祝福の店 寝室

『一日を終え、布団に入る前に向かう机。そして日記帳を広げる。今日あった出来事は・・・』

episode12

2006-08-31 10:48:27 | フレンズに見る恋愛考察
「手入れをしながら、実がなるのを待とう。」


 君は花が好きだよね。
 花にはいろんな種類がある。花屋さんに行けば、それこそ迷うぐらいに。
 じゃあ、花を実際に一から育ててみたらどうだろう。
 もちろんいったん種をまいたら、あとは放っておいたらいいと言うもの
ではないから、きちんと手入れをしてあげなければいけない。
 水やりはもちろん、温度管理や日照、ものによっては芽を摘んだり、
肥料をやったりと、一から育てるなら結構大変なんだ。
 これって、恋を育てるのと同じだよね。
 ただ、違うところもある。
 花の種はあらかじめそれが何なのかはわかるけど、恋の種は育てて
見ないとわからない新種の種なんだ。
 この花を咲かせようと思ったら、まずはまいてみないと始まらない。
 花の時点で似たような種類の花を探すことはできる。
 でも、君が今手にしているのは新種の種なんだ。
 似たようなものはあっても、そのものではない。
 だから、これという確実な育て方はまだわからない。
 こうなると、一番しなければならないことは、常に花の状態を確かめて
おくことだ。
 といっても、じれちゃうからって芽が出るまでに地面を掘り返しちゃ
いけない。
 状態に気をつけるのと、変に手を入れるのは意味が違う。
 闇雲に水をやりすぎると種が腐ってしまう。といっても、地面がカラカラ
でも困る。
 そうじゃなくて、声をかけてあげるんだ。
 植物に音楽を聴かせるとよく育つなんて言うけど、音楽じゃなくて自分の
声が一番。まあ、さるかに合戦のカニのように、はさみでちょんぎるぞって
言われても困るけど、簡単でいいから声をかけよう。
 植物を育てるには、環境を整える必要があるけど、その一方で待つことも
大事だ。
 花につぼみが付いたとしても、開花にはまだ時間がかかる。このとき
焦っちゃいけない。それまでと同じように、手入れをしながらじっくりと
見守るんだ。
 フリーになったレイチェルにロスはさっそく声をかけたよね。その姿勢は
いい。
 けど、レイチェルが「今は一人でいたい」と言ったら、そばで見ていて
あげればいい。
 レイチェルは「男はうんざり」って言ってるけど、ロス自身は拒んでいない。
 一般論的な男は存在しないけど、ついひっくるめてしまうことはある。
 その中に入っていないんだから、もう少し時間をかければいいんだ。
 焦らず、きれいな花を咲かせよう。


P.S.
 やあ、ミス・マーガレット。
 君の満開の笑顔に、もうすぐ会えそうだね。

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