ロンドン ボヘミアン通信

趣味と好奇心の趣くままの、気ままなロンドン生活日記

卵の茶碗焼き/Oeufs en cocotte

2012年05月26日 02時07分49秒 | 



Rachel Khoo の番組で紹介されていた、チョー簡単レシピにチャレンジしてみました。あまりに簡単すぎて、チャレンジって言わないかもよ。Oeufs en cocotte、卵の茶碗焼き、とでも訳せるかな。基本形は、お椀くらいの大きさの耐熱性のある入れ物に、クレーム・フレーシュをたっぷりと、卵を一個割りいれ、塩・胡椒して180度に暖めたオーブンで15分くらい焼く。それだけ。味付けや具は各自お好みに合わせて、って感じで、番組ではナツメグも味付けに使い、半熟に焼きあがってオーブンから出してから、イクラ(イクラですよ、イクラ!)とディルを上に添えていた。そして入れ物はティー・カップを使っていて、すごく可愛らしいプレゼンテーションでした。

私はイクラは無かったんだけど、たまたまトリュフがあったので、それをスライスして乗せてみた。そして最初、塩の変わりにアンチョビーをと考えたんだけど、アンチョビーは味がキツいから、トリュフの風味がつぶされるかも、と思ってやめにした。…そして、塩・胡椒をするのを忘れた。「チャレンジって言えないほど簡単」と言った割りには、思いっきり基本アイテムを忘れているヤツ(でもナツメグはちゃんとかけた)。

塩を忘れたけど、クレーム・フレーシュに結構味がついているので、美味しかったです。意外な程。これ、簡単なのでクセになりそう。上に乗せるものは、ケイパーとかでもいけそうだし、中にハムを入れて焼いてもいいし。しかし多分、すごい高カロリーのメタボ推進食なんだろうな、コレ。

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Nouvelle Cafe and Delicatessen

2012年05月24日 01時15分50秒 | お散歩ロンドン


以前Pay-as-you-Gym のバウチャーで、ケンジントン・ハイ・ストリート近くのジムに行った時、気になるカフェ兼デリカテッセンがあったので、この間また同じジムに行く前に軽く腹ごしらえを、と思って入ってみました。私は上のスープを、一緒に行ったKotomiさんは下の写真のラップを頼みました。(この日、私はカメラを持って出るのを忘れてしまったので、今日の写真はKotomi Creations さんから拝借したものに加工をかけています)。


あとは、健康的にフレッシュ・フルーツのジュース。これはリンゴ味が結構甘かった。スープに付いてきたパンが美味しくて、あっという間にむしゃむしゃ食べてしまった。「軽く腹ごしらえ」のつもりだったけど、結構おなかが一杯に。なので、その後、プールでがしがし泳ぎましたとも。…でもプールを出たあと、またタイ料理屋に入ってたらふく食べてしまったので、まったく元も子も無い…。


窓辺のカウンター席でくつろぐご婦人

このカフェ、裏通りにあって、ちょっと見つけにくいけど、カジュアルな感じで入りやすい。お昼時間でもあまり混まないし、これは、この辺りをうろうろしていて小腹が空いた時に使える!


サービング・カウンター



店の中の様子



キッチン・アイテムも色々売っている

Nouvelle Cafe & Delicatessen
69 Abingdon Road Kensington, London W8 6AW

020 7938 2523

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ミニ・ビーフ・ウェリントン

2012年05月22日 12時39分44秒 | 



イギリスの伝統的な料理の一つ、ビーフ・ウェリントン。基本は、牛のフィレ肉とマッシュルーム・ソースをパイ皮で包んで焼いたもの。ずっと作ってみたいなぁ、と思っていた肉料理。本格的なビーフ・ウェリントンは、丸太のような形の長いフィレ肉一本丸ごと包んで焼いて、あとで輪切りにしてサーブするものなのだけど、一人暮らしだし、そんなに大量に肉、食べられない…。と思って躊躇していたところ、少し前のBBCの料理番組で、ミニ・バージョンのレシピをやっていたので、「それってば、ナイス・アイデア!」とばかりに作ってみました。

レシピはLorraine Pascaleのもの。詳しい作り方はこのページ

しかしこの見かけ、コーニッシュ・パスティと、一体どこが違うかな? という感じだけれど、考えてみれば中身が違うだけでレシピとしては実際、ほとんど変わらないよね。

このレシピでは、マッシュルーム・ソースに使うキノコは、モレル(Morel/あみがさ茸)、という指定だけれど、最近、乾燥モレルを売っているのをとんと見かけない。キノコは気まぐれなので、多分、沢山出る年とあまり出ない年があるんだろうなぁ、と思う。モレルが無いので、ポルチーニで代用。ポルチーニも、十分美味しい出汁が出る。


モレルはこんなキノコです。


それで、肝心のお味の方は? といいますとですね。マッシュルームと、材料に使うシェリー酒の味が利いてて美味しいんだけど…日本人の舌には、ちょっとくどいです。写真には写っていないけど、このあとこれに、マッシュルームのクリーム・ソースをかけて頂いたんですが、クリーム・ソース、くどい…。これは無くても良かったと思う。それから、一人分をパイ皮で包んで焼くことで、パイの部分、つまり炭水化物の割合が増えてしまうので、かなりお腹にずっしりときます。

判定:フィレ肉は、わざわざ炭水化物で包んで重たくするより、あっさり塩・胡椒で焼いて、レモン・ジュースと白ワインベースのソースで食べた方が、私好み。せっかくフィレ肉なんだから、そっちの方が素材の味が生きると思う。…それにしてもこっちの人、パイ皮で包んだり、クリームソース添えたり、チーズソースかけたり、っていう、こってこての料理、好きだよね。

ちなみに伝統的なビーフ・ウェリントンは、下の写真のような感じです。おお、このピンク色の焼き影加減が美味しそうーーー。じゅるるる。うーむ。プロの料理とワタシの料理の間に横たわる溝は深いのう。


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ハヤブサその後

2012年05月21日 00時39分11秒 | ロンドンのハヤブサ


お母さんのちゃーりぃ
Copyright:FabPerregrines@Flickr

4月24日にロンドン、フラムのチャリング・クロス病院で生まれた3羽のハヤブサは、その後順調に成長を続けています。ハヤブサの巣箱があるのが病院の屋上なので、「チャリング・クロス病院で生まれた」となりますが、なんかまるでお母さんハヤブサが入院して、助産婦さん立会いの下に生まれたみたいデスね。ちなみに生まれた時に書いたウェブ・エントリーはここ、ハヤブサのライブ・ウェブカムのリンクはこちらです


家族団らんの光景。エサを獲ってきたのは、お母さんのチャーリー。
子育ても、獲物を獲る腕も抜群のデキる母。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

実はチャーリーが産んだ卵は、もともと4個あったそうです。ところが慣れない男親のトムが、一個踏み潰して割ってしまったとか…。お父さん、ダメじゃん~。

私、ヒナが生まれて以来、毎日時間があればウェブカムをチェックしているんですが、こうして観察していると、自然の世界でも、「家を守るのは母、食い扶持を稼いでくる(エサ取ってくる)のは父」っていう役割分担になっているんだな~、と思います。まぁその構図は、人間の世界では崩れつつありますが。あー、しかし、母のちゃーりいは、子育てと狩りの手腕は抜群ですが、あんまし家の掃除とかはしないようですね。


生まれた初日。三羽仲よくならんで、超かわいいー。
まだ、生まれて来た卵のかけらが巣箱に残ってる。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

母親のチャーリーには母性本能があるので、ヒナがある程度成長するまでずっと巣箱を離れず、自分の胸と羽根の羽毛をふわわわーっと膨らませてヒナ達に覆い被さり、ヒナを守りつつを暖めてやるんですが、時々トムと育児交代で外に「羽根を伸ばしに」出かけます。…で、子守をしなくてはならないお父さんのトム、ヒナと対面して「えっとー、これ、自分の子なんだ? これどうしたらいいんだっけ?」と、しばし悩む姿。そして、羽毛をふわわーっと膨らませる、などという、きめ細かい世話は思いつかないようで、「これでいいんだっけ? よくわかんないナ」と、ただヒナに乗っかってるだけ。男親って、どこもこんなもの?


生まれて2週間目
Copyright:FabPerregrines@Flickr

一番前の子が随分小さいですが、この子、生まれて二日目か三日目がすごく寒い日で、体の代謝スイッチが入らなかったらしく、一日中地面にぺったりと突っ伏したきりで、ほとんど動かず何も食べなかったんです。見ていた人たちはみんな「あー、この子、もうダメだー」と思っていたんじゃないかな。私も、「ああ、こうやって淘汰されていっちゃうんだなー。まぁ、3羽目なんて元々保険みたいなモノなんだろうけど、自然界は厳しいなあ」、と、残念に思いながら見ていました。

ところが次の日、気温が上昇し、それと共に立ち上がりましたよー、この子。前日死にかかっていたとは思えないくらいの勢いの良さでエサをねだる姿に、心底ホッとしました。実は私自身、生まれた時に仮死状態で息が止まっていたという話で、動物だったら絶対に淘汰されていたに違いない状態だったので、このチビっ子にすごく感情移入してしまう。しかし一日エサを食べ損ねると、後の成長にこれだけ差がついてしまうんですね。


生後19日目…なんか、歌のレッスンをしているみたいに見える。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

ハヤブサは、生まれて6週間で巣立つ準備が整うのだそうです。一ヶ月半で成人式ですよ。はやっ。なので、毎日目に見えるほどのスピードで成長していきます。この写真では、ヒナ達羽根を畳んでいるので、ぷわぷわの産毛しか見えないけれど、内側にはもうかなり大人の羽根も生えてきています。


25日目。外を探検。そして羽ばたきの練習。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

生後25日目には、記録の為に3羽とも足輪がはめられました。性別は3羽ともオスとの見方が強いようですが、まだはっきりとはわからないそうです。一番小さいのはメスなのでは? との見方もあり。鳥って、性別が分かりにくいみたいですね。お母さんのチャーリーも、名前からするとひょっとして最初は男の子と思われていたのかも。


足輪をつける係りの人を威嚇するヒナ。
「われ、なにさらすんじゃい、どついたろかーっ」
…そうそう、その意気、その意気。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

ヒナの足は大人並に成長し、しかもまだ飛べないということで、生後3週間目を過ぎた頃くらいが足輪を付けるには一番適しているとか。それにしてもイキナリ人がやってきて、体重を量るために逆さ吊りにされたり足にワケの分からない鬱陶しいものを嵌められたり、生まれて25日目にして大変なトラウマなんじゃなかと思う。


生後26日目。大人の羽根がかなり目立つようになってきている。
Copyright:FabPerregrines@Flickr

男親のトムの名誉の為に言っておきますが、彼、子守りは苦手かも知れないけれど、ハンターとしての腕はしっかりしています。毎日きちんと定期的にエサを獲ってきて、3羽ともしっかり成長しているんだから、お父さん、エライ!

…と、ここまでが現在の成長具合です。巣立つ頃に、また記事を書きたいと思っています。

ハヤブサの写真をもっと見たい人は、FabPeregrines' Photostreamをクリックして頂くと、他にも写真が沢山あります

おまけ

ハヤブサを見てると邪魔しにくるバブルズ。ヒナのやかましい声が気に入らないらしい。
バブルズ「かあさん、ボクのご飯を忘れてますよ」
ワタシ:「…いや、ちゃんと朝あげました。」


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キュー・ガーデン、駅のまわり

2012年05月20日 00時10分08秒 | お散歩ロンドン


キュー・ガーデンズ駅、構内

キュー・ガーデンズ駅前は、こぢんまりとした、こ洒落たエリアになっています。植物園までは歩いて3分くらいの距離だけれど、駅前におしゃれな小物雑貨を売る店などもあったりするので、気をつけていないと3分では植物園に辿り付けません。



駅を出たところにある街頭…ちょっと頭が傾いているようですが、お疲れですか??



駅前のオーガニック・ショップの店先にあった自転車のディスプレイ。古びて錆びが来た自転車に、アイビーを絡めたり、籠にお花を乗せたりすると、妙に絵になります。このすぐ近くの露天のお花屋さんも、やっぱり自転車をディスプレイに使ってました。


この季節、植物の種も色々なところで売っています。種の入った袋ってカラフルで、それが並んでいるとなかなか楽しい。うちには庭が無いので、小さな鉢植えでハーブを数種類くらいしか育てられないけれど、植物の種を見るのは大好き。「もしも庭があったら…」妄想入ります。


このオーガニック・ショップ、カフェも始めたのかな? と思ったけど、これは多分ディスプレイの一つでしょう。店の外側の壁全体を、ウルトラマリン・ブルーで塗るのって勇気が要ったんじゃないかと思うけど、この色を背景にすると、緑や赤やオレンジ、黄色、と、一般的な植物の色が鮮やかに良く映えるんですね。ギリシャの島では、よく窓枠やドアがこういう色に塗られていたりするので、このブルーを見るとなんだか地中海っぽい雰囲気も感じる。


もう一つ、同じお店のディスプレイ。濃い青と緑が、「夏ーっ」っという雰囲気を醸しているけど、実際にはロンドンは、まだまだ寒いっす。


洒落た小物雑貨を売るお店、Mia Wood の店先。ここで脚を絡め取られ、植物園にたどり着くまでの時間が延びる可能性アリの、危険なお店。今回は、つい店の中に入りそうになるのをぐっと堪えて先に進みました。エライぞ、私。



角にある、昔ながらのヨーロッパぽい感じのカフェ。確か経営者はポーランド人だったように思う。ここ、去年建物全体が売りに出されている広告を見たんだけど、まだこのカフェがあるということは買い手がついていないという事なのね。


カフェの前に、少し広いスペースがあって、そこに何気なくベンチがしつらえてあったりする。お天気の良い夏の日だったら、近くでコーヒーを買ってここで飲むというのも気持がいいだろうな、と思う。





何軒かお店の並ぶ、駅へのアプローチ部分を抜けると住宅地に入り、ここを抜けて行くとキュー・ガーデンのヴィクトリア・ゲートに着きます。この道筋は、完璧に手入れされた、美しく立派な家が並んでいます。一体ここは、「キューガーデンの顔」だから、家の前面を常にキレイに保っておくように、との地域の条例でもあるのか?と思うくらい、あまりにみんなピッカピカなので、なんかかえって居心地が悪くなっちゃうくらい(家の中とか、ある程度モノが出ていて、不完全にキレイ、くらいの方が居心地がいい人なので)。上の写真の家は、藤が絡んで家の前面を覆っているので、ようやくちょっとホッとした、という感じです。住んでいる人の趣味や個性を、建て物の前面に出した面白い家が、この通りにもっとあってもいいのに、と思う。ステキな家たちなのに、キレイすぎてツマンナイ…。


ヴィクトリア・ゲートについている、立派な王家の紋章(Royal Crest)


帰り道、駅のプラットフォームで電車を待つ間に一枚。

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デービッド・ナッシュ@キュー・ガーデンズ/David Nash@Kew Gardens

2012年05月19日 00時32分15秒 | エギシビション・レビュー


なんだか「指輪物語」(Lord of the Rings) に出てきそうな感じ。

キュー・ガーデン その2

キュー・ガーデンの、小さい方(といっても大きいけど)の温室に入ったら、いきなりこんな、木のスカルプチャーがにょきっと姿を現しました。デービッド・ナッシュ(David Nash)の木を使った作品のインスタレーションがあるという話は、キュー・ガーデンズのウェブサイトに載っていたので知っていましたが、屋外でやっているものだとばかり思っていました。


実は屋外のインスタレーションは今まだ準備中で、6月9日スタートなのだそうです。この温室での展示は、それに先駆けて行われている模様。私、このアーティストの作品は結構好きなので、嬉しい驚き。この作家、ロンドンのギャラリーで見せたりすることは滅多に無い人なので、本で写真しか見たこと無かったんです。






このアーティスト、木を素材にスカルプチャーを作り続けて30年。嵐や落雷で折れたり倒れたり、または病気に罹って切り倒さなくてはならなかった木を使っているとか。キューのウエブサイトによると、環境保全についても、かなり意識が高い人の模様。



人の手が加えられて造詣され、部分的に焼かれて黒い部分があったりするスカルプチャー。けれど素材が木であることと、オーガニックな形のせいか、まるで100年前からここにありました、ってくらい周りにすごくしっくりと溶け込んでいる。私の目には、これらのスカルプチャーがあることで、温室内の植物がより引き立って見えました。逆に、周りの植物が、スカルプチャーをより良く見せている、とも言える。この人のスカルプチャーは、従来の真っ白なギャラリー空間よりも、こうした有機的な空間の中にあった方が、断然映えると思う。こういう中にあると、まるでスカルプチャーが生きて、呼吸しているみたいに見える。


私のお気に入り、巨大スプーン・スカルプチャー

しっかし、こういうのは、野郎の作品だなぁ、と思う。アーティスト自ら、がしがしナタを振り下ろして形を出していくのだそうだ。腕力が無いと、出来ない。でもあこがれちゃうなー、そういう作品の作り方。作品を彫って彫って、というプロセス自体が、強力なカタルシスを与えてくれそうだ。温室内の作品は、規模の小さなものもあるけど、現在屋外で準備中のインスタレーションは、また全然規模の違う大きなものが幾つもあるらしい。それがオープンしたら、また見に行かなくっちゃ。





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キュー・ガーデン/Royal Botanic Gardens, Kew

2012年05月17日 15時48分12秒 | お散歩ロンドン

キュー・ガーデンズ駅前の自然食品店兼カフェ

きのう、お天気が良かったのでキュー・ガーデンに行って来ました。「お天気が良い」といっても、天候不安定なイギリスのこと、太陽が出ていると気持ちよく暖かいけど、お日様が雲の後ろに隠れると一気に寒くなるので、やはり厚手のジャケットは欠かせない。


このゲートをくぐると、そこは別世界。広々とした土地に、見渡す限り緑の景色が広がっていて、いきなり気分がふわーっと拡大する感じで、すごく気持ちが良いです。






様々な緑が目に心地良い。年季の入った大きな樹が沢山あって、そうした景色は妙に心に安心感を与えてくれる。ロンドンに居ながらにして森林浴のできる場所。


どっしりとたくましいモミの木。ワタシ、大きな枝振りの良い木を見ると、裸足になって登りたくなるんです。前世サル疑惑。しかし現在は理性の働くヒトに生まれてますから、木登りは自粛しました。


ハッと目の覚めるような黄緑が眩しいユーホルビア



入場してすぐ目に付くのが、この、どどーーんっと立派な、キューガーデンの象徴的温室(Palm House)。設計はデシマス・バートン(Decimus Burton)、 施工はリチャード・ターナー(Richard Turner)で、建てられた年代は1844年~1848年。完成までに4年もかかったんですね。今回は他のところを見ていて、ここに入ろうと思ったらもう閉まっていました。ま、また来ればいいか。


温室の中。いきなり熱帯にワープ

キュー・ガーデンはとにかく広いので、一日でくまなく見て回るのはとてもムリ。今、デービッド・ナッシュ(David Nash)という、木を素材にスカルプチャーを作っているアーティストの作品が展示されているというので、今回はもう一つの温室の方を見に行きました(スカルプチャーの写真はまた後日)。



"Bird of Paradise" Strelitzia reginae



Scabiosa africana






「よしっ」っと、何やら決心しているスカルプチャー







温室の中の池に居た、池のヌシ的大きな鯉。この鯉、カメラを向けると好奇心をあらわにして、すごいカメラ目線でこっちに向かって泳いで来るんです。「いや、きみ、正面からだと間抜けな顔になるから、横から撮らせて」と、つい話しかけてしまった。



平和な公園内なので、鳥も色々います。遠くで孔雀の鳴く声もしていました。温室内の椰子の木の、人目につかないところに、ミソサザイ(Wren)が巣をかけているのも発見。あとは、キツツキがコココココッと木をつついている音もしてた。



鳥には住み心地の良さそうなキュー・ガーデンですが、灰色リスは積極的に駆逐されているんじゃないかという印象を受けました。イギリス在来種の赤リスを絶滅の危機に追いやってしまった外来種の灰色リスは、庭いじりが趣味の人に敵視されています。で、キュー・ガーデンですが、ほとんど居ないんですよ、灰色リス。これだけ緑に溢れた公園だと、普通はそこら中に居て、人間を見るとエサくれると思って寄ってきたりするんですが。私、園内でリスを見かけたので、たまたま持っていたナッツをあげようとしたら、逃げるんです。「人間は危険」とインプットされている感じでした。

次回はDavid Nash のスカルプチャーをアップする予定。

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バハ・カリフォルニア

2012年05月16日 02時32分34秒 | 旅行 :その他


砂漠といえば、このサボテン

5月も半ばだというのにイギリス、ちっとも暖かくならない、どころか肌寒い日々が続いています。私、家の中でいまだにシープスキンのブーツを履き、ダウンジャケットを羽織る生活。ああ、春はどこ? というわけで、昔、若い時に旅行した時の画像をPCの中から掘り出してきました。これで砂漠に現実逃避。


これらの写真は、自転車でメキシコのバハ・カリフォルニア半島を北から南に移動した時のもの。このアザラシ君は、エンセナーダの港に居ました。まるで温泉に浸かっているかのように幸せそう。こんな顔されると、こっちも和むわ~。この港では、アザラシにあげるエサ用にイワシを売っていました。…それ、人間が食べたいです、と思うくらい、結構大きめのイワシでした。それを、アザラシめがけて投げるんだけど、半分くらいはカモメに空中キャッチされて横取りされてた。




これは、太平洋からコルテス湾に向かって半島を横断する砂漠の真中にある、オアシス的な村のキャンプ場。実は、正式のキャンプ場ではなく、農業で植林しているデーツ林の空いている場所がキャンプ場として開放されていました。



砂漠をひたすら自転車を走らせて、ようやくコルテス湾が見えてきたところ。それまで、オアシスの村を除いて、茶色く乾燥した大地をずっと見てきたので、海の青が目に眩しくて、チョー嬉しかったのを覚えています。




コルテス湾に沿ってひたすら南下を続けると、アメリカ人に人気の保養地、ムレへという町に出ます。真中を川が流れる、こじんまりとした、居心地の良い町でした。これはムレへからほんのちょっと歩いて出たところの砂漠の風景。サボテンがにょきにょき生えている光景って、なんだか私にとって、すごく懐かしい感じがします。



ムレへは町外れに海があって、対岸に「小さなソンブレロ」(El Sombrerito)という半島があります。なんか、見たまんまやんけ、なネーミング。でもすごく可愛い形。ここの海辺では、サメの歯とか、海の哺乳類の背骨とか(多分イルカかな)、色々なものを拾いました。私にとってはすごいお宝。



ムレへからさらにさらに、さらに南下を続けると、この美しい白い浜に小さな島がくっついている、プラヤ・エル・レケゾン/Playa el Requeson という浜に出ます。コルテス湾沿岸は、美しい海岸線が続くんですが、ここは地形的に珍しくて人気のようです。


きれいな巻貝が落ちていたので拾ってみたら、先住者ありでした。




最後に…。砂漠のど真中で一休み、バナナをほおばるの図。熱くて疲れ果てていて、ものすごーく不機嫌な顔で写ってる。それにしてもこの頃はやせてたなぁぁぁー(そして酋長の娘並に真っ黒…)。


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ドガの踊り子展とその模写

2012年05月14日 00時55分47秒 | エギシビション・レビュー


青いチュチュが目に鮮やかで美しい、と思い自分でも描いてみた。
でも蛍光発色のような青は中々出せません。

もう去年の12月の話だけれど、ロイヤル・アカデミーでドガの描いた踊り子展を見に行った時の記録。最近、ロンドンで大物の展覧会があると、とにかくすごく混むんだけれど、ドガ展も例にもれず。本当なら、好きな絵の前で心ゆくまで時間を費やして、隅々まで観察して、できることならその場でスケッチなんかしたいものだと思うけど、これだけ混んでいると回りに気を遣ってしまって、そういうのもままならない雰囲気。なので展覧会のパンフレットとか、絵葉書を見て後で模写してみました。



ドガの描いたデッサンを見ていると、「あー、ドガって、特に技術的に優れた職人ってわけじゃー無かったんだなー」と思う。私の中で、絵画技術に優れた画家の基準というのがあって、それは「手をきちんと描けること」なのですが(ダ・ヴィンチはすごいぞ)、ドガ、バレリーナの手、描けてない…。何となくぼかして誤魔化している。いかにも、「手を描くの、苦手~」っていうのが伝わってくる。…けれども、技術的に甘いところはあるかも知れないけれど、ドガの線には彼にしか出せない雰囲気がある。そして、「他の誰にも描けない線を持っている」のと、「どうしても描きたい題材がある」っていうのが、アーティストには一番必要なものなんじゃないかと思う。



この赤いウォーマーを着た女の子、携帯でしゃべっているように見えて仕方が無い。
「今リハーサル中なのよー。終わったら迎えに来てくれる~?」なんちて。

ドガは、バレリーナを沢山描いたけれども、実は別にバレリーナを描きたかったわけではなく、バレリーナを通して光とフォームを描きたかったんじゃないかな、という気がする。どの絵を見ても、バレリーナの顔をはっきり描いてあるものはないし、こちら側で受ける印象は、光、色、それを反映する形、というのが全体を貫いていると思う。


とっちらかっております、机の上。

あと、意外にすごく良かったのが、ドガの撮った写真。この時代、ちょうど写真技術が発達してきた頃で、カメラは時の先端機器だったらしい。それでドガも実験的にこの新しいメディウムに挑戦していた模様。彼の写真は、白黒の陰影が流れるようですごく雰囲気があり、この人、フォトグラファーでも成功しただろうな、思いました。写真は4枚くらいしかなかったけれど、切実にもっと見たい!と思ったし。


ところでドガの踊り子展と協賛で、ロイヤル・オペラ・ハウスでも、Insight Evening でドガ展が取り上げられた時の動画がYou Tube にありました。昔のバレリーナと今のバレリーナの違いが、実際のプロのダンサーをモデルにして語られていて面白いです。

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コーヒーのある風景

2012年05月11日 23時52分42秒 | 暮らし


家でも外でも、コーヒー片手にまったりするのが大好きです。仕事に行く日は早目に家を出て、仕事場の近くのカフェでまったり。外で仕事の無い日は、朝起きたらまずコーヒーを淹れてネコと一緒に窓辺でまったり。お家カフェも、外カフェも大好き。そして、コーヒーの写っている写真も好き。…ということで、今日はコーヒー写真を集めてみようかな。



愛用している、一人用エスプレッソ・メーカー。これは昔、アウトドア旅行をしていた時に、まっとうなコーヒーが飲みたくて旅先で買ったもの。小さくて場所をとらない、でも美味しいコーヒーを淹れられる、デキるヤツ。




ブリック・レーンのトルコ料理屋で、食後に頼んだら出てきた本格的トルコ・コーヒー。味のあるカップに入れて出された、クリーミーな泡の浮いた実にマジメなコーヒーでした。すごく庶民的なレストランだったのに、このツウっぽさにちょっと感動。…ていうか、庶民的であるからこそ本物が出てきたのかな。一瞬、トルコに行きたい気分になった。




テムズ河南岸にある、LASSCO というアンティークを扱う倉庫的ショップに付随のカフェで出てきたコーヒー。このカフェは、インテリア自体が売り物のヴィンテージ品で飾られていて、すごく面白い雰囲気の場所です。ちょっと交通の便が悪いので、行きつけのカフェに出来ないのが残念。



ロンドン中に支店のある、Patisserie Valerieのコーヒーとケーキ。ここのケーキは甘みが押さえてあって、生クリームがフワフワでお腹にもたれないので結構好き。なので、ここに入ったら、大抵コーヒーだけでは済まされない。ケーキも食べちゃう。しかし、チョコレートケーキの上にのっている紅白の帯のようなものが、カニかまのようだ…。




冬のパリ、みぞれが降ってて寒い寒いなかを歩き回ったあとに入ったカフェでパチリ。コーヒーを飲みながら、本を読んだり旅日記を書いたり。パリのカフェに座っていると、「ワタシってば異邦人~」なんちゃって、妙なロマンチシズムに浸ったりなんかして、なんかもうそれだけで自分に酔っちゃいますね。え。そんなこと無い?



コーヒーの、ちょっとマジメな雑学話。コーヒーを飲むと、副腎からアドレナリンが出て、それと共に血液中の血糖値が上がり、「おれはヤルぜ」的な臨戦態勢になるのだそうです。それと共に、集中力や知的思考能力も高めてくれる。だから、朝コーヒーを飲むとシャキっとするんですね。納得。私、朝のコーヒーが、目覚ましと朝ごはん代わりになっていたりするんですが、実はあんまり健康的とは言えない。ほんとうは、自前のアドレナリンでしゃきっと起きるのが一番なんだけどねぇ…。コーヒーのもたらす雰囲気というのは捨てがたい。


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デミアン・ハースト展@テート・モダン

2012年05月09日 23時33分22秒 | エギシビション・レビュー

The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living, 1991

デミアン・ハースト展を観てきました。土曜日の夕方で、美術館が遅くまで開いているのはテートくらいしか思いつかなかったので、まぁ、行ってみるか、くらいの気持ちで、あんまり期待してなかった…けど、意外に良かった。デミアン・ハーストって、美大の学生だった頃にさんざん見た気でいたんだけど、実は案外実物は見てない作品が多かったので驚きました。きっと、新聞や雑誌で取り上げられることがすごく多いアーティストなので、多分写真を見て本物を見たような気になっていたんでしょうね。何と言っても、「美術界のデービッド・ベッカム」ですから…って、今勝手に思いついて名付けてみた。


Holidays

この人、ものすごく仕事がきれい。…まぁ、技術者に頼んで作らせている部分も勿論多いけど、本人も実はすごく仕事ができるし、自分の意図する仕上げにもっていけるように人を使えるというのも大きな才能の一部だと思う。この隙の無い完成度の高さが、もともと冷たい印象を放つ作品をさらに際立たせているように思う。…こういうのって、例えばキャビネットの角がキッチリあっていなかったりとかすると、一気に作品のテンションが下がってしまう。




初期の、牛の頭と沢山の生きたハエをガラスケースの中で展示したりとかのエグイ系の作品も色々あったけど、ぱっと見て美しい作品も沢山ありました。特にこの、ステンドグラスのように蝶を並べて貼り付けた作品とか…。生きた蝶々そのものを部屋の中に放したインスタレーションもあったり。この写真の作品は遠くから見て、私はてっきりガラス作品と思い、「あー、最近はステンドグラスで曼荼羅作ってるのかー。そっちの方向に行ってるんだー。年取って、穏やかになってきたんだねー。」と勘違いしたんですが、近寄ったら蝶々の羽でした。全然、穏やかじゃなかった。



あんまりキレイだったので、撮影禁止だったんだけど内緒で一枚パチリ
蝶がちょーキレイ…すみません。失礼しました。

これって、「作品の為に、こんなに沢山蝶々を殺していいのか云々」みたいなジレンマを心の中に生むんだけれども、それを超えて美しい。この人は「生と死」をテーマにした作品をずっと作り続けているけれど、常に「死」の側に立って「生」を見ているよなー、と思う。どこか、スコーンと抜けた視点みたいなものも感じる。「この世に生を受けて生きるのって、ゲームなんだよね~。」っていうのをよくわかっていて体現してるみたいな感じ。だから多分、どんだけ美術評論家やメディアに叩かれても痛くも痒くも無いんだろうなぁ。


最後の方の部屋には、こんな天使の大理石彫刻があったりして、何やら「おいでませ、神の国」的な雰囲気になってくる。…ただこの天使、解剖学モデルにされちゃってますが。



精霊の白い鳩、イエス・キリストのお父さんまで、ホルマリン漬けになってる。地上の生き物だけでは飽き足らず、神の国も保存したくなっちゃった模様。…それにしても、たった一羽の白い鳩のシンボリズムって、すごいですね。

エキシビション全体から受ける印象は…それぞれの作品の完成度が完璧なまでに高くて、「その奥」にあるものを探ろうとすると、「そんなもの、無いよ。」と突っぱねられてしまう感じ。「この世はすべて、スキン・ディープ~、ちゃんちゃん」みたいな。「生と死」がテーマなんだけれども、とても乾燥していてクリーン。美しいものの中に、なんかすごくクロい、ダークなモノの気配も感じるんだけど、気配だけで、ソレは絶対に尻尾をつかませない。…という感じでした。

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チズウィック・カーブーツ・セール‐イギリス的蚤の市

2012年05月08日 14時27分22秒 | お散歩ロンドン



おとといの日曜日に、チズウィック・カーブーツ・セール(Chiswick Car Boot Sale)に行って来ました。蚤の市、日本で言うとフリマに当たるのかな。一般の人が不必要になったものを車のトランクに詰め込んで、持ち寄って売る、ということで、イギリスではカーブーツ・セールと呼ばれます(車のトランクは、Car Bootと呼ばれるので)。










電気屋


「一般の人が不用品を持ち込んで売る」というのが前提だけれど、実際のところ、業者がかなりの割合を占めている感じ。チズウィックのカーブーツ・セールは、1月を除いた毎月、最初の日曜日に開催されていますが、季節やお天気その他の要素によって、出店数にはかなりのばらつきがあります。今回はバンク・ホリデーの週末だったせいか、あまりお店の数は多くなかった。「みんな地方に遊びに出かけちゃってて、今日は客足がさっぱりだ」という、お店のおじさんのぼやき声も聞こえてきました。



可愛い木馬。




流行りのフレンチ・シャビー・シック系ガーデン小物のお店。でもみんなリプロダクションぽい。







カバンって、同じようなものをサイズ違いで積み上げると、とってもおされですね。




使い込んだ古い木の感触が温かみがあっていいなぁ。







種類の同じものが沢山並べられてある様子って、何か視覚に強く訴えるモノがある。
欲しい物が無くても、ついそっちに目が行ってしまう。


特にコレと言って欲しい物があって行ったわけではなく、たまたま最初の週の日曜日が空いていて、しばらくカーブート・セールに行ってないから行ってみようかな、と思い立って出かけました。でもまぁ、なんだかんだ言って、何か買ってしまうものです。今回はこんなモノ達を連れて帰って来ました。





1924年出版の、百科事典とか図解付きの本とかの、挿絵のページだけ外してばら売りしているお店で見つけて買ったもの。他にも貝とか海の生物とか植物とか色々あったけど、あれもこれも、と言い出すとキリが無いので今回は鳥のページだけ購入。...でももともとは一冊の本だったんだよね。それをバラバラにするのって...何か残念。これは私の「驚異の戸棚」"Cabinet of Curiosty"に飾ることにしました。





アメシスト色の小さな花瓶。手吹きガラス、だと思う。メーカーの刻印も何もないので、いつ、誰が作ったものか分からない。ひょっとして趣味で誰かが作ったものが流れてきたのかも知れない。ほっこりと温かみのある丸みで、丁度すっぽりと両手のひらに収まる大きさ。ガラスが溶けていた状態だった時の、「にゅわ~ん」と流れる感じが模様に出ていて実にいいんだな。これは、最初に見た時きれいだなと思って目をつけていて、でもその時は買わず、マーケットを一周して戻ってきたら、まだ売れずに残っていたので買いました。買って大正解。これを眺めたり、手に取ったりしていると、なんだかすごく幸せ。

あとは、モス・グリーンの長い脚の付いたワイングラスのセットというのにも目を付けていたのだけど、8客セット売りだったので多すぎて断念。ウチには8客も仕舞うスペースが無い。そして、8客セットが必要なディナー・パーティなんかもやらない(大体そんな大人数、ウチに入らない)。...でも、ひょっとしてばら売りしてくれるかもー、と思いつつ、その辺を一周して、残っていたら交渉してみよう、と思っていたのですが、こちらは売れてしまっていました。こういうのも、モノとの出会いってやつよねぇ。

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チョコレートの溶岩ケーキ/Chocolate Lava Cake

2012年05月06日 23時11分36秒 | 



BBCのお料理番組、「パリの小さなキッチン」と一緒に出版されたお料理本を買ってしまいました。番組もビジュアルがすごく良かったけど、本も可愛い。



中身の写真がすごく魅力的。みんなおいしそうーーー。このサラダなんか、ぜひ作ってみたい。




これは、私も番組を見た後に作ってみた「春のラム・シチュー」私が作るとこうなる
この写真のレトロな感じの古い鍋がまた、すごくいい味出してます。たまら~ん。




これは、私がこの本を買う動機になったマドレーヌ。でもまだ作っていません。なぜかというと、マドレーヌ型の気に入ったのが見つからないため。今度パリに行った時に探してみよう。それまでおあずけ。

それでもうひとつ、番組の中でめっちゃおいしそうだった、Chocolate Lava Cake(Moelleux au chocolat)というのにチャレンジしてみました。「チョコレートの溶岩ケーキ」ですよ、奥サマ。どんだけこってりしてんの?! という、実にパンチの効いたネーミング。このケーキは料理本の中に写真が無いけれど、番組では、出来上がった小さな山型のチョコレート・ケーキの真中を割ると、中からドロロローっとキャラメルが流れ出る、という、そのサマが、「これはどうしても作らずにはおられないっ」という気分になるほどおいしそうでした。

まずは中から流れ出る予定のキャラメルを作ってみる。白砂糖を鍋で溶かし、その中に同量のダブル・クリームを投入! するとそれがトロトロとしたキャラメルになる。キャラメルを108度ぴったりまで上げるのがポイントということなので、わざわざ料理用温度計まで買いましたとも。



108度になったので火からおろして冷ましたところ...。あのーー。もしもし? キャラメル、トロトロどころか、固まってるんですけど?!上の写真のように、スプーンで突っついても、その後表面が滑らかな元通りに戻らない...。しーーーん。い、いいのか、こんなんで?!

...キャラメルがこんなんなので、一気にヤル気をなくし、しばらくキャラメル、放っときました。で、3日くらい、ご飯の後にスプーンでちょっぴりすくってなめたりして、それがデザート代わりになってた。キャラメルそのものは、美味しいんです。ま、ほとんど砂糖だからくさらないし。

でも、「オーブンに入れれば、また熱で溶けて流れるのかも知れない」と思い、今日、意を決して(大げさ...)続きを作りました。



結果はこの通り。これは、ケーキ・ミックスが余ったのを小さい鉢に入れた焼いものなので、ちょっとペッチャンコな感じになってます。でもキャラメルはちゃんと流れました。ていうか、流れすぎー。キャラメルを注入する量が多すぎたかも。そしてこのケーキ、あ、甘い。小麦粉と混ぜる砂糖の量はかなり減らしたので、スポンジの部分はそこまで甘くないけれど、とにかく「溶岩」が甘い...。この甘さはちょっとワタシ、だめかも...。でもあと4つ、大きなチョコレート活火山が残ってる...。どうしよ、コレ。

そして、これ、作りたくて突っ走って作ってしまったけれど、フト我に返ると、ワタシって今、ダイエット中じゃなかった?! すっかり忘れてたっ。

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装飾写本 (Illuminated Manuscript)

2012年05月04日 23時17分26秒 | 装飾文書・文字
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2月の話になりますが、大英図書館でやっていた"Royal Manuscript"展、というのを見に行きました。私、もともとこういう、ページに装飾的なイラストレーションがあって、文章が書いてあるという本が大好きなので、装飾文書展って、ワタシの為に開催されたのかしら?!ってくらい、大興奮な内容です。

印刷技術がまだ無かった中世では、本は少数の富裕層だけが所有することの出来た贅沢品。もちろんすべて手書きです。そして本の内容は色々なものがあるけれど、よく見られるのは聖書を図解つきで写し書きした「装飾写本」と呼ばれるもの。これ、英語では、Illuminated Manuscript と呼ばれます。「光の燈された文書」というワケです。これは、文字の装飾に金箔が使われていて、光っているからそう呼ばれるようになったようです。なんだかステキ。


ボーダー部分を自分のスケッチブックに描いてみた。
一緒に写っているのは絵葉書。

装飾文書展では、まず入ったすぐのところに、装飾文書がどうやって描かれるか、絵の具には何が使われていて、どうやって作るのか、羊皮紙の作り方などが、4つのビデオ・スクリーンに映し出されていて、そういう裏話が大好きな私はすでにそこで30分くらいかかってじっくり観察。材料のメモも取ったりして。




それで、帰ってきてから「自分でも、装飾文書、書けるんじゃないか」と思い立ち、早速インターネットで金箔の貼り方を検索し、基本的な器具を揃えて書いてみました。それで出来上がったのがこの「A」の文書。ちなみに、金箔の貼り方の説明は、このサイトを参考にしました。ここで器具も売っていたので、必要最低限のものをこのサイトから買い入れ。



文字のお手本には、「装飾文書展」のiPad アプリを買って、そこに出てくるアルファベットを使いました。このアプリ、めっちゃお得。本を買うよりずっと安いし、内容は豊富で美しいし。




これは製作中の風景。iPad に写っているのは先ほどの金箔の貼り方を説明したインターネット・サイト。小さい方のスケッチブックは、文字や絵の練習用。金箔を置くクッションみたいなのは、自分で手作りしました。ただこの箔は実は本物の金箔ではなくて、銅と亜鉛の合金です。それでも十分金に近い色に見えます。


装飾文字とボーダーと絵を描き終わってから、本文を入れました。本来は、文字を書く人と絵を書く人は職人が分かれていて、それぞれが専門職だったみたいで、先に文字を書き入れてから装飾を行うアーティストに原稿が回されるという順番だったそうです。

インクは古めかしさを出す為に茶色を使いました。本物の装飾文書の文字は、スス/鉄の塩化化合物/タンニン酸に、粘りのある樹液と水を加えて作られていて、書かれた当初は黒かったのが、年数が経って色褪せてしまって茶色に変色してしまったそうです。

文章の内容は、ホメオパシーのレメディ、アコナイトの解説。目標は、アルファベットの文字すべてを装飾文書で書く! ということなのだけど、現在Dの金箔を貼ったところまでで停止中。

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Gail's Bakery

2012年05月01日 22時32分39秒 | お散歩ロンドン

今日は久しぶりに一日中何の予定も入っていなくて、チョーまったり。あぁ、いいなぁ、こういう日。「何時までにどこそこに行かなくてはならない」という用事の無い日は、お天気が良いと、よく近所のChiswick High RoadにあるGail's にコーヒーを飲みに行きます。


Gail'sの店構え

実はGail'sって、カフェではなくてパン屋さんなんだけど、私はパンはあんまり食べないので、ここのパンが果たして美味しいのかどうかは良く知らない。でもコーヒーはとても美味しいと思う。もしこのお店がもっと大きなチェーン店で、ロンドン中に支店があるのだったら、コーヒーを飲むために入るお店の選択肢で、私の中では一番になるだろうな、と思うくらい美味しい。残念ながらロンドン中心部には無いので、コーヒー飲みたい、って思うと大抵 Cafe Nero に入るけど。


店の中の様子

あと、野菜とかマメ主体のサラダもすごーく美味しい。なので、ここでコーヒーと軽い昼食を済ませるということもしょっちゅう。仕事の資料を読まなくてはならない時は、コーヒー一杯で相当長いこと居座ることもあり。だってここ、奥の方に大きいテーブルがあって、資料広げ放題なんだもん。



滅多に食べないサンドウィッチを頼んだときもおいしかった(なんだ、パン、美味しいんじゃん)。ただ、このGail's、時々冷房が効きすぎていて、寒いことがあるのが玉に瑕。ひょっとして、客が居座らないように、っていう作戦なのか?! と思うほど寒いこともあり。なので、何か羽織れるもの持参で行きます。



パンのディスプレイ



カウンター

Chiswick High Roadって、他にも食べたり飲んだりするお店はいくらでもあるのに、何かここが気に入ってしまっていて、「今日は他のところを試してみよう」と思っていても、結局ここに入ってしまう。最近、入ったことの無いカフェに入って、まずくて大失敗だった、ってことが二度も続いたので(あ、Chiswick High Road でじゃないけれど)、外食する店選び、かなり慎重になっております。だってまずいもの食べたあとって(それもお金出して)、「限りある食事の回数のうちの一回を、こんな無駄なものでハラをふくらませてしまった」って、ものすごく哀しくなってしまうんだもん。

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