蒼穹

SOU建築設計室の徒然なるブログ

地震発生、園内の被害を抑えこどもを守るための対策を NO18

2020年06月03日 13時05分11秒 | 保育園

最近は感染症のことばかりで忘れがちですが、やはり国内で頻発している地震。

地震の多い日本だからこそ、日ごろから防災意識をしっかり持っておくことが大切です。

保育園はたくさんの子どもを安全に保育する場所なので、地震発生の際に起こりうる被害を再度確認し、
全員で子どもの安全を守っていきましょう。地震発生時に園内で想定される被害とは保育園で保育中に地震が発生した場合、
どのような被害が起こりうるのかを想定しておくことが大切です。
園内で想定される被害には以下のようなものがあります。


SOU建築では、照明器具は落下しても割れないものを使用しています。


【保育室での被害】

・本棚・おもちゃ棚などの転倒や収納している絵本、おもちゃの散乱
・ピアノの転倒
・テレビの落下
・照明器具の落下
・時計の落下
・窓ガラスの飛散 など


【廊下・玄関での被害】

・下駄箱の転倒
・照明器具の落下
・消化器の転倒
・窓ガラスの飛散 など


【体育館・ホールでの被害】

・ピアノの転倒
・照明器具の落下
・長机や折り畳み椅子などの散乱 など


【給食室・給湯室の被害】

・食器棚の転倒
・食器や調理器具の破損・散乱


【園庭の被害】

・遊具の転倒・崩落
・ブロック塀の倒壊
・看板や外時計の落下 など
・園舎などの耐震確認



保育園の園舎が巨大地震が発生した際に耐えられない建物だったら、保護者は安心して預けることはできません。


現在定められている耐震基準は、「震度強から震度に達する規模の地震で倒壊・崩壊しないこと」です。
これらを満たしていない場合は、必ず耐震補強を行わなければなりません。
1981年6月1日より前に建てられた園舎の場合、耐震診断と診断結果の公表を義務付ける法律(耐震改修促進法)に基づき、
耐震診断を受け、現在の耐震基準を満たしているかをチェックし、問題があれば耐震補強を行うように定められています。
園舎の耐震補強工事などは、自治体の補助金制度を利用することができる場合がありますので、疑問があれば、自治体窓口に相談しましょう。

【地震災害対策チェック!】

保育園、幼稚園において地震が発生した際の十分な対策がとられているかをチェックしてみましょう。
この中で十分に対策がとれていないと感じるものにおいては、早急な対策が必要です。

園舎や体育館など耐震改修促進法に基づく耐震診断を受けて耐震化を実施した避難ルートを整備している
園庭のブロック塀、遊具、倉庫など倒壊の恐れのない強度を確認している
ピアノや本棚・食器棚など大きな家具は、転倒防止のためにしっかり固定している
窓ガラスは強化ガラスにしたり、飛散防止シートを貼ったりして対策をしている
照明器具が落下しないよう固定するなど対策をしている
ピアノや本棚などの大きな家具は不安定な場所に置いたり、出入り口の近くには置いたりしていない園独自の防災マニュアルがあり、
職員全員で共有している緊急連絡先を職員全員で共有している災害時の生活用品や食料を備蓄している
園全体で避難訓練を定期的に実施している緊急時の保護者への引き渡し方法を共有している、または、訓練を実施している
子どもたちにも災害時の防災意識を指導している



【ピアノの転倒防止策と正しい避難方法】

保育園に必ずあるピアノですが、とても重く、万が一倒れて下敷きになってしまうと大けがにつながります。
大型家具の場合は転倒を防止するための防災グッズがホームセンターなどでも多く販売されており、対策がとりやすいですが、
ピアノの場合は、設置方法や設置場所もとても大切です。
アップライトピアノの場合、重心がうしろに片寄っているので、後ろが壁でない場合や、ふすまなど軽いものが背後の場合、
後ろに転倒することがあります。
だからといって壁にくっつけて設置すると、壁面とぶつかった反動で前に転倒する場合があります。

そのため、ピアノの設置は壁からセンチ離したところがベストです。ピアノが倒れないために、柱に固定したり、
器具を設置したりする場合がありますが、万全とは言い切れません。地震警報が鳴った場合は、ピアノのそばから離れること、
またグラっと揺れが来た時にピアノの下に隠れたり、ピアノを支えにして揺れをしのいだりするのは大変危険です。
「地震がきたらピアノから離れる」ことを徹底しましょう。

地震は一部だけのものではなく、日本、世界中で発生しています。
常に災害に対する危機感を持ち、保育士など職員に意識づけをすることが大切です。耐震補強や家具の固定、生活用品の備蓄はもちろんのこと、避
難ルートの確認、訓練、緊急連絡網の確認など、普段から定期的に見直しと共有をしておきましょう。
用意しておく備品としては食料、粉ミルク、離乳食、水などのほか救急用品と薬、毛布、紙おむつなど多岐にわたります。
なお、幼い子どもたちと避難訓練をして、それを認識させるのは大変なことですが、揺れを感じた時にはまず頭を守るなど、
「ダンゴムシのポーズ」などを日頃から一緒に練習しておきましょう。

 

SOU建築の保育園特設サイトはこちら↓

 
清水義文 (株)SOU建築設計室
E-maily.s-soukyu-arc@tbr.t-com.ne.jp
品川区西五反田5-24-10K・オフイィス2階

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