ピアノのコンクールで、幼稚園(シュタイナー園)
で一緒だったお友達が1位を取りました。
聞くところによると、
ピアノとバイオリンは、特別長時間の
人生を捧げるような練習が必要で、
勢い、できるだけ早くから
練習を開始する人が多いんですって。
そのお友達がピアノを始めたのは
小学校に入ってからです。
この世界では遅い方かもしれません。
なのに。すごいねー!
私は演奏を聴いてはいないのだけど、
聴いた先生方は口々に「音、特に弱音の美しさ」を
褒めていました。
一方、息子は、
足りないところが多いんですが、
それでも先生方からは
「音楽性」「素直で美しい音の響き」
を褒めて頂くことが多いです。
これは大変な強みだから、
この良さを失わないようにしながら
基礎訓練をしましょう、と
指導する先生は言ってくださいます。
で、今回、
二人の共通点が
音楽性、繊細な音を出す力
であることに気付いて、
そこでふと思いついたんです。
これはもしかしたら
息子とお友達に共通する
幼少期の環境が影響しているのかな?と。
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以前、小さな子がいる友人から、
「子どもを音楽(ピアノ)好きにさせたいんだけど、
息子さんが小さい頃、何を与えていた?
どんなことに気をつけた?
どんな音楽を聴かせていた?」
等々、訊かれたことがあります。
私は、「なるべく静かな環境を心がけた」
としか言えませんでした。
なんせ、息子はシュタイナー幼稚園出身だし、
幼少期は特に、
与えることで伸ばすのではなく、
余計なものを排除することで守る
という考え方です。
電子楽器や電子音が出るオモチャが無い生活。
TVやラジオも無い。
PCや携帯も、(あるけど)なるべく遠ざける。
プレーヤーで音楽を聴かせることもなかった。
ピアノの音は
子どもには大きすぎるから、使わない。
子どもが触れる楽器といえば
ペンタトニックの
キンダーライアーやグロッケンや木製のフルート。
といっても、技術を教えることはない。
ペンタトニックなので
不協和音になることはないから、
自由に鳴らして音の響きを楽しむだけ。
音楽が欲しければ、自分で歌う。
基本、これだけです。
いきおい、耳を澄ます経験は豊富でした。
繊細な音を注意して聴く力は、
自然と育まれたのではないかな。
(今では、幼児期の生活が嘘のように
世俗的でガサツな日々ですけどね!)
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もちろん、早くからの音楽トレーニングで
グングン伸びる子もいるでしょうし
(こっちの方が多数派でしょう)、
守られも与えられもしなくても
天賦の才を自ら開花させる子もいるでしょうから、
「こうでないとダメ」なんて言う気は
毛頭無いんですけどね。
同じ環境にいても
それぞれの個性や興味によって
どの力がどう伸びるかは分からないし。
・・・だとしても、あの環境が
耳や感性を育てるのに悪い訳がない。
耳や感性を育てるのに悪い訳がない。
何の「お勉強」もさせないシュタイナー幼児教育は、
一見、早期教育の対極にあるようだけど、
育つ力を考えれば、
ある意味徹底的な「早期教育」なのかもしれないな。