goo blog サービス終了のお知らせ 

ロンドン ボヘミアン通信

趣味と好奇心の趣くままの、気ままなロンドン生活日記

不思議の国のアリス‐ロイヤル・バレエ

2013年04月06日 01時24分32秒 | バレエ・ダンス


先々週、バレエづいていて、一週間に3つも立て続けに観に行ってしまった。行かない時は半年以上行かないんだけれど、たまにこうして集中的に見る事もあります。で、最初に見たのがロイヤル・バレエのAlice`s Adventures in Wonderland/「不思議の国のアリス」。

振り付け:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジョビー・タルボット

<キャスト>
アリス:ベアトリス・スティクス・ブルネル
ジャック/ハートのジャック:ルパート・ペンファーザー
ルイス・キャロル/白兎:ブライアン・マロニー
母/ハートのクィーン:Itziar Mendizabal(名前...読めん...)
父/ハートのキング:ギャリー・エイヴィス
マジシャン/気違い帽子屋:ドナルド・トム
牧師/三月うさぎ:リカルド・セルベラ


このバレエはまだ3年くらい前に作られた新しいバレエ。これが初めて上演された時は、久々の全幕モノの新バレエとあってバレエファンの期待も高く、鳴り物入りで紹介されていました。その時は見逃してしまったのだけれど、その後、BBCで2度放送されて、そのつど毎回観ていました。テレビで見た時の感想は、「うーーん、ちょっと長いなぁー。途中で飽きるー。」って感じでしたが(実際、途中で画面を止めて、2回か3回に分けて見てた)、でもまぁ、バレエファンとしては、一回くらいナマの舞台を見といてもいいか、って感じでチケットを買いました。



チェシャ猫とアリス

実際の舞台、実はそれ程期待していなかったんです...が、結論を言うと...めっちゃ好きでしたーーーっ。ものすごく良かったー。ブラボーーっ。多分これ、再び上演されるとしたら、毎回イースターの頃になるんじゃないかと思うけど、クリスマスは「くるみ割り人形」、イースターは「アリス」で、季節感を盛り上げるバレエとしてリピートけってーい!! ってくらい好きでした。

多分、テレビで2回も観てたのが舞台を楽しむ上でかなり役に立ってたんじゃないかと思います。大体の筋と流れは分かっているし、音楽にも耳がある程度慣れて馴染みがあるし。その上で、テレビの画面では伝わらない、または画面に入りきらない部分が鑑賞できて、臨場感をたっぷり味わえました。あとはこれ、初演の時は二幕だったのが、主役のアリスが舞台に立ちっ放しで大変なので、休む時間を取るために、インターバルを余分に入れて三幕にしたという話も聞きましたが、それも良かったかも。

舞台装置や演出が、微妙にシュールなのもすごくツボでした。ウサギの穴に落ちちゃって、次元のひずみに入り込んじゃった、非現実の世界に行っちゃったっーて感じがすごくよく伝わってくる感じで。アリスが穴に落ちて行く時、私も一緒に違う世界に落ちてく感じがしたし。おかげでこの2時間、私もすっかり別の次元に行っちゃってましたよ(影響されやすい人)。



登場人物は一杯出てくるし、場面転換も多いので、それがイヤだという人もいるようだけれど、私にはそれが良かったです。音楽も大好きでした。オモチャ箱をひっくり返したように楽しくって、遊園地に行ってメリーゴーランドに乗ってるみたいな雰囲気で。きゃっきゃっ。これ、一緒に観に行った人たちは、「子供も楽しめるよね」って、みんなが口を揃えて言ってたけど、私、ひょっとするとそーいう精神年齢なのかも知れません...。

これ、アリス役は舞台に出っ放し、そしてほとんどの場で踊るシーンがあるので、体力があって怪我をしない人でないと務まらない。そうすると若いダンサーにしかムリよね、って事になってしまう。で、まぁ、アリスについては私としては誰が踊ってもまぁそんなに差は無いかなー、って感じで誰でもいーんですが、ハートのクィーンについては、次回は是非、この人のを見たい!という人が居ます。それはゼナイダ・ヤノウスキー。テレビでしか観ていないけど、彼女のハートの女王、サイコーです。ここまで女を捨てきって、コミカルに、ダイナミックにしかも正確にハートの女王を踊れる人は他に居ない!と思う。彼女が引退してしまう前に、是非ナマの彼女が踊るのを観たいです。今回の舞台のハートの女王も、別に文句は無かったけど、やっぱり女の人の恥じらいを捨てきれてないよなー、という踊りでした。


これこれ。この人です。ヤノウスキー。彼女、踊る役によって、見事に役柄を変えます。白鳥のオデットを踊る時には、あまりにもはかない、たおやかな女性になるのに、ハートの女王の時は、チョー怖い女王様に変身。スバラシイ。この人背が高いので、プリンシパルであるにもかかわらず、なかなか「このバレエを、この人で観たい」という役にキャストされないのが残念。




最後に、これを振付けたクリストファー・ウィールドンのリハーサル風景を貼り付けておきます。こういう裏話的な映像って大好き。


ランキングに参加しています。
クリックしていただけるととてもウレシイです。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿