without a trace

ヤマザキ、フリーターを撃て!

韓国旅行2日目

2012-08-25 00:48:48 | Weblog

 朝5時すぎに自然と目が覚める。ほとんど船の揺れはなく八丈島と対して変わらない。おれの人生での船の揺れ度としては小笠原、天草の離島がダントツで関釜フェリーは電車より揺れない。甲板に出て驚いた。完全に釜山に着いている。韓国を初めて見たこの時の光景は今でも強烈に残っている。薄暗い中に見える高層ビル群と港の様子。なんだこの哀愁漂う光景はというのが第一印象。綺麗な街だなと素直に思った。大きな橋を作ってる最中らしくこれがまた大きい。それにしても高層ビルが多い。よく考えたら韓国第二の都市なんだよなと納得する。学生時代に首都や一番大きな都市よりも二番手の都市の方がその国らしさが出ていると聞いた。遠くからじゃよくわからないけどこの街もそうに違いないと信じて上陸。

 入国審査では指紋を取られる。外国人は全員取られてるみたいで犯罪用か。港には銀行があって換金できるのでとりあえず8万円ほどウォンに。五万ウォン札が足りないらしく友人は一万ウォンを札束で渡されていた。それを地元の子供がじっと見ている。なんだかインドを思い出してきた。外国に来たんだなと思う。全然思えないけど。

 港から釜山駅まで歩いてみる。20分ほどで近いしすぐにソウルに向かうことにしていたから街の様子を見てみたかった。日本と違うのは道路が広いのと交通が左右逆。ファミリーマートやセブンイレブンがあってこりゃ便利だと嬉しくなる。オッサンがでかいリヤカーでゴミを運んでいる。パクリのファミリーマート、見るからにわかるラブホテル、屋台が並ぶ光景、バイクはヘルメットをかぶってないなど昔の日本が混じったようなノスタルジックな感じがする。日本ぽいんだけどどこか日本と違う。

 釜山駅で向こうの新幹線であるKTXでソウルまで購入。5000円くらいでファーストクラスしか空いてなかった。帰りは一般席だったけどファーストだからって何も変わらない。CAみたいな美人さんが車両通るたびに頭を下げていたのが印象的だった。乗ってる人の質はかなり違うけど3時間ほどなのでエコノミーのが得。電車ではソウルまでじっと国を観察したが日本と違うのは一軒家が少なくて団地がとにかく多い、田舎でも農家がやたら少ないこと。田舎でも突然と団地の中層ビル群が建っている。しかも数十棟レベルでこれには驚いた。多摩ニュータウンに高層住宅だけあるという感じ。電車は途中でテグやテジョンに泊まってソウルへ向かう。途中駅で下車して気の向くままに地方都市を回りたいが時間がないのでソウルへ。

 ソウル駅のプラットホームでコンビニに入ってみる。おっさんが話しかけてくるが完全に韓国語でまったくわからず。弁当を見てたらベントウという言葉は聞き取れる。日本の半額くらいで量も多くこれはいい。日本と全然変わらんなと駅へ出てみると釜山と違うのは軍人多し。駅を出ても釜山と比べると明らかに都会だ。昔の駅舎があって東京駅に似ててどう見てもこれは日本統治時代の物だろう。ホテルなんて予約してないのでとりあえず南大門へ行ってみる。観光案内所があったが中国語専用らしく自分でホテルを探してくれと地図を貰う。市場の飯屋がたまってるところで食事。韓国では皿を持つのは行儀が悪い、ひとりでは外食しないなど聞いてたが普通に両方やってた。しかも店では「ウドン、サービス」とか言ってて日本人だけじゃなくてみんなうどん付き。日本のと全然違ってコシがないが満足。ビビンバにお通しみたいなキムチやらにうどんと量も多く満足。日本の雑誌に載ったらしくて誇らしげに飾っていた。まったく日本語も英語も通じないけども。

 フェヒョンというソウル隣の駅からモーテルが見える。表通りと違って裏通りに入ると途端に光景が一変する。どう見ても高田馬場の裏通りである。モーテルは怪しく光り、工場や地元向けの店が並んでていい感じ。ホテルも二軒目ですぐに見つかった。ホテルの人と英語で会話してたが日本語大丈夫ですよと言われて安心した。どうやらこの町でホテルを見つけるのは簡単らしい。一泊5000円くらいでなかなか高いが場所を考えるとしょうがないかなと泊まる。探せばこの半額にはなるはず。

 荷物を置いて早速どこかにいくべと一番にぎやかな明洞へ。東京でいったら渋谷のような感じ。おもしろいのは歩いてると「完璧な偽者ありますよ」とあちこちで声をかけられる。その100メートル先に本物のブランド品店が並んでるといった光景。いきなり触ってくるが店員の押しもそれほど強くなく過ごしやすい。

 明洞には射撃場があると聞いてたので行ってみる。明洞のど真ん中のビル内にある。一階が銀行で上が射撃場というのにツボる。強盗あってもみんなで撃てるなと納得。ビルの外には日本人のアラサー女性が呼び込みをやっている。言葉遣いですぐ日本人とわかるので話してみる。語学留学生とのことで言葉と生活大変と言っていた。もっと詳しく話して知り合いになりたかったが射撃場へ。客はほとんど日本人らしく入った途端に日本語で説明。いろんなコースがあって1万円前後で40~50発は撃てるとのことなのでマグナムコースを頼む。マグナム弾を50発撃てるとのことで緊張してきた。たまに射撃場のドアが開いたときに聞こえる銃声の大きさが半端ではない。これが本物の銃声かと驚く。デリーのホテルでも聞いたけど身近で聞くと生々しい。簡単な説明を受けて発射。思ったより振動はすごくないがこりゃ当たったら死ぬわと思う。的の紙を記念にもらえて最初のは85点だった。なかなか楽しいがこんなもんかというのが正直な感想。おれはそんなに銃を撃たなくてもいい人生なんだなと思う。

 晩飯はホテルの四カ国後話せる従業員に犬鍋の情報を貰う。何言ってるんだこいつらみたいな顔される。どうやら東大門へ行かないといけないらしい。彼が言うには韓国人ももうそんなに食べるものじゃないとのこと。やたらと臭いストリートになんとか店を見つけて突入。まったく英語も通じない。値段は1000円弱でかなり高い。栄養鍋みたいな名前でやってるが店先では堂々と犬肉を置いている。食べてみたらなかなか上手い。でも犬なんだよなと思うとなんとも言えなくなってくる。全部食べられずにビール飲む。日本人がいるとのことでサラリーマンがじっと見ていた。嫌な雰囲気というよりはなんか日本人がいるみたいな。

 ここまでくると韓国語を覚えなくてはと一生懸命数字だけは覚えることにする。発音は難しくなくてほとんど通じるし相手の言ってることもわかる。タクシーの運ちゃんに夜の町へ連れてってもらう。社会というものを理解するのに本音が出ている場所に行くのが手っ取り早いと考えるので夜の町へ。その都市の危険な場所へ行けば人々のエネルギーがわかるというか。そういう地域の光景や人々の目つきやらに興味がある。すぐに思ったのが町並みはキム・ギドクの映画「サマリア」の光景そのまんまだ。ここで出会う人々は何もかもが面白くて明るい。これがガイドブックに出てこない韓国の姿なのか。ニュータウンとかいうバス停のすぐそばに並ぶモーテル。女性がたくさん立ったり座ったりしてすぐにそういうところだとわかる。ここのおばちゃんがとにかく面白くてビールくれたりおつまみくれたりいろいろと話す。まったく英語は通じないのでなんだかわからんが名刺もらう。韓国人はとにかく名刺が好き。とにかくアットホームでみんな明るい。帰りのタクシーの運ちゃんの運転が凄まじかった。とにかくどこに行っても言葉が通じない。韓国人の運転手が知ってる日本語は二つだった。「オンナ」「イシハラ」。

 



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