友人に誘われて先週の金曜日、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで開かれている、無料のライフ・ドローイング・ワークショップに行って来ました。紙も鉛筆も会場で準備されているので、参加したい人は何も持たずにフラリと立ち寄るだけでも参加可能というもの。このワークショップは6時半からでした。実は同じ日の午後1時から、ナショナル・ギャラリーでエッグ・テンペラ入門というのもやっていて、それにも出たかったのですが、何と12時半ちょっと過ぎくらいに着いたら、既に40人の定員に達してしまっていて入れず。トホホ。
なので、ライフ・ドローイングは、確実に入れるようにと5時にはポートレート・ギャラリーのチケット売り場の受付近くで待機。でもこれは、結構入れる人数に余裕があったので、そこまで前から待たなくても大丈夫だったかも。チケットをもらうために並び、次は6時半開場を待って並び、結構良い場所に座ることができました。会場は、通常、トークなどの行われるオーディトリアム。ステージに向かって映画館のように、段々に席が並んでいるような場所。各席には画板用の厚紙と、A3くらいの画用紙が5枚、A5の小さな紙が5枚、鉛筆、消しゴム、ボールペンが用意されて乗っていました。紙は、結構良い紙だった。ポートレート・ギャラリー、太っ腹ーーー。
実際のドローイングが始まる前にお茶を飲むモデルさんをスケッチ
ライフ・ドローイングなんて、20年近く前にこっちで美大の基礎科でやって以来、描いたこと無いので、一体どうなることやら、と思ったけれど、モデルを見ながら自由に手を動かすのがすごく楽しかった。参加者も結構大勢いて、わいわいと賑やかで楽しい雰囲気。途中まで描いたスケッチを、他の人と交換して仕上げるという、面白いプロジェクトもあったり。
1分から3分くらいの間でモデルさんがどんどんポーズを変えていくっていう時間の枠組みで描くのが、一番気持ち良く描けた感じです。時間が短いので、何も考えずにとにかくモデルを見て、手を動かす作業に没頭。こういうクィック・スケッチの方が、線が伸びやかで生き生きとしているなぁ、と思う。
最後の方で、20分くらいの比較的長いポーズをやったのですが、そちらは途中でスケッチが破綻しました…。自分的に、ものすごーくツマンナイ絵になっちゃった。線が死んでるし、モデルのプロポーションも間違ってるし(…クイック・スケッチのプロポーションが正しいワケでは無いけど、線の勢いのよさでごまかしが効いている…っていうか…。)。20分って、難しい時間枠だなぁ、と思う。さくさく描くには長いし、かといってきちんと計って描くには短いし…。ていうか、「計る」って、どーやるんだったっけ? な状態の私には、長いデッサンについてはもう一度、よく思い出してから出直してきた方がいいかも、な世界。
それにしても今まで知らなかったけど、ロンドンの美術館や博物館って、結構こうした無料のワークショップを開いているんですね。これだからロンドン生活、止められない。これからもこういうの、マメにチェックして、また行きたいなぁ、と思う。