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ロンドン ボヘミアン通信

趣味と好奇心の趣くままの、気ままなロンドン生活日記

皮でカバンを手作りしてみた。

2014年04月09日 22時15分05秒 | 絵画・スケッチ・作品




ここ2日程、皮のトート・バッグを作っていました。適当な大きさで、シンプルなデザインのものがお店では中々見当たらず、あ、これいいな、と思うものは高い。そんなら自分で作っちゃえ、ってわけで。上の写真は制作中の風景。内ポケットを縫い終わったところ。




トートバッグを作るにあたって、まず出来上がりイメージ及び必要なパーツとサイズをノートに書き出しました。これを見ながら、実際に皮に定規を当てて、皮革用のカッターでパーツを切り出します。本格的な革細工の場合は、厚紙で型紙をおこしてそれを皮に当てて切っていくのだろうけど、シロウト仕事なので省ける手間は全て省く。

途中の行程、写真撮るの忘れてしまったけれど、順序としては、皮を切り出したら次に縫い穴をパンチで穿けて行きます。この作業が1番面倒臭い。一気に6目穿けられるパンチを皮にあてて、木槌で叩いて穴を穿ける、という作業を延々繰り返す。木槌で打つ音が結構大きくて、これを始めると、それまで「遊んで遊んで」攻撃をかけてきていた大ちゃん、ビビって隣の部屋に避難。

全部穴を穿け終わったら、あとは麻糸で各パーツを縫い合わせていくだけ…なんだけど、針が太くて中々穴をすんなり通らなかったりして、中々大変でした。でも穴を穿けてしまったら、どうしても出来上がりを見たいので、夜中過ぎまでかかって一気に仕上げましたよ。おかげで今日はひどい肩凝り。首の付け根が痛い~。




出来上がり。側面の縫い目は、内ポケットを縫い付けた部分。肩紐のところにポケットも縫い付けて、縫い目が出ないようにする方法もあるけど、ちょっと面倒。縫い目が出ててもアクセントになるからいーや、と思って、そのまま側面に縫い付けてしまった。



内ポケットはこんな感じ。以前、このトートとまったく同じデザインで、巨大なトートバッグを作った事があり、その時はポケットを付けなかったのですが、内ポケットが無いのってすごく不便。なので今回は、ちょっと手間だけれども頑張って付けました。



もう一枚。底の部分がちょっとイビツだけど、ご愛嬌。




出来上がったカバン、早速大ちゃんに入って頂きました。

シロウトのやっつけ仕事ですが、自分としては上出来。気に入っています。モノ作りって、満足感あるなぁ。

本当は、内側に布のライニングを付けたり、肩のストラップをDリングで繋いだり、出し入れする部分にジッパーを付けたり鋲で留められるようにしたり、と色々凝ってみたいところだけれども、凝り出すと色々余計な工具が際限なく必要になってくるので、簡単に手縫い出来るレベルで我慢。


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自然史博物館でスケッチ

2014年03月06日 23時46分04秒 | 絵画・スケッチ・作品



先週の日曜日、久しぶりにドローイング・ロンドン・オン・ロケーションのグループに参加して、ナチュラル・ヒストリー・ミュージアムにスケッチに行って来ました。自然史系御物てんこ盛りのこの博物館、私にとっては遊園地みたいなものです。ロンドンで大好きな場所の一つ。

しかし日曜日だったので、館内は家族連れでハンパない混みよう。鳥の剥製が並べてある部屋で色々スケッチしたいと思ったんだけど、あまりの人混みに上の鳥を描いただけで挫折。その後は比較的空いている、鉱物室と貝類の部屋で集中的に描きました。

上の絵は、アビシニアン・ローラーという鳥。ブッポウソウの一種らしいです。初めて目にする鳥を、難しい角度から描いて大失敗したわ。色付け時にドローイングの失敗をかなりごまかしました。

いつもその辺で目にする青ガラとかコマドリとかは、三次元のフォルムを常々色々な角度から見ているので、頭と身体、尾羽根などのプロポーションが自然に頭に入っているため、初めて見る鳥に比べて随分描きやすいものなのだな、という事に気が付きました。




鳥を描いたら次に鉱物室に移動。鉱物好きなら、この展示室だけでも一日潰せるってくらい充実した部屋です。ウィークデーなら、ほとんど人が入ってこない状況なので、静か~な気分でリラックスできます。日曜日でも、ここだけは空いていて他の人を気にせずにスケッチできました。今回は妙にアラゴナイトに目が行ったので、それをスケッチ。






カフェでお昼ご飯を食べてから、次に「海の無脊椎動物」の展示室に移動。ここは要するに貝殻が主な展示物。

ここまでのスケッチは、ボールペンで描いています。鉛筆とかペンとか、色々な太さや濃さのものを試してみていますが、私にはボールペンが一番あっている感じがします。時々インクがぼとっとたれるのが珠にキズだけれど、ボールペンって案外と線の強弱が付けやすい。紙の種類も選ばないし、あとで色付けした時に、線が消えてしまわないのも良い(水彩描く人には、線が消えて欲しい人もいるけどね)。




これは鉛筆で書いてみたページ。やっぱり線が弱くてちょっと物足りない。

自然史博物館、見どころ満載なので、また近々一人でウィークデーにスケッチに行って見たい。


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Whippet

2014年02月22日 23時56分50秒 | 絵画・スケッチ・作品




今日も朝からお天気が良くて、買い物がてらお散歩に。で、いつものごとく、途中でカフェに入ったところ、なんだかえらく美しい犬がいました。まるで輪郭線を2Hの硬い芯の鉛筆で描いたような、ほっそりと流線型の犬。あんまり綺麗なので、チラ見しながら紙ナプキンにスケッチ。家に帰って来てから水彩で色付けしました。



これが件の犬。

飼い主に犬種を聞いたら、Whippet だと言っていました。グレーハウンドを小型にしたような感じ。これが人間だったらバレリーナ体型だよね。しかし、まったく贅肉がなくて、オマケに毛も短いし、なんだか寒そうだ。冬場に風邪ひいたりしないのかな。




動物はじっとしていないので、描くのが難しい。表情とか目を描くところまでは、チラ見では到底行き着かない。自分の目がカメラになっていて、まばたきがシャッターがわりで、写真画像のような記憶力を持っていたら便利なのにねえ。



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ハンタリアン・ミュージアムでお絵かき

2013年02月18日 00時53分23秒 | 絵画・スケッチ・作品


趣味のお絵かきグループで集まって、知る人ぞ知る、ハンタリアン・ミュージアムにスケッチに行ってきました。ロンドンにはあまり知られていない小さなミュージアムが結構沢山あって、ここはその一つ。動物や人間の骨とか歯とか、内蔵の瓶詰めとかが所狭しと並んでいる、えぐい・キモイ系の博物館です。もともと外科医の卵用の資料館として存在するもののようで、いやもう、病理の標本てんこもり。こういうの、苦手な人は絶対近寄りたくない博物館だと思うけど、私はけっこー好き。スケッチブックを持って一日つぶすには、もってこいです。


頭蓋骨、よりどりみどりです。頭蓋骨って、ただの丸いドーム型の脳みそ入れかと思ったら大間違い。頬骨が側頭部に伸びて繋がる様子とか、眼窩が鼻やおでこに繋がって行く様子とか、実にややこしい。人間って、複雑にデザインされているものですね。あと、それぞれの頭蓋骨に「ヨーロッパ人・男性」とか、「アフリカ人・女性」とか、「中国人・成人」とか、きちんと説明もついているんですが、「骨になっちゃったら、皮膚の色に関係なくみんな象牙色でおんなじなんだねー」なんてことに妙に感心したり。


内臓とか胎児のホルマリン漬けとか、ビクトリア時代だからこそ出来た実験の末の標本で、今では倫理的にムリムリムリー、っていうものも沢山あるんですが、どうも軟らかい臓物系は描く気になれないので、骨を集中的に描いていました。一個ぐらい瓶詰めの何かを描けばよかったかな。左下は、臨月の胎児の頭蓋骨。この同じ頭蓋骨を隣で描いていた女の子、「まだ頭のてっぺんが開いたまんまだねー」って言うので、「そうよー、この四枚の頭蓋骨が重なり合って、頭を小さくして産道を通ってくるのよー(事実)」って言ったら、「ぎゃーーー、やめてー。そういうこと考えたくないから、私、子供産まないって決めてるのーーっ」って、チョー気持悪がってたのが笑えた。


こちら、本日の人気標本、水頭症の25歳男性の頭蓋骨。これ、みんながこぞって描いてた。インパクトあるのよねー。しかし、ここまで頭蓋骨を拡大してでも、命を繋いで行こうとする人間の体の仕組みっていうのは、すごく摩訶不思議なものだと思う。

ところで「二階に怖いものがある。悪夢見そう」っていう人が二人いたので、いそいそと見に行ってみたら、昔の外科手術に使われていた道具が並んでいました。参考までに、この下の写真のようなものです(これは以前、オックスフォードの科学博物館で撮ったもの。ハンタリアン・ミュージアムは残念ながら写真撮影禁止)。


外科医の道具というよりは、大工の道具みたいで笑えるんだけど、人によってはこういう手術道具が大そう怖いものらしい。なんでだー? 自分が切られちゃうところを想像して痛いのかしら??? 私はどっちが怖いっていったら、瓶詰めの内臓の方が、その人の魂の一部とかが残っていそうでよっぽど怖いというか、きも悪いけどなー。

ちなみにハンタリアン・ミュージアムのリンクはこちらです。

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ワークショップ@ナショナル・ポートレート・ギャラリー

2013年02月03日 23時22分47秒 | 絵画・スケッチ・作品


Chevalier d'Eon
by Thomas Stewart, after Jean Laurent Mosnier
oil on canvas, 1792

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの有料ワークショップに参加してみました。どんな事をするのか見当もつかないまま、その日のワークショップ担当の女性アーティスト、セイディーさんの後について、鍵のかかった扉の向こうにあるアトリエ・スペースに誘導される。参加者は5人と少人数。アトリエではまず、上の肖像画をスライドで見せられる。女性かと思ったら、男性なのだそうだ。女装癖のあった、18世紀のスパイということで、彼自身、自分が男か女かは隠していて、巷でわいわい噂話になっているのを大いに楽しんでいたとか。なかなか愉快な人物。...しかし、いーのかスパイがそんなに目立って...。

余談:この肖像画はまだ最近ナショナル・ポートレート・ギャラリーが購入したもので、ニュー・ヨークのオークション・ハウスでは「婦人像」として出品されていたとか。それを、テレビでもお馴染みの目利きのアンティーク・ディーラー、フィリップ・モールドが、「あの胸に着けている勲章は、男性のみに与えられるものだ」と知っていたために、この人物が男性だと分かったとか。

で、このワークショップのテーマというのが、「絵画表現で、何が男性・女性を決めるのか、実践を交えながら考えてみよう」というもの。それで与えられた課題というのが、18世紀の肖像画が集めてある階に行って、男性、女性の絵2枚を選び、男性の頭を女性の身体に、または女性の頭を男性の身体に模写で乗っけてみる、というもの。

まずは素描の集めてある部屋に通され、手を慣らすためにその時代の技法を真似て一枚模写してみましょう、ということで描いたのが下の絵。今までほとんど使ったことのない、テラコッタ色のコンテで描いてみました。慣れない画材は、扱いにくし。模写のモデルになったのは、ヘンリー・パーセル像。...でも実際のドローイングよりもハンサム君になったかも。



さて、実際に描くとなったら、女装の男性よりも、男装の麗人の方が、よっぽど描く意欲が出るわー、というわけで、私が頭に選んだのはフランケンシュタインを書いた作家のメアリー・シェリー、身体に選んだのは、コスチュームがステキな軍服姿のウイリアム4世。


ざっと頭だけ自分のノートに描いてみてから、本番



出来上がったのが、この絵。女性の頭を描いている時は、細く、繊細な線で、髪の毛も一本一本、丁寧に、柔らかに、と、ほとんど無意識に心がけて描いていた。軍服姿の部分は、男性的に、強い線で大きく。頭とのコントラストを付けるために、身体も大きめに、と意識しながら描いていたら、大きくしすぎたわ。プロポーションがちぐはぐになってしまった。ちなみに元絵は下の二枚。メアリー・シェリー、似てねぇ~~っ。

  


時間が少しだけ余ったので、最後の10分くらいで描いたのが下の絵。詳細をメモして来なかったので、元絵を探せないんだけど、と、ある政治家の頭を、うっふんとシナを作っているポーズの女性の身体に乗っけてみました。シルクハットには、薄絹を巻いてみたりして。女性の男装はカッコイイけど、男性の女装はコミカルになってしまうのはナゼなんでしょうね。



<追記> 後日、このおじさんの身元が割れたので(Lokiさん、サンキュー)、元絵も貼り付けておきます。


Charles James Fox
by Karl Anton Hickel, 1794


このワークショップで面白いなと思ったのは、描いている時に、ほとんど無意識に、「どうしたら女っぽくなるか」とか「男性っぽさは、どうしたら出るのか」と考えながら手を動かしていたこと。


余談になるけれど、これは今回のワークショップではなくて、1年近く前に模写したダ・ヴィンチの若い娘の素描。なぜここに乗せるかと言うと、私これ、ダ・ヴィンチは男性のモデルから描き起こして、無理やり女性に似せているのだと思うんですよ。模写していて気付いたのが、この「女性」のアゴの線があまりにも強すぎること。「女性はこんなごっついアゴしてないよー」と思いながら描いていて、「あ、そーか、この時代、きっと女性モデルって多分あんまり居なかったんだ。ダ・ヴィンチは工房の若いイケメンをモデルに使ったな」と、ハタと気付いて、ほとんど確信しております。裏は取ってないけど。何が男性・女性を分けるか? という問いに対しては、要素は色々あると思うけど、アゴの線って結構大きなポイントかも。

...というワケで、さすがお金を払って参加するワークショップ、手だけではなくて、少々頭も使わされました。たまにはこういうのもいーかも。

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最近のお絵かき

2012年12月18日 22時35分37秒 | 絵画・スケッチ・作品



最近のお絵かき。まずは12月1日のDrawing London on Location のグループで行った自然史博物館とヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム。この二つの博物館は隣同士で建っているので、交通の便しごく好し。...ていうか、道路を渡るだけ。上の絵は、自然史博物館の正面入り口入ったところにある首長竜、ディプロドクスの等身大レプリカ。


ディプロドクスの足の骨。自然史博物館は、色々な展示物を見ているだけで楽しいし、描く題材が沢山ありすぎて迷ってしまい、結局しばらくうろうろ歩き回った挙句、まずカフェに直行してしまいました。で、あんまり生産性があがらなかった。それでお昼は食べずに、次はヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアムへ。


V&Aも展示物満載だけど、ここだったら描く題材としては、やっぱり私好みの白亜の美形だよねー、というわけで、正面入り口入って右手の方にあるスカルプチャー・ホールへ。ここは明るくて天井が高く、さわやか感漂う場所に、ギリシャ神話を題材にした美しい彫刻が多数展示されている、ステキな空間。その中でも私の一番のお気に入りが、この太陽神アポロと風神、ゼヒュルス。風神って言っても、日本の神様みたいにごっつくないの。イケメンな色男なの。アポロは絵画・彫刻の題材としてはどこでも普通に見かけるけど、ゼヒュルスは滅多にお目にかかれない。


私が描くと漫画チックになってしまって、本物のイケメンぶりが伝わらないので、写真もここに。このお方達ですよ。ステキでしょ。この角度だと、「オレ様の方が男前や!」と、お互いにガン飛ばしあってるみたいに見えるけど...。

この二人をスケッチし、その後ポケット水彩絵の具で色を塗っていたら、博物館の係員の人に「申し訳ないんですが、水彩絵の具の使用は禁止なんです。」と止められてしまった。なので、字の部分は家で完成させました。水彩絵の具がダメなのは、水がこぼれることによる展示品へのダメージのリスク回避のためだとか...。って言っても、私の使っていた筆は、筆の柄の中に水が入っていて、水を押し出しながら使う仕組みになっているもので、実際に筆洗い用の水のたっぷり入った容器を使っていたわけでは無いんだけど...。それでも「水」っていうのは、ダメなのだそうだ。係員の人、本当に申し訳なさそうで、止めに入ったタイミングが、ちょうど彫刻部分の色を塗り終わり、周りのボーダーに取り掛かったところ...と絶妙で、実は私が、大まかな部分を塗り終わるの、待っててくれたのかも。


これはテムズ河沿い散歩に行った時に入った、カフェ・ルージュ。スケッチだけして、色は家でぬりました。


こちらはイースト・ロンドンのスピタルフィールズ・マーケットのすぐ近くにある、趣味の良いアンティーク屋さん、「タウンハウス」の地下にあるキッチン・カフェ。基本はアンティーク屋さんに入って来た人に、「地下でケーキとお茶もできますよー」って勧めてるみたいな商売の仕方。知る人ぞ知る、隠れ家的カフェ。ここは扱っているものの趣味や見せ方も本当に素敵です。アンティークだけではなくて、オーナーの趣味に合うモダン作家の陶芸品やその他クラフト作品なども扱って、超おススメ。

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Draw London on Location@大英博物館

2012年11月20日 22時25分47秒 | 絵画・スケッチ・作品


三人のネレイデス彫刻のうちの一体。

先週の土曜日、Draw London on Location というグループが主催する会に参加してみました。これは月一くらいのペースで、ロンドンの色々な場所に行ってスケッチするというグループ。知らなかったけど、今やインターネット上で、同好の志同士の集まるグループが数え切れないくらいあるんですね。Draw London on Location もその一つ。外出先で気軽にスケッチブックを取り出して、さささっとスケッチするのを習慣にしたいと思いつつ、周りの目が気になったり、面倒くさかったりでなかなかやらない。なので、グループで集まって、みんなが描くという状況に自分を放り込んでみた。そしたら否が応でも描かざるを得ないもんね。


エルギン・マーブルズのうちの一体。横たわる若者像。

今回の場所は大英博物館。もう11月も半ばだし、寒いから屋内で、という配慮らしい。大英博物館は個人的にもお気に入りの場所だし、勇んで参加。10時45分に博物館前で待ち合わせ。参加者は20人強くらいでした。このグループ、会員数は1000人近く居るとか。参加する人は頻繁に参加するし、会員になっているけど一度も参加していない人も結構居るみたいです。


エルギン・マーブルズ/女神セレーネの馬

博物館の中に入ったら、おのおの描きたいもののある場所に散って行き、好き勝手に描いて、お昼に一旦集合、そのあと4時までまた描いて、最後に近くのパブに行ってビールを飲みつつスケッチブックを回しあう、というフォーマット。私はエルギン・マーブルズの展示セクションに直行。上の写真の馬が大好きで、描くならまずこれ!と決めていました。


スケッチブックは、A5のものと、もう一回り小さなジャーナルの二冊を持参。上の馬は小さい方に描きました。何度見ても、どこから見ても美しい馬だなあと思う。大好きなので、ここには載せていないけど色々な角度から何枚も描きました。下は昔撮った写真コラージュ。エルギン・マーブルズは、エルギン卿が盗んだものだからギリシャに返還すべき、と、色々と議論の的になっていますが、個人的にはずっと大英博物館にあって欲しい...。



お昼時間に待ち合わせ場所のカフェ・エリアに行ってみたけど、他の観光客でごったがえしていて、グループの人が居るんだか居ないんだかよー分からんかったので(何せみんな初対面だし)、勝手に一人でサンドウィッチを買ってランチを済ませ、再び描きに戻る。Lely's Venusも何枚か描き、そして最後の15分で描いたのが下のNereid Monument。これ、絵では伝わらないけど巨大なんです。こ~ん~な~もんまで盗ってくるかい、大英帝国。大したたまげた。と思わざるを得ません。そしてそれを丸ごと収納できちゃう博物館があるのも、ロンドンって偉大。





昔撮った写真。写真と見比べると、絵が大雑把なのが目立つなー。


4時になったので、再び待ち合わせの場所に行ってみると、今度はみんなちゃんと集まっていた。その後近くのパブでスケッチブックを見せ合う。私は長時間のスケッチに挑むと絵が破綻するので、大雑把なスケッチを短時間に仕上げ、何枚も描くというスタイルだけど、一日中ずーーーーーっと一枚の絵を入念に描き続けていた人もいた(でも仕上がらなかった、と言ってた)。そういう描き方にも、そのうちチャレンジしてみたい。

朝11時から4時って結構長いなぁ、と思ったけどあっという間でした。終わったらビールを片手におしゃべりできる機会があるのって、一日集中的に使った目と脳がふぅ~っとリラックスできる感じでなかなか良かった。今回集まった人と同じメンバーに、この先また会うことは無いかも知れないわけで、そういう一期一会っぽさも実にいいわー。これから冬で寒いので、屋外の催しには参加しないけど、またこういう博物館で描く、というイベントがあったら参加しようと思う。

ちなみに私が参加したグループはこれです。

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ライフ・ドローイング・ワークショップ

2012年10月31日 01時29分18秒 | 絵画・スケッチ・作品


友人に誘われて先週の金曜日、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで開かれている、無料のライフ・ドローイング・ワークショップに行って来ました。紙も鉛筆も会場で準備されているので、参加したい人は何も持たずにフラリと立ち寄るだけでも参加可能というもの。このワークショップは6時半からでした。実は同じ日の午後1時から、ナショナル・ギャラリーでエッグ・テンペラ入門というのもやっていて、それにも出たかったのですが、何と12時半ちょっと過ぎくらいに着いたら、既に40人の定員に達してしまっていて入れず。トホホ。



なので、ライフ・ドローイングは、確実に入れるようにと5時にはポートレート・ギャラリーのチケット売り場の受付近くで待機。でもこれは、結構入れる人数に余裕があったので、そこまで前から待たなくても大丈夫だったかも。チケットをもらうために並び、次は6時半開場を待って並び、結構良い場所に座ることができました。会場は、通常、トークなどの行われるオーディトリアム。ステージに向かって映画館のように、段々に席が並んでいるような場所。各席には画板用の厚紙と、A3くらいの画用紙が5枚、A5の小さな紙が5枚、鉛筆、消しゴム、ボールペンが用意されて乗っていました。紙は、結構良い紙だった。ポートレート・ギャラリー、太っ腹ーーー。


実際のドローイングが始まる前にお茶を飲むモデルさんをスケッチ

ライフ・ドローイングなんて、20年近く前にこっちで美大の基礎科でやって以来、描いたこと無いので、一体どうなることやら、と思ったけれど、モデルを見ながら自由に手を動かすのがすごく楽しかった。参加者も結構大勢いて、わいわいと賑やかで楽しい雰囲気。途中まで描いたスケッチを、他の人と交換して仕上げるという、面白いプロジェクトもあったり。





1分から3分くらいの間でモデルさんがどんどんポーズを変えていくっていう時間の枠組みで描くのが、一番気持ち良く描けた感じです。時間が短いので、何も考えずにとにかくモデルを見て、手を動かす作業に没頭。こういうクィック・スケッチの方が、線が伸びやかで生き生きとしているなぁ、と思う。



最後の方で、20分くらいの比較的長いポーズをやったのですが、そちらは途中でスケッチが破綻しました…。自分的に、ものすごーくツマンナイ絵になっちゃった。線が死んでるし、モデルのプロポーションも間違ってるし(…クイック・スケッチのプロポーションが正しいワケでは無いけど、線の勢いのよさでごまかしが効いている…っていうか…。)。20分って、難しい時間枠だなぁ、と思う。さくさく描くには長いし、かといってきちんと計って描くには短いし…。ていうか、「計る」って、どーやるんだったっけ? な状態の私には、長いデッサンについてはもう一度、よく思い出してから出直してきた方がいいかも、な世界。





それにしても今まで知らなかったけど、ロンドンの美術館や博物館って、結構こうした無料のワークショップを開いているんですね。これだからロンドン生活、止められない。これからもこういうの、マメにチェックして、また行きたいなぁ、と思う。


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手作りのスケッチブック

2012年04月20日 13時18分56秒 | 絵画・スケッチ・作品

スケッチブックの山

少し前、スケッチブック作りにはまっていました(何かにはまって、しばらくすると飽きる習性)。自分が使いたい紙で丁度良いサイズのスケッチブックはなかなか売っていないし、見つけたとしても大抵とても高いので、そんなら自分で作ってみよう、と思って作り始めたらハマってしまったというわけです。最近はインターネットが発達したおかげで、何かを作ろう、と思って検索かけると、大抵写真付きで丁寧に作り方を解説してくれてあるページに出会えます。YouTubeを検索すれば、動画も出てくるし。ありがたいご時勢ですね。ちなみに私が参考にしたページはここです


お行儀良く並べてみた

スケッチブックを作っていて思ったのは、「あ~、ワタシ、紙が大好きなんだなぁ」ということ。あと、紙を折っては切り、折っては切り、という、自分の作りたいスケッチブックのサイズになるまで繰り返す淡々とした作業に、実はすごい癒し効果が隠されていた、ということ。これは、ただ何も考えずに手だけを動かしているという作業なのですが、ホント、我を忘れて没頭してしまいます。気持いいよ~。



この写真は、まだカバーをつける前のスケッチブックの中身。このオフ・ホワイトの未完成の紙の束が積んである様子が視覚的にすごく心地良くて妙に気に入ってしまい、このくらい冊数はいつも完成させないままでディスプレイ用に積んであります。



スケッチブックを作っているうちに、「ミニチュア・スケッチブック・チャレンジ!!」という遊びを考え付き、どこまで小さく出来るかを一人で競っていた時に作ったミニ・ミニ・スケッチブック達。この子達はプレゼントとして色々な人のところに散っていきました。この写真で一番大きいのは手元にあって、水彩の絵の具を混ぜた時の色を見るお試し紙用に使っています。



そしてついには皮表紙のジャーナルにも挑戦! ...実は、厚紙をマーブル模様の手流しペーパーでくるんで表紙を作るスケッチブックよりも、皮のジャーナルの方が手早くできるのでした。それにしても、もうたっぷり何年分くらいスケッチブック作ったかしら。というわけで、今は作ったスケッチブックを埋める作業の方にスイッチしています。

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手作りの皮のカバン

2012年04月15日 01時43分45秒 | 絵画・スケッチ・作品

あんまり大きな声では言えないけれど、皮で出来た製品が大好きな私です。皮は長持ちするし、使えば使うほど、色が飴色っぽく変わってきて味が出てくるし、そうなるとどんどん愛着が湧くし…。プラスチックやビニールで出来た人工的なものではなくて、自然から出来たものに囲まれて暮らしたい…と思うと、木の床や籐のバスケット、ウールやコットンや麻、絹の服、といった素材のモノ達に加えて、丈夫で長持ちする皮革製品もやっぱり好きなものの範疇に入ってくる。

ただ問題は、皮のカバンは好きだけど、なかなか気に入るデザインのものに出会えないこと。今流行の麻で出来たエコ・バッグのような、シンプルで沢山入るカバンの皮バージョンがあればいいのに、と思って探していたけれど見つからないので、自分で作ってしまいました。お隣に鎮座するのはハンサムなタキシード・キャットのバブルズ。カバンのサイズが目で見て分かりやすいよう、ご協力願いました。



このカバン、マチがたっぷりあります。私、整理整頓がとことんヘタで、バレエのレッスンに行く時なんかはカバンの中がぐっちゃぐちゃ、とても荷物が多くなってしまい、市販のかなり大きなカバンでもパンパンになってしまう。なので、何も考えずにどんどんモノを放り込んでもまだスペースに余裕のあるカバン、というのをコンセプトに作りました(って、ただバカでかいだけ、という話も…)。

皮、皮ひも、麻の糸などの材料はeBayで仕入れ、皮に穴を穿つ道具は近くのDIYショップで購入。はりきって制作に取り掛かったのは良いけれど、これ作るの、ほんっとに大変でした。皮自体がかなり分厚いもので、穴を穿けるだけでも2日くらいかかったと思う。ばちんっばちんっと、力を入れないと穴は開かないんだけれど、もう最後の方には手のひらがあざになったような痛み。ただ、穴さえ全部開いてしまえば、あとは皮のヒモで縫って行けば良いだけなので、あとの作業は比較的楽でした。


正面から見たところ


これを作ったのは去年の話で、既にかなり皮の色が濃く変わって来ています。作ったばかりの時は、「あああああ、もう二度と、こういう痛くて手間なことはしないーーーーっ」と心に誓ったんですが、喉もと過ぎれば熱さわすれると言うか、また作ってみたいなぁ、と最近思うようになってきました。今度はこんなカバン、あんなカバン、と、デザインのアイデアは色々あるんですよねえー。けれどすべて手縫いが基本なので、躊躇しています。皮用のミシンがあったら、楽でしょうねえ。

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