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フランス語読解教室 II

 多様なフランス語の文章を通して、フランス語を読む楽しさを味わってみて下さい。

新しいテキスト トマ・ピケティ『21世紀の資本論』について

2014年08月31日 | 外国語学習

Chers amis,

  酷暑と雨の被害が相次いだ夏でしたが、みなさんいかがお過ごしだったでしょうか。

この7・8月、フランスも雨の多い夏だったようで、うっとりと見上げる青空に恵まれる日は少なかったようでした。

 さて、この夏まだパリの多くの書店で平積みにされていた Thomas Piketty <<Le Capital au 21e sie`cle>>に触れた文章を、新しいテキストとして扱います。「教室」に参加されている方にはお知らせ済みですが、あらたにテキストを参照したい方は、

shuheif336@gmail.com

までご一報下さい。Shuhei

 


4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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トマ・ピケティ (Akiko)
2014-08-31 20:47:13
こんにちは。
今回扱われる富の格差は大きな問題だと思います。フランスでも経済の停滞に対して多くの人が政府に対する不満を口にしていました。今年の夏は先生がおっしゃっていたように天候も不順で夏とは思えないような寒い日が続いているようです。私は今、仕事の都合で鹿児島県の小さな都市にいますが地方都市はシャッターを下ろしたなんとも寂れた物悲しい様相を呈した通りがあり都市と地方の格差を目の当たりにしています。
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トマ・ピケティ、資本主義批判とアメリカ経済の成功(ル・モンド。2014年4月24日金曜日)
マチルド・ダムジェ筆。

本に書かれていること。
トマ・ピケティは、所得の再分配について今や給与生活者が資本の保持者となりその傾向は加速していく、このまま手を拱いていれば危険なことになると述べている。確かに経済成長は停滞するに違いなく、社会の格差が増大して資本はより競争力をつけてゆく。

前世紀、社会は年金生活者から管理職のものへと移って行った。しかし管理職は今や「スーパー管理職」に取って代わっている。資本の巨大な利潤によって自ずと成り立っている社会階級である。

裕福な者はますます富を増やしてゆく。ピケティはもはや十倍の開きの段階ではないと言う(社会の生活水準を10の段階に分けたとき)。百倍でもなく千倍にもなっている。アメリカではここ30~40年の間にヨーロッパよりも所得の格差は大きくなっている。
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Thomas Piketty 1 (misayo)
2014-09-08 13:22:15
 お久しぶりです、みさよです。皆様お変わりありませんか。今年の夏はちっとも夏らしくなく、秋の実りが心配です。ピケティのことは初めて知りました。機会があれば読んでみたいと思ってます。なお後半の部分に目を通してみたら同じような文章が三度繰り返していますが、訳は一度でよろしいでしょうね。

トマ・ピケティ 資本主義批判と合衆国での経済本のヒット
(2014年4月24日 ルモンド)
 「本の主張」
 トマ・ピケティによれば、所得の再分配は今後は労働者から資本家へと移行するであろう。それは何もなされなければ加速するに違いない傾向であり、彼が危険だと思う傾向である。資本は社会の中の格差を拡大しながら、より強大になる一方で、経済成長は結局のところ生気の乏しいままになるだろう。
 20世紀は、金利生活者の社会から管理職の社会へと変化したのに、この管理職たちは「スーパー管理職」の前に消え去ろうとしている。「スーパー管理職」とは彼らの資本の莫大な利益によって保たれる社会階級のことだ。
 このような状況は、他の時代の格差と引けをとらなくなるにちがいない。ピケティは「ラスティニャックのジレンマ」やバルザックやジェーン・オースチンの19世紀の世襲財産社会を引き合いに出す。「民主主義の敵」金利生活者の社会だ。
 金持ちはますます金持ちになる。ただしピケティはもはや10分のいくつというような話はしていない。(社会を生活水準で10の等級に分ける)100分のいくつという話でもない。合衆国では1000分のいくつだ。アメリカは所得の格差がこの30年から40年で、ヨーロッパよりもずっと拡大した。

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Unknown (midori)
2014-09-16 17:58:25
先生、みなさん、こんにちは。
過ごしやすい季節になりましたね。
「ラスチニャックのジレンマ」とは具体的にどのようなことでしょうか。

トマ・ピケティによると、所得の再分配は今後、給与所得者から資本所有者へ流れていくと思われ、もし、何の手立ても打たれなければ、この傾向は強まるであろうし、ピケティはそれを危険視している。実際、経済成長は滞ったままである一方で、資本は富を形成する力を増し、それが社会の不平等を拡大させている。

前世期、私たちはランティエ社会から管理職社会へと移行したのだが、今後、管理職層は「超管理職」層の前で目立たなくなっていくだろう。「超管理職」とは、所有する資本からの莫大な収益のおかげで、何もしなくても確固として富を保持し続けるであろう社会階級だ。

このような状況は他の時代の不平等と比肩する。ピケティは「ラスチニャックのジレンマ」と19世紀の世襲財産社会、つまり、バルザックやジェーン・オースティンの社会を出している。ランティエ社会、それは「民主主義の敵」。

富める者は永遠にますます富を蓄積する。ただし、ピケティは経済学のお決まり(社会を10の生活水準層に分割する)の話はもうしないし、100に生活水準を分けることさえもしないのだが、1000の層に分割している。アメリカ合衆国では、過去30~40年の間にヨーロッパよりもずっと所得格差は拡大した。
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Lecon300 (Moze)
2014-09-16 20:31:16
今年は秋の訪れが早いですね。新学期またみなさんとご一緒できてうれしいです。この『教室』のテキストのおかげで色々な方面に関心が向きます。『じゅうぶん豊で、貧しい社会―理念なき資本主義の末路―』、ロバート&エドワード・スキデルスキー著の書評が目に留まりました。midoriさんのおっしゃるように私も考えて、Rastignacの場合は、野心をもってこつこつ努力したところでどうにもならず、貴族社会に服従しなければならないことかな・・・と、Austenの方は小説を読んでみようか、映画もあるようだし・・・と思っています。ところで「教室」の回数をどこかで数え間違っていて、今回300回でした!
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トマ・ピケティによれば、所得の再分配は、これからは賃金生活者から資本の所有者へと向かうことになるだろう。何もしなければ加速されるであろう趨勢は、危険であるとピケティは考える。なぜなら、社会の中で不平等を拡大しつつも、資本はますます力を増しているのに、経済成長は事実、不安定なままだからだ。
私たちは20世紀に、不労所得生活者の時代から、上級幹部の時代へと移行したのだったが、この上級幹部も今後は、「超上級幹部」の前に姿を消すことになるだろう。自分達の資産による莫大な収益によって自ずと生活することができる階級のことである。
このような状況は、過去の時代の不平等と肩を並べるとピケティは、バルザックやジェーン・オースティンの描いた「ラスチニアックのジレンマ」や19世紀の世襲制の社会を引き合いに出しながら言う。不労所得生活者達、「民主主義の敵」の社会なのだ。
金持ちは常に金持ちになる―しかもピケティは(生活レベルを10段階に分けて)10人に1人でも100人に1人の話ではなく、1000人に1人だといっているが―そのアメリカでは、所得の格差が、ここ30、40年の間にヨーロッパにおけるよりもずっと拡大し
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