トミーのブログ 1

園芸研究家(園芸家) 富山昌克(トミー)が日々に感じたことや書き留めておきたいこと。

ラン科とは?

2006年02月27日 20時08分32秒 | 『花・野菜・果樹』に対する想い
ラン科植物は、南極・北極以外なら世界のどこへ行っても出逢えます(ちょと大袈裟)。

世界には約30万種の様々な植物が分布していますが、
 そのうちの一割にあたる3万種のラン科植物が現在、地球上で確認されています。ボクたちは温帯に住んでいますので、キク科の野草・雑草に出会うことが多いでしょう。しかし熱帯・亜熱帯では、無作為に植物を採集したら、10株に1株はランが含まれているんです。

また、ラン科はマメ科、イネ科、キク科とともに地球上で『最も進化した植物』といわれています。進化の真っ只中なので、種の数がとても多いのです。これを『種(しゅ)の爆発』といいます。

反対に見れば、

地球上に出現してきたのが最も遅かったので、植物のなかでは、まだ完全に進化しきれていないのかもしれません。

地球上で一番遅く出現したものを進化してでてきたというか?一つの植物グループとして進化しきれていない?というかは、注目する点が異なるので、双方ともそのような表現ができるでしょう。

しかし、注目すべき点は、
ラン科は『生殖的隔離機構』が完全に発達していないことからも進化が遅れていることを推察できます。

『生殖的隔離機構』とは、嫌な相手とは受粉されても受精しないシステムのことをいいます。

つまり『生殖的隔離機構』が不完全な場合、「交配種が簡単にできてしまう現象」が起こります。

他の植物では、交配育種する場合、同じ『種(しゅ)』のなかで行うのが基本です。種間や属間で交配を試みても、なかなか思うように子孫ができないものなんです。

しかし、ラン科は種間、属間雑種が容易にできてしまうので、この200年間で10万品種以上が作出されています。

当然、ラン科のなかでも近縁の間柄での現象ですが、・・・。

しかし冷静に考えると、ラン科のなかで、属や種を分類しすぎたのかもしれません。交配可能なものはすべて同じグループ(属や種)にしても生殖生理学の見地からはおかしくないような気がするのはトミーだけでしょうか?

そもそも「雑種ができない間柄を『種(しゅ;species)』と認識していた」から、とてもランの分類は変に思えます。

ラン科はヒガンバナ科、ユリ科、ショウガ科より雄しべの数が減り、受粉の際のシステムがよいから進化しているともいわれますが、それは風媒花、水媒花より昆虫や鳥と共生してテリトリーを拡大させるための戦略に過ぎないと想います。
続く~。

■今日も元気に外で仕事しておりました。

ではまた~。
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