リアルコロナ

とある大学病院に通院介助で行きました。
予約してあるので、かかっても2〜3時間だろうと思っていました。
早めに着くとすぐ血液検査をしてきてくださいと言われ、
待つこともなく検査室から戻ってきました。
ただ待合室はたくさんの人でいっぱいです。
車椅子を借りて、そのそばで邪魔にならないように立っています。
予定時刻を過ぎても中々呼ばれません。
一人の患者さんが一度の診察で終わることは少なく、
なんども診察室に呼ばれたりしています。
予定時刻を1時間半以上過ぎてやっと呼ばれました。
こちらも出たり入ったり、検査に行ったりと気の安まる間もありません。
同じ空間で待っていたもの同士、
帰るときは『お先に』『お疲れ様』と声を掛け合います。
みなさんじっと待っていたのは
目の前を行ったり来たりする救急搬送されてきた患者さんの姿を見ているからです。
複数の先生や看護師さんたちが忙しそうに走り回っています。
『順番まだ〜』なんてとても声をかけられたものではありません。
私たちが昼も食べられずに待っていたように
先生や看護師さんたちも休んでいません。
トイレに行くのがやっとというところ。
患者さんの数が減って、外が暗くなった頃、
同行した利用者さんはやっと診察室のベッドが空いて横になれました。
即日入院でしたが病室は大部屋しか空いていません。
個室はないのか尋ねると、コロナ患者のために開けてあるとのこと。
その日もリアルコロナが出て、また部屋は一つ埋まったようです。
入院したら面会はできません。

この日のコロナ感染者は、500人に手が届く数字。
医療破壊が近いと言われています。
現実に一般診療がてんやわんやの状況に遭遇すると
他人事ではありません。
政治に携わる方には経済だけではなく、
実際にどんな状況になっているかを
自分の目で見てもらいたいと思いました。