MANTOVANI - MY FOOLISH HEART 愚かなりわが心
三島由紀夫氏の指摘の如く
労働と日常の倦怠に陥ること
甚だしであります。
やはり
人生には
立ち止まって深い洞察を為す時間が
必要のようです。
日本の国の歩みも
戦後史だけでなく
明治以降の近代史
さらには
古代史まで遡及し
その本源を探求すべき
時期であります。
ぼくも
だらな事や
紋切り型の一般論を述べるだけの
しょぼくれコラムでなく
各界の諸説を
丁寧に取り上げ
自らの見解を述べていくスタイルに回帰し
大衆迎合主義を脱していく
所存です。
高橋(浸透と透過)
労働と日常の倦怠に陥ること
甚だしであります。
やはり
人生には
立ち止まって深い洞察を為す時間が
必要のようです。
日本の国の歩みも
戦後史だけでなく
明治以降の近代史
さらには
古代史まで遡及し
その本源を探求すべき
時期であります。
ぼくも
だらな事や
紋切り型の一般論を述べるだけの
しょぼくれコラムでなく
各界の諸説を
丁寧に取り上げ
自らの見解を述べていくスタイルに回帰し
大衆迎合主義を脱していく
所存です。
高橋(浸透と透過)
ぼくは
昔
京都の法蔵館で
吉本隆明氏の講演を聞きました。
その時の印象は
ぼくと同じ照れ屋な方だなということと
頑迷固陋なマルクス主義者ではないか
という感じでした。
その後
彼の沖縄や王権(天皇)
芸能、宗教論などに
ユニークなものを発見し
自分なりに咀嚼して
活かす方策を探求しました。
基本的には
フォイエルバッハや
ヘーゲル左派の
無神論的主張を踏襲したマルクス的
宗教観が根底にあるようです。
あるいは
ユングなどの共同無意識論のような
宗教なかんずく
ユダヤキリスト教の始原を
自然宗教や人間の願望が投影された
人間発の観念だとする傾向があります。
彼の親鸞やヨブへの共感は
深い宗教者の趣がありますが
ユダヤキリスト教的一神教には
懐疑的な様も見られました。
ぼくの読みでは
吉本氏は
ヨブそのものであり
来世でものすごく
神様に褒められ
「私はあなたを存じませんが」と呟いているような気がします。
高橋
昔
京都の法蔵館で
吉本隆明氏の講演を聞きました。
その時の印象は
ぼくと同じ照れ屋な方だなということと
頑迷固陋なマルクス主義者ではないか
という感じでした。
その後
彼の沖縄や王権(天皇)
芸能、宗教論などに
ユニークなものを発見し
自分なりに咀嚼して
活かす方策を探求しました。
基本的には
フォイエルバッハや
ヘーゲル左派の
無神論的主張を踏襲したマルクス的
宗教観が根底にあるようです。
あるいは
ユングなどの共同無意識論のような
宗教なかんずく
ユダヤキリスト教の始原を
自然宗教や人間の願望が投影された
人間発の観念だとする傾向があります。
彼の親鸞やヨブへの共感は
深い宗教者の趣がありますが
ユダヤキリスト教的一神教には
懐疑的な様も見られました。
ぼくの読みでは
吉本氏は
ヨブそのものであり
来世でものすごく
神様に褒められ
「私はあなたを存じませんが」と呟いているような気がします。
高橋
三島氏の文学は
たいへん面白いエンターテイメント作品です。
ただ
坂東眞砂子さんより
面白いかと問われれば
ぼくは
答えに窮します。
つまり
面白い文学は
他にもいっぱいあるのです。
ぼくは
世俗的なリアリストなので
旧来から関心があるのは
彼の世界観、政治思想、倫理思想であります。
結論から申しますと
「仮面の告白」は面白いですが
「文化防衛論」や「太陽と鉄」は
今ひとつです。
東大全共闘との対話でも分かりますように
三島氏の政治的な思想は
ある意味
文学的なナショナリズムの域を出ません。
近代ロマン主義は
意志と理性を捨てて
感情の荒波に身を任せ
意味不明な
抽象に惑溺します。
三島氏の概念は
彼の美学に資するための
王権、日本人、軍隊であり
ぼくのような
政治的リアリストのセンスは
ありません。
何れにしましても
ギリシャローマ的ロマン主義は
ユダヤ的リアリズムには
適わないのであり
三島氏の世界観は
アポロン的オプティミズムの
浅はかさを体現しています。
高橋(意味なし評論)
たいへん面白いエンターテイメント作品です。
ただ
坂東眞砂子さんより
面白いかと問われれば
ぼくは
答えに窮します。
つまり
面白い文学は
他にもいっぱいあるのです。
ぼくは
世俗的なリアリストなので
旧来から関心があるのは
彼の世界観、政治思想、倫理思想であります。
結論から申しますと
「仮面の告白」は面白いですが
「文化防衛論」や「太陽と鉄」は
今ひとつです。
東大全共闘との対話でも分かりますように
三島氏の政治的な思想は
ある意味
文学的なナショナリズムの域を出ません。
近代ロマン主義は
意志と理性を捨てて
感情の荒波に身を任せ
意味不明な
抽象に惑溺します。
三島氏の概念は
彼の美学に資するための
王権、日本人、軍隊であり
ぼくのような
政治的リアリストのセンスは
ありません。
何れにしましても
ギリシャローマ的ロマン主義は
ユダヤ的リアリズムには
適わないのであり
三島氏の世界観は
アポロン的オプティミズムの
浅はかさを体現しています。
高橋(意味なし評論)