子供の頃の遊びを思ひだした。
「こま廻し」。
たしか正月に限つたわけでもなかつたやうな氣がするが、寒い時期限定だつたと思ふ。
ひとつは、こまを廻しながらする鬼ごつこ。
遊びの名前は忘れた。
「こま鬼」だつたかな?
こまを手の平の上で廻しながら、鬼ごつこをするのだ。
動けるのはこまが手の平の上で廻つてゐる間だけ。
鬼が自分に迫つてくる時など、慌ててこまを廻さうとするのだが、なかなか紐が卷けない。
やつと紐を卷いてこまを廻さうとすると、手の平にうまく乘つてくれない。
かくて鬼にタッチされて、鬼になつてしまふ。
なかなかスリリングな遊びだつた。
手の平の上でうまくこまを廻せない年少者は、ブリキ罐のフタの上で廻しても良かつた。
これを「おミソ」と云つた。
「おミソ」を認めてやることで、友達の弟などが一緒に遊べた。
いまから思へば、子供社會にもやさしさがあつたなあ。
もうひとつは「けんかこま」。
「佐世保こま」 といふ、イチジクの實を大きくしたやうなこまを使ふ。
このこまは普通のこまと違つて、お互ひのこまを上から叩きつけて破壞する遊びだ。
そのこまの芯は先端が四角錐の劒になつてゐて、その劒の部分で相手のこまにダメージを與へる。
本體を上から見ると、弓の的のやうに同心圓状に色が塗られてゐて、その中心が少し凹んでゐるのだつた。
まさに「的」そのもの。
私が住んでゐた千葉縣では賣つてゐなくて、友達の親戚が佐世保に住んでゐるとかで、その友達に頼んで買つて貰つた。
こまにしてはかなり高かつた記憶がある。
それなのに、相手に破壞されると、その喪失感たるや・・・
いまでも、こまを廻せるだらうか?
普通のこまを普通に廻すだけなら出來ると思ふが、手の平の上で廻せるかどうか。
やれば出來るやうな氣もするけれど・・・
もうひとつの、佐世保こま。
叩きつけるやうな獨特の廻し方をするのだが、もうこれは出來る自信がない。
子供の頃に出來たことで、今はもう出來ないことのひとつだらうなあ。
ちなみに足の小指の爪を噛む、なんて眞似ももう出來ない。
年をとると、からだが固くなつていかん。
ま、出來なくても、さほど困らんからいいけどね。
「こま廻し」。
たしか正月に限つたわけでもなかつたやうな氣がするが、寒い時期限定だつたと思ふ。
ひとつは、こまを廻しながらする鬼ごつこ。
遊びの名前は忘れた。
「こま鬼」だつたかな?
こまを手の平の上で廻しながら、鬼ごつこをするのだ。
動けるのはこまが手の平の上で廻つてゐる間だけ。
鬼が自分に迫つてくる時など、慌ててこまを廻さうとするのだが、なかなか紐が卷けない。
やつと紐を卷いてこまを廻さうとすると、手の平にうまく乘つてくれない。
かくて鬼にタッチされて、鬼になつてしまふ。
なかなかスリリングな遊びだつた。
手の平の上でうまくこまを廻せない年少者は、ブリキ罐のフタの上で廻しても良かつた。
これを「おミソ」と云つた。
「おミソ」を認めてやることで、友達の弟などが一緒に遊べた。
いまから思へば、子供社會にもやさしさがあつたなあ。
もうひとつは「けんかこま」。
「佐世保こま」 といふ、イチジクの實を大きくしたやうなこまを使ふ。
このこまは普通のこまと違つて、お互ひのこまを上から叩きつけて破壞する遊びだ。
そのこまの芯は先端が四角錐の劒になつてゐて、その劒の部分で相手のこまにダメージを與へる。
本體を上から見ると、弓の的のやうに同心圓状に色が塗られてゐて、その中心が少し凹んでゐるのだつた。
まさに「的」そのもの。
私が住んでゐた千葉縣では賣つてゐなくて、友達の親戚が佐世保に住んでゐるとかで、その友達に頼んで買つて貰つた。
こまにしてはかなり高かつた記憶がある。
それなのに、相手に破壞されると、その喪失感たるや・・・
いまでも、こまを廻せるだらうか?
普通のこまを普通に廻すだけなら出來ると思ふが、手の平の上で廻せるかどうか。
やれば出來るやうな氣もするけれど・・・
もうひとつの、佐世保こま。
叩きつけるやうな獨特の廻し方をするのだが、もうこれは出來る自信がない。
子供の頃に出來たことで、今はもう出來ないことのひとつだらうなあ。
ちなみに足の小指の爪を噛む、なんて眞似ももう出來ない。
年をとると、からだが固くなつていかん。
ま、出來なくても、さほど困らんからいいけどね。
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