good day to Die

映画、ドラマ、小説、漫画、音楽についての感想等を
日記代わりに書いておくためのブログです。
ネタバレあり。

「爆弾」を読んだ

2024-01-07 17:39:20 | 漫画・書籍




呉勝浩「爆弾」をAmazonオーディブルで聴いた。
タゴサクがあまりにも喪黒福造だった(笑)。

初めは警察官がタゴサクにやられっぱなしだったけど、第二部で類家のターンに
なってからは楽しく聴けた。
漫画的なキャラだけど、こういうキャラがいた方が楽しい。
漫画的なサイコパスに対峙するのは、やっぱりこういうキャラじゃないとね。

清宮は「園児ではなく炊き出しに並ぶホームレスが犠牲になったことに安堵したこと」を
タゴサクから指摘されて心が折れてしまった。
タゴサクは類家に対しても、色々とその手のことを指摘して、さも隠れた醜い心を
暴いたと喜んでるようだったけど、そういうの、すごく子どもじみてる。

見ず知らずの他人より身近な人間を大事に思うのは当たり前だし、人間の命は平等と
いう建前の裏で違う考えを持つのは仕方ない。
私なんか毎日、早く地球ばくはつしろと念じてるし、ムカつく奴に対して死ねと思ってる。
でもだからといって犯罪を実行しない。
思うのと実行するのには大きな断絶があるわけ。
なので、その内心を指摘されたところで、そんなにダメージを受けるものかなぁと思う。
だからどうした、としかならないような…?

面白かったけど、そんなにみんな「美しい心を持ってないといけない」と思っているのかなぁ、
醜い心を指摘されたからって動揺するような、そんなに脆いものかなぁと思う。
その点、類家はへっちゃらそうで良かった。

犯人の望むようにしないと惨事を止められない、となると、まともに対応しないと
ならないんだろうけど、ダークナイトのジョーカーと同じく、この手のサイコパスは
まともに取り合わず、無視するに限る、と思ってしまう(それでは話が成り立たない)。


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