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あくてぃぶ・そなあ

深海に潜む潜水艦。ピンと響くアクティブ・ソナー。何かそんな刺激的なことが書けられれば良いと思っております。

版画の専門誌

2005年08月13日 19時04分41秒 | 版画
 昔からあるのが『版画芸術』誌。(阿部出版発行)
いつ頃からあるのか調べてみると、1973年が創刊した年だった。今でもオリジナルの版画一葉が添付されてくる。これで1冊の定価が¥2,100円とお安い、と思う。
3,6,9,12月の1日発売。通信販売も行われている。

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 次に『PRINTS 21』。(PRINTS 21発行)
これは『21世紀版画』と言う雑誌が母体。名前を現在の名称に変更。一時期『版画芸術』と同様にオリジナル版画が一葉付いてきた時もあった。季刊誌で1冊¥1,500円。版画専門誌から写真やポスターなどのプリント(複製)できる物一般までに範囲を広げている。

 おいらは『21世紀版画』から版画の世界に入っていった。
その頃には、版画以外の美術にも興味が向いていた。『月間美術』なども購読していた。そのせいか油彩画や彫刻など現在も数点所持している。

『21世紀版画』から逆に『版画芸術』を知る事に成る。

沢田哲郎

2005年07月25日 20時48分26秒 | 版画
 版画家。シルクスクリーン。
版画事典より
「海外で名声の高い sky scape (空の景色の絵)作家。山水画の筆法をシルクの鮮烈な色彩に置き換え、東洋画の”空気”を華麗なグラデーションに置き換えた明哲な画面は西欧人のファンが多い」

 景色を平行線で切り取りグラデーションをかける。
何となく落ち着くのは水墨画と関係があったからなのだろうか。おいらはリアリズム系のものや抽象の程度の低い作品が好きだ。それより何より、青の作品が好きだ。画廊へ行ってまず目に付くのがこの青系統の作品だ。

 おいらの持っている沢田作品は青を基調としている。
夜中の海岸線に沿うようにして走る高速道路、そして一台のスポーツカーがライトを輝かせて疾駆する。見ていてそんな場面が浮かんできた。抽象絵画の一端が理解できたように思えた瞬間だった。

 おいらの持っている作品は、画廊のオークションで落札したものだ。
絵画のオークションに手を染めた第一歩だった。  

蔵書票

2005年07月24日 17時45分43秒 | 版画
 エクス・リブリス(ex libris)「誰それの蔵書から」の意。
ヨーロッパでは古くから版画で蔵書票を作っている。版種はさまざまだ、木版、銅版、石版、シルクスクリーンなど。東洋では蔵書印が用いられた。

紙の宝石」とも呼ばれ愛好家が蔵書票を交換する。
日本にも「日本書票協会」が設立されている。ヤフオクでも盛んに売買されている。日本の書票の中でも人気があるのが、アルフォンス井上氏の作品。

 アルフォンス井上氏もその師にあたる山本六三氏も古い版画事典には名前が無い。
1941年神戸生まれの水瓶座としか分からない。蔵書票を中心とした銅版画を制作されているからなのだろうか。他にも版画家が蔵書票を制作している。ブルノフスキーも沢山の蔵書票を残している。

 西洋で有名なのはバイロス侯爵だろう。
高値で取り引きされていると聞く。  

P.S.蔵書票・蔵書印

アナピア・アントニーニ

2005年07月22日 19時21分03秒 | 版画
 銅版画家。1942年~ 
「すべてが失われ消えていくように思われるこの世界のために私が描こうと試みているのは、この詩の心なのです。詩の心とは生き物や事物に向けられる愛のことです」(「版画芸術」36号)室伏哲郎著『版画事典』よりの孫引き。

 彼女の描く作品は、身近にある静物であることが多い。
おいらは版画集を1点持っているだけ。5シートある。その中には、インクののりが悪かったのか鉛筆で塗りつぶしてある作品がある。「身近な静物」と言うのもおいらにとっては優しくて良いのだろう。「詩の心」がほんの少しだけおいらにはあるようだ。

 『版画事典』は新しい物も出ているようだが、古い方が使い慣れているので買い換えてはいない。新しい「版画事典」は版画と言う狭い範疇を越えて、写真などの複製が出来る物をも扱っている。そちらも欲しいが高いので……。  

山中現

2005年07月18日 08時54分17秒 | 版画
 木版画家。主に板目木版を制作する。1954年福島県生まれ。
独特の抽象的な作品群。木口木版にも取り組んでいる。他に油彩、水彩などの作品もあります。山中現氏の作品は「柔らかな抽象」作品です。難波田作品のようなカリカリとしたような抽象作品ではありません。

 確かおいらも1点持っていたような気がする。
あいまいな書き方は、コレクションに成っていないからだ。おいらのコレクションの基準は、3点以上、3年以上だ。

 山中現氏は、多種多様な作品を作っているようだ。銅版画何かもあるらしい。
ドライポイントの作品のようだから、「柔らかさ」の表現は薄れるかも知れない。 

清原啓子

2005年07月14日 21時16分27秒 | 版画
 清原啓子1955年生~1987年没
睡眠薬の事故で亡くなった銅版画家。緊張感のある細密な描写をする方だった。おいらは清原さんの作品を1点持っていたが譲り渡した。

 今、版画事典を探していたが見つからなかった。
記憶によると30点前後の作品を制作していたはず。もう少し早くから知っていればコレクション出来たろう。31歳で亡くなったのだそうだ。

 おいらがコレクションし始めたとき清原さんはまだ存命だった。
で、雑誌などで盛んに取り上げられ、評価は高かった。今でも高いが(値段もね)。『廃墟』と言う作品だったろうか。某画廊で¥100万円で売られていたそうだ。

 またこの『廃墟』は、何か賞をとった作品らしいが、最初のエディションが70部だったそうだ。それが売れると見るや画廊はエディションを100まで増やさせていたそうな。そんなこんなでいろいろな軋轢があって事故が起きたのだろう。

 清原さんの作品をコレクションしている人がいる。
もう全作品を集め終えたのだろうか?   

斎藤修

2005年07月11日 18時21分21秒 | 版画
 同名異人が多すぎる。ここでは木口木版画家の斎藤修氏を取り上げる。1946年~ 島根県生まれ
『クリスタリゼーション』シリーズ『ネバーランド』シリーズなど沢山の作品がある。最近の作品に『萃点を求めて』がある。博物学者・南方熊楠へのオマージュ作品。「萃点」は熊楠の造語らしい。意味は「集まる点(?)」

『針ノ木雪渓行』湯川書房(昭和60年、限定70部)に銅版画が添付されている。
斎藤修氏は銅版画も作っていたのだ。ちなみに『針ノ木雪渓行』はおいらも持っている。それから『版画集』も出ているはず。今回の検索にはかからなかったけれども。

 斎藤修氏も独学で木口木版を習得されたのではなかったろうか(記憶違いか)?
何か日和崎尊夫氏と似ているなという感想が浮かんだのを覚えている。山岳登山が趣味? 「山を楽しむ会」に登場している。

 無理やり打つのはきついな。  

東谷武美

2005年07月10日 20時14分31秒 | 版画
 版画家(リトグラフ、銅版画) 1948年~ 北海道留萌市に生まれる。
「日蝕」(リトグラフ)シリーズが有名。氷とガラスの組み合わせで表現している。他に銅版画も制作している。

 初めて見たのはギャラリ・アールアンヴォル(?)でだった。氷の中にガラスのプレートが刺さっている、そんな作品だった。氷とガラスのリアルさが心に残った。版画コレクションの始まりが東谷武美氏だった。北海道出身と知るのはずーっと後のことです。

 一時期、北海道出身の作家の作品をコレクションしようかと考えていたときがあった。
調べてみると結構有名な人が多かった。これも現在では中途半端に終わっている。

 今晩はなのでここまでにします。パソの調子は雨なのに結構良い。

門坂流(かどさか りゅう)『渦潮』

2005年07月09日 21時53分01秒 | 版画
 今とても欲しい版画がある。
それがタイトルの版画だ。シートで¥75,000円するらしい。エングレーヴィングと言って直接版に刻み込む。門坂氏の版画は本の装画や挿画に使われていたりするので結構知られているはず。この人も「神の手」を持っているのだろうか細い線が無数に走っている。下書きもせずに直接版に刻むのだそうだ。

 描線の細密さは日本一ではないのだろうか?
水の流れをモチーフにしたものがおいらのお気に入りになる。現在一点も所有していない。ので手を出さないのが無難なのだが、美しいものを見ると、発作的に買ってしまう。この作品にはモノクロームの作品とブルーの作品の2種類があるようだ。

 おいらは青が好みらしい青っぽい作品に引かれる。
だから当然ブルーの方なのだ。(厳密には青緑のグラデーションか?)  

アルビン・ブルノフスキー

2005年07月07日 19時47分08秒 | 版画
 画家・版画家 1935年~1997年
「神の手」を持つといわれた作家。細密な描写で右に出るものは無かった、と言う意味。水彩、パステル、テンペラ、油彩と何でもこなしたそうだ。

 水彩・パステルで表現された作品『心の楽園への旅』は、銅版画(エッチング)にも起こされている。同じモチーフの作品が版画で制作され油彩などで描かれたり、油彩などで描かれたものが版画に起こされるなどされているそうだ。

 おいらが持っているものは『心の楽園への旅』の銅版画版。
他に蔵書票としても多数作品を残している。蔵書票は日本で言うところの「蔵書印」にあたるもので「紙の宝石」とも言われる。おいらは蔵書票でも2点持っているはずだから、コレクションと言えるだろう。