ドッグフード原材料シリーズ、今回はK9ナチュラルと双璧を成す超高級フードのジウィピークです。
え〜、正直言って「もんのすごく素晴らしいです。高いけど。以上」と言いたいところなんですが(笑)
すみません...真面目にやります。
「そーだよ、そんなもんのすごく素晴らしいフードのお話ならマジメにしなきゃだめだよ」
すみません。
ジウィのドライフードはチキン、トライプ&ラム、サバ&ラム、ベニソン、ラム、ビーフの5種類がありますが
ニュージーランドのフードらしいトライプ&ラムを取り上げます。
生肉・内臓・魚介類96%(ラムトライプ生肉、ラム生肉、ラムハート生肉、ラムレバー生肉、
ラムラング生肉、ラムキドニー生肉、ニュージーランド緑イ貝、ラムボーン)、
レシチン、イヌリン(チコリ由来)、乾燥海草、
ミネラル類(リン酸二カリウム、硫酸マグネシウム、亜鉛アミノ酸複合体、銅アミノ酸複合体、鉄アミノ酸複合体、マンガンアミノ酸複合体、セレン酵母)
海塩、パセリ、酸化防止剤(クエン酸、天然ミックストコフェロール/ビタミンE)
ビタミン類(E、チアミン硝酸塩、D3、葉酸)
このフードの最大の特徴はタンパク質は動物性のもののみで、それが全体の96%を占めているというところです。
つまりほとんど全部がお肉(または肉と魚)ということですね。
ラムトライプというのは、羊の第4胃のことです。
焼肉の材料の牛で言えば、第1胃はミノ第2胃はハチノス、第3胃はセンマイ、第4胃はギアラです。
人間用のものは茹でて加工されていますが、このフードに使われているトライプは原材料の段階では生です。
胃の内容物である半消化された草も入っており、冷水で洗浄するだけで加工なしで使用されるため
トライプに含まれる各種酵素や乳酸菌などが損失することなく含まれています。
トライプの次に来ているのがラム生肉、筋肉部分よりも内臓肉の方が先に来ているのが出色です。
栄養的にはその方が優れているのですが、もしも筋肉部分の方が多いと価格はもっと高くなっているでしょうね。
その後にハート、レバー、ラング(肺)、キドニー(腎臓)と内臓肉が続きます。
内臓肉には犬が必要とするビタミン類(中でもビタミンB群)が多く含まれています。
ビタミンAやDも含まれています。
このフードが他の製品に比べて、原材料一覧の最後の方に書かれているビタミン類がとても少ないのはそのせいです。
天然のビタミンが含まれているので、添加する必要がないんですね。
緑イ貝は、ムール貝と呼ばれることもある二枚貝です。
関節のサポートをするグルコサミンとコンドロイチンを多く含む他、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸、
関節を滑らかに動かすのに必要なヒアルロン酸、老化を防ぐ抗酸化物質を多く含むため、
関節炎用サプリにも多く使われます。
さらに天然のミネラル源であるラムボーン(骨)が使われているので、ここまでで栄養的にほぼ完璧ですね。
レシチンは細胞膜を構成する成分で、神経伝達物質であるアセチルコリンを合成するのに必要です。
大豆または卵黄に多く含まれますが、どちら由来のものか書かれていないですね。
イヌリンは水溶性食物繊維です。
腸内でフラクトオリゴ糖に変化するため、腸内細菌叢の栄養源となる優秀なプレバイオティクスです。
乾燥海藻とありますが、英語ではケルプと記載されていますので昆布ですね。
ヨードの摂取源となります。
ミネラル類はどれもアミノ酸と結合させて吸収しやすい加工がされています。
ここで取り上げたのはトライプ&ラムですが、動物性タンパク質の原料となる家畜は皆、放牧で育てられたものです。
チキンの説明にはアニマルウェルフェアの「5つの自由」に基づいて管理された鶏が使われていると書かれています。
人間が管理する全ての動物は「飢えや渇き」「不快」「怪我や病気」「苦痛や恐怖」から自由で
「行動する自由」がなくてはならないというのが「5つの自由」ですが
ペットフードの原材料にこれが保証されているというのは物凄く画期的なことです。
またこの製品の大きな特徴の一つはエアドライ製法。
高温で調理するのではなく、低温でじっくり乾燥させることでアミノ酸の損傷など栄養成分の損失がありません。
ただこの原材料の厳選と、時間をかけた特殊な製法が高価格の理由でもあります。
「ふ〜ん、それで全体的にどうなの?」
全体的にはどう見ても素晴らしいよ。
でも製品の説明として書かれている『本来肉食である彼らが狩りで得る食事に限りなく近いフード』というのは
現代のほとんどの家庭犬にとって狩りで得る食事が本来のものかどうかというと、違うんじゃない?という気もします。
チワワやシーズーが本来ならラムや鹿や牛を狩るか?っていうと、ほら違うでしょう?
価格の点ではK9ナチュラルよりはやや安いです。
日本価格でニコニヤで計算すると、K9なら一月54000円、ジウィなら40000円という感じ。
どっちにしてもうちには無理です(笑
ジウィだけでは価格的に負担が大きいという方のために、日本の代理店が作ったフードがキアオラ です。
ジウィと混ぜて使うのにお勧めのフードです。
450g入りの小袋から販売されているので、特別な時のごはんだとか
トリーツとして使うのも良さそうですね。