「ぼくら党」のブログ

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「日本も血による貢献を」について-日本の国際貢献

2006-05-18 23:56:33 | 国防問題・ミサイル防衛
■軍事的な国際貢献の重要性を語るときに「他国は血を流しているのだから、日本もそれにならうべきだ」というものがある。自由党党首時代の小沢一郎現民主党代表のホームページにも、これに似たような主張があったことを思い出す。

■これは実際にあった話を例にして語られていたのだが、その例を思い出せなかったのだけれども。最近、偶然その話が載っているのホームページを見つけることが出来た。その例にされた話とは、海上自衛隊ペルシャ湾掃海派遣部隊のものらしい。

■その話を要約すると、他国の指揮官に、「なぜ、日本の石油ために血を流す必要があるのか」と問われ「わが国も、国民一人が1万円ずつ負担している」と反論すると「なら、俺が1万円払えばペルシャ湾に来なくていいのか」と言われた。というものだ。

■この話はもっともな話だと思う。しかし、この話を聞いて、単純に血の貢献をしなければならないとは思わない。出兵を命令する為政者と、現場に行かされる兵士は別々であるのだから、為政者とすれば、戦場における個人の論理など考える必要がなく、国家の理論で考えるだろうから、国民一人当たり1万円負担してくれるなら、多少の流血は構わないと、損得計算するかもしれない。

■国家間のやり取りでは、人命より、資本や資源が優先される。本来、最も優先されるべき人命や、ましてや自国の国民でさえ、実質的利益との兼ね合いで、犠牲にするのが為政者の考える国益だと思う。

■一般社会であっても、出来るだけ相手に負担を負わせて、こちらは最大の利益を上げようと、絶えず行動するものだろう。利害のみで動く国際社会であるなら、なおさらである。各国が行動するのは自国の利益になるという計算があってのことだ。

■各国(特にアメリカ)の発信するプロパガンダを真に受けて、他国が血を流しているから、我々も流さなければと、素朴に考える程度の思考であれば、国際社会を巧く立ち回ることが出来るとは思わない。政府は、出来るだけ自国や自国民に被害が出ない形で、虚実取り合わせて、国際社会と渡り合わなければならない。

■他の貢献によって、血を流さずに事がすむなら、それに越したことはなく。軍事的貢献をしないからといって、まったく負い目に感じることはない。「他国も血を流しているのだから、我々も血による貢献を」の主張は、結局、国民を動員するうえでの方便なのであって、政府が考える、実質的利益=アメリカ追従(本当に利益かは疑問)獲得のための犠牲を、国民に対して、あたかも国際正義であるかのように納得させるためのものだろか。



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-以下引用-
http://www.dii.jda.go.jp/msdf/mf/special2.htm
(抜粋)、「自国のエネルギー源の70%をここ中東から得ている日本のタンカーを守るために何故アメリカやその他の国の若者が血を流さなければならないのか」に始まり、今回の湾岸戦争に対する日本の対応についても同様の批判が多かった。

「日本人だって130億ドル、つまり日本国民一人が1万円ずつ払って立派に国際貢献しているんだ。」と開き直っても、彼等から「一人1万円か、ニアリー・イコール百ドルだな。百ドルさえ払えばペルシャ湾にこなくていいのであれば、俺は今ここで百ドルはらってやるよ。」と反撃を食らって返す言葉もなく、悔し紛れに、ただただ、カティシャークの水割りをがぶ飲みしていた私であった。