を発揮、上り調子となっているクラブとの対戦が続いていたカターレ。
やるか、やられるか。
「やる」側のチームの攻勢に対して、引き分けでなんとかこらえてきたけれど、ついに決壊してしまって4失点大敗を喫してしまった「やられる」側カターレという構図。
今節の鳥取も、間違いなく「やる」側のクラブ。
序盤戦の出遅れが足を引っ張るかたちで、ここまで13敗を喫している一方で。夏以降は驚異的な巻き返しを見せて、3連勝3回を含む9勝2敗。今節、3度目の正直で4連勝を狙う試合となります。
前節に関しても、松本を相手に4-3と撃ちあいを制して勝利。4失点で敗れたカターレとはまさに対照的。
ここまで13勝は、14勝のカターレとひとつしか違わず。カターレの側が13引き分けとやたらに多いドロー決着があるぶん、差がついているかたち。もし負けてしまえば、その勝利数すら並ばれるとなれば。
もしも第三者が勝敗予想を立てたとしたら。上り調子の鳥取と落ち目の富山とでは、間違いなく鳥取の勝利を推すことでしょう。
プレーオフ圏内たる6位・福島まで勝ち点差3という位置につけ、混戦の中位グループからの抜け出しを図る鳥取にとっては。4月の前回対戦では敗れている富山ではあっても、当時とは全く別のチームと言っていい状況ともなれば。勝つべき未来しか見ていないことでしょう。

大目標であったJ3優勝を、大宮にさらわれ。今治との直接対決をモノにできず、前節の差を詰めるチャンスを逃し、逆に拡大。
これまでのプライドであったリーグ戦ホーム無敗もストップし。
今度はなにか?これまで維持していたところの「たとえ負けても連敗をしない」まで失うつもりか?
直近3分け1敗は、1勝3敗も同じ。このシーズン終盤にそんな体たらくでは・・・今こそプレーオフ圏内最上位・3位だけれど、連敗によってズルズル後退、気が付けば圏外なんてことも、無いとまでは言えず。
たとえ圏内に残ったとしても、上り調子のクラブに勝てないリーグ戦を踏まえたならば、一発勝負のプレーオフで勝ち残れる道理は無いーーー。
現状を悲観してしまえば、どれだけでも悪く捉えることが出来ましょうけれども。

そんなこと、知るか!

今、大切なのは折れない心であって。
上り調子のクラブが相手?それがどうした。なんでカターレの息切れ感だけにフォーカスせねばならんのかと。
そもそもの話。
偶然やラッキーだけで3位にいられるほどに、今シーズンのJ3はヌルゲーだったのか?という話。
全く資質の無い場違いクラブが、ここまで勝ち点55を積み上げられるなんて。そんなことあり得るのか?
化けの皮が剥がれた、メッキが剥がれたなんて思うのは勝手だが。
なんで、カターレをオワコン扱いされねばならんのだ、と。
ここで踏みとどまり、4連勝を狙う鳥取を返り討ち!その力が、本当に無いのか?
そんなことないでしょう。
これまでリーグ戦33試合戦ってきたという条件は、カターレも同じ。
むしろ、カップ戦なども含めたならば、今シーズンJ3でいちばん多く公式戦を戦ってきたのがカターレとさえ言えるのであって。
その経験が無駄であってたまるかと。
ここでカターレが巻き返す余力が無いなど、認めてたまるか!

古い話になりますが。
長くJ3にいるカターレになりますが、そのなかでも一際苦しかった2018シーズン。
開幕から不振を極め、ゴールデンウイークには最下位、そして監督更迭の憂き目に。
そんなどん底の状態から。
当時の安達監督の下での再出発、そのなかでのリーグ戦初戦となったのが、アウェイでの鳥取戦でした。
当時新加入にしてキャプテンを務めていた今瀬の必死のシュートブロック、椎名の決勝ゴールなどもあり、3-2と競り勝っての白星でした。
理屈云々じゃない、とにかく勝つんだーーー気迫を前面に打ち出し、チームがただひたすらに勝利を追い求めた。そして勝った試合でした。
当時を知る選手は、前述の今瀬と椎名、そして陽次を含めた3人だけですが。
今、求められているのは、あのときのような試合ぶりにほかならないだろう、と。

ガムシャラに、勝ちにいく。
2018年が古い?ならば去年はどうなのかと。
ちょうど1年前の10月、同じくアウェイでの鳥取戦。そこでは開始早々の8分にオウンゴールでリードを許すという痛すぎる展開となりましたが。
それに屈することなく反撃の機会を伺い続け、前半のうちに末木のゴールで追いつくと。
迎えた後半、松岡が決勝ゴール。気持ちを前面に打ち出して吠えた姿が印象的でした。
ならば。
今節も、ゴールを決めて吠えてもらおうじゃないかと。チームを勝利に導いてもらおうじゃないかと。
そして、前節意地のゴールを決めてみせた吉平にも期待したいところ。
ゴール裏に挨拶に来たときに、決して折れない姿勢を強調した彼の意思。それが口先だけの方便ではないことを証明するには、やはり勝利があってこそ。
キャプテンとしての重圧というものは、プライドの重さでもあるということ。
力を、発揮してほしい。
そして、勝ってほしいです。

前節4得点を奪って勝利したクラブと4失点で敗れたクラブとの対決?それがどうした。
1試合の結果で全てが決まるトーナメントじゃあるまいし。
リーグ戦は、積み重ね。
カターレにだって、伸びしろが無いわけでは決してなく。
上り調子のクラブとの対戦?カターレがここから上り調子にならないと、どうして言えようか。
11月24日のシーズン最終戦まで、残り1カ月を切りました。
どういった結果になるにしろ、1か月後にはリーグの最終結果が出ることになります。
残り5試合で5連勝。
落ち目のクラブにそんなの無理?
そんなわけあるか。
出来るかどうかじゃない。やるかやらないか。
もちろん、やる。
まずは、今節。
流れを変えるなんて、1試合でじゅうぶんだ。
ならば、勝て!

鳥取から、勝ち点3を奪取せよ!
自動昇格圏2位を、あきらめてなどやるものか!
必ずや勝利し、歓喜の雄叫びを!

勝たれ!!!富山!!!!!

惨敗。ホーム負けなしがストップし、2位との差も拡大 福島ユナイテッドFC戦

2024-10-23 07:43:29 | カターレ富山
1-4で敗戦。
記録というものは、永遠に続くわけではなく、いつかは途切れるものーーーそれはわかっているけれど。
それでも、信じていました。
今年のカターレであれば、残り3試合も負けなしとしてホームゲームシーズン無敗を達成してくれると。
しかし。
盲信というほどではなく、負ける可能性がある以上は、それを受け入れねばならない事態も覚悟していたはず・・・だったのですが。
負けるにしても、負け方というものがないだろうか?と。
もちろん、相手の福島が手強かったこともあるけれど。
なぜ、これまでの失点パターンを繰り返してしまうのかと。
なぜ、追いかけねばならない展開で力を発揮できず尻すぼみになってしまうのかと。
ひとえに、カターレの至らなさが噴出したかたちの、惨敗。その代償は大きく、前日に引き分けた2位・今治を勝って追わねばならなかったのに、逆に差を広げられ。その差6。いよいよ厳しい状況に追い込まれることに。

いつのなったら夏が終わるのか?という10月も下旬に差し掛かろうかというなかで、前日から10度くらいも気温が下がった試合当日。この時期らしいといえばそういう状況ではありましたが。
前日と言えば、その前日の同時刻ごろには土砂降りの雨であったことを思えば、多少の肌寒さ程度は、まあ、と。
ただ、誤算(?)だったのが、横断幕掲示禁止、大旗使用禁止になるほどの強風に見舞われたこと。
それはつまり、ロングボールを蹴り込む戦術が使えない、パスサッカーに自信を持つ福島の側の有利を意味してもいました。実際、勝機と見てでしょう。コイントスで福島が陣地変更を選択、カターレにとって前半は逆風にさらされることともなりました。
スタメンは前節・宮崎戦をベースとしつつも小変更。このところ戦列を離れていた大山が久々のスタメンとして右SB。前線には陽次に代わって吉平がスタメン復帰。そして、前節も途中出場していた古川が、この夏のカターレ加入以来初めてのスタメン出場となりました。

やはり、想定通りというか。的確なパス回し、個々の選手の技術もあいまって、手堅いサッカーを繰り広げる福島。
それに対してしっかりと堅い守りからボールをつなぎ、攻勢に出ていかねばならなかったカターレ。
前半のうちは、鍔迫り合いというような時間が続き。隙を見せることなく、いかに自分たちの優位に試合を進めていくかが問われました。
ただ・・・。
正直、カターレの側としては、力を十全に発揮しきれていませんでした。
細かな繋ぎのミス、意図と違う蹴り出し、判断の遅れなど・・・どうにも、シャキッとしない。
そんな良くない状況が、積もり積もって。よく言うところの、ボディーブローのように効いてきた、というところでしょうか。
39分、CKの流れからFW塩浜 遼に押し込まれて先制点を奪われてしまうと。
前半終了間際の45分にも、カウンターから繋がって前線に走り込んでいたFW森 晃太が迷いなく蹴り込み、追加点。前半だけで2失点と、一気に苦しくなってしまうことに。
失点に良いも悪いも無い、と言われるかもしれませんが、それでも。
自分たちが、どうにもモタモタとして得点につなげられないなかで。相手の福島は、得点というものをしっかりと意識し、そのためにプレーしていた。
そのあたりの差をみせつけられたような失点とあっては。やはり、厳しい状況と言わざるを得ませんでした。

それでも、ハーフタイムで修正を図り、後半は風上となるならば。さらには途中交代のショウセイや松岡、そして久々に戦線復帰となった伊藤らの活躍いかんによっては、まだまだあきらめる状況にはない、と。
ホーム無敗を、途切れさせてたまるかよ!たとえ苦しくとも、逆転勝利は難しくとも、最低限追いつくことでドローに持ち込まねば。今治もドローであるなら、引き離されることだけは避けなければと。
しかし・・・期待とは裏腹に。
後半に入っても、戦局を一変させるほどの劇的変化は、起こりませんでした。
カターレ側に良い場面も、無かったわけではないけれど。2点を先行した福島の側の余裕というものを削ぐほどのものではなく。
それもこれも、前半の戦いの延長線上のものでしかない、というか。
風上に立ったにもかかわらず、それを味方にする戦術は、無し。
愚直に練習でやって来たことを繰り返す、と言えば聞こえはいいけれど。
言いかえれば、それしかやっていない。
なによりも。
追う立場だというのに、ゴールに迫っていく勢い、迫力というものが、依然として福島のほうが強く見えるとはどういうことなのか?と。
頑張っていることは頑張っている。
だけど、それは勝利のための頑張りか?
パスをつなぐのも、最終的に得点につなげるためではないのか?なにか、パスを繋ぐというタスクをこなすのが目的のようにさえ見えるのだが?

57分に、一挙3枚替えで松岡、伊藤、ショウセイを投入。反撃への機運が高まった・・・はずだったのですが。
これから!という65分。
再び塩浜に決められてしまい、差を詰めるどころか広げられてしまうことに。
それでも、69分。
ゴール前の混戦から吉平が今季8ゴール目となるシュートを決めて、1点を返すことに成功。
喜びもそこそこに、急いでセンターサークルへ。あと3点、いや2点でも取り返さねばならないのだから。
ただ・・・やはり、点差から来る余裕の差というものは、大きく。
1点を返されたからとて、慌てる福島ではなく。それまで続いていた状況を変えてしまうには至らず。
それどころか。
75分、再び森。ダメ押しと言うには痛すぎる4点目を被弾。いよいよ、試合を決定づけられてしまうことに。
「まだ終わってねぇぞ!」
たとえこの試合が負けとなろうとも、得失点差の問題もあるならば。抵抗は無駄などではなく、むしろ果敢に点を獲りにいかねばならなかったのですが。
悪い意味で、その後も試合の趨勢はまるで変わらず。
反撃は1点止まり。4失点の大敗を喫し、開幕から続けてきたリーグ戦ホーム無敗の記録が、17戦目にして途切れることとなってしまったのでした。

記録は、いつか途切れるもの。相手の福島も手強く、敗戦そのものは、受け入れざるを得ないとはわかっています。
ただ、それでも。
同じ負けるにしても、やはり負け方ともいうべきものが。
シーズンも終盤に入り、各クラブともにチームとしての熟練度がアップ、質の高まったサッカーをしてきます。今節の福島のみならず、宮崎、今治、讃岐、みんなそうでした。
そんななか、カターレはどうなのか?
正直言って、「なっていなかった」と言わざるを得ない試合でした。
自分たちのスタイルを追求する、それそのものは良いとして。
問題は、それに囚われるあまり、大事なことがおろそかになっているように見えて仕方なかったということ。
つまりは、パスを繋ぐにしてもカウンターを仕掛けるにしても、それは何のためか?
決まっている。得点を挙げること。得点を挙げて、勝利すること。
その、いちばん肝心な得点を挙げるという部分について、「なっていなかった」と。
もちろん、頑張っていたことは頑張っていたでしょうが。
それが、福島のほうが貪欲に得点をねらってきていた、ということがハッキリとするに至っては。
もちろん、勝つつもりが無かったなんてことは、あるわけないにしろ。
それでも・・・劣勢に立たされ、跳ね返すだけの強さも発揮できずにあえなく大量失点で敗れた。
その結果、詰めねばならなかった今治との差を、逆に広げられることに。
頑張りは頑張りとして・・・やはり、結果を出せないことには話にならない。非情なようで、それが現実であって。

試合後、挨拶に来た選手たちに、ブーイング。
ただ、そのブーイングを制したキャプテンの吉平が、言いました。
「バラバラになる、壊れるのは簡単だけど、これが今の自分たち。ブレることなくやっていく」と。
言うは易く行うは難しーーーもちろん、吉平とてそれは百も承知だったでしょう。あるいは、「口先だけじゃなく結果で示せ」なんて思われる、そんなリスクも織り込み済みで。
それでも、言った。
それこそ、ここでバラバラになっては元も子もない。自滅していては、ライバルを利するばかりでひとつもメリットが無いと。
痛恨の敗戦を、最終盤に勝ち進むためのバネにできるかどうか。
いや、そうじゃない。
しなければ。
試練と言うには、あまりにもキツイ結果を突きつけられることにはなりましたが。
ここで、へこたれるわけにはいきません。
最終節で昇格を逃した去年を、また繰り返すのか?
冗談じゃない。
ここでへこたれていては、そうもなろうというものですが。
もちろん、そんなことは無い。
カターレは、まだ終わっちゃいないんだ。
信じて、貫くのみです。

戦いは、続きます。