地名アラカルト

各地の難読地名や珍しい地名についての由来やエピソードなどについて調べてみたいと思います。

和歌山県の難読小学校名 いくつ読めますか ②

2019年01月09日 18時40分14秒 | Weblog
①有田市立田鶴小学校  宮崎町       
②有田市立箕島小学校 箕島      
③田辺市立中辺路小学校 中辺路町栗栖川   
④田辺市立稲成小学校 稲成町
⑤田辺市立芳養小学校 芳養松原2丁目      
⑥田辺市立三栖小学校 中三栖   
⑦田辺市立中山路小学校 龍神村柳瀬
⑧田辺市立咲楽小学校  龍神村福井
⑨田辺市立伏菟野小学校 伏菟野     
⑩紀の川市立名手小学校 名手西野     
 
読みなど

① たづ 校名の由来は不明。校名も読みも2字。
② みのしま 明治22年4月,有田郡箕島・北湊など7村が合併し宮崎村成立。34年3月,宮崎村が単独町制施行し箕島町に名称変更(~昭和29)。箕島は有田川河口の島から「ミノシマ(水洲)」であろうという(『難読・吉田』)。あるいは,島が箕の形に似ていたからか。広島県福山市に同名校があるが,岡山市の箕島小は「みしま」と読む。
③ なかへち 昭和31年9月,西牟婁郡二川(ふたがわ)・近野・栗栖川の3村と富里村の一部が合併し中辺路町成立(~平成17)。町名の由来は,熊野街道は田辺城下から海岸沿いに新宮へ至る道筋を大辺路(おおへぢ)と呼んでいるのに対し,田辺から山地に入って本宮に至る道を中辺路と呼んでいることに因むという。「ヘジ」は「ヘチ」で,前者は陸の端すなわち海岸を,後者は山や川のへりを意味するという(『日本地名基礎辞典』)。
④ いなり 明治22年4月,西牟婁郡稲成村が単独村制施行(~昭和25)。村名は稲成川に因む。
⑤ はや 中世の芳養庄の地で,芳養川に因むか。ハヤはハエ・ハイと同じで岩礁や山間の小平地の意ともいわれるが,アイヌ語説もあるという。「芳」を「は」と読む地名には,群馬県芳賀(はが)郡,岡山市芳賀などがある。「養」を「や」と読む地名には,岐阜県養父(やぶ)市や徳島県鳴門市撫養(むや)がある。
⑥ みす 明治22年4月,西牟婁郡中三栖・上三栖・下三栖の3村が合併し三栖村成立(~昭和31)。村名はかつての三栖庄に因む。竹などで高貴な人が利用する簀(ス,ねだいの上に敷くむしろ)を作っていた地かもしれないという。高貴な人が使用するので御簀(みす)であったのか。
⑦ なかさんじ 明治22年4月,日高郡柳瀬村と安井村が合併し中山路村成立(~昭和30)。村名は,当地のの山地玉置氏に因んだ江戸期の山地組の中部だったことによるという。あるいは,かつての山地荘の中部に位置したことに因むのか。
⑧ さくら 校名の由来は不明。
⑨ ふどの 藩政村。『紀伊続風土記』によると,田畑高180石8斗2升7合5勺,家数48軒,人数215人。菟には,根無しかずらの意があり,これが繁茂する野と関係があるのかもしれない。校名も読みも3字。
⑩ なて 明治22年4月,那賀郡名手市場(いちば)村と穴伏村が合併し名手村成立。村名は『石清水文書』(1072年)にみえる名手庄に因むか。「ナデ(撫)」の意とみられ,川原を平地に整地した土地であろうという(『難読・吉田』)。校名も読みも2字。

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