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BON JOVI 『These Days』 - アルバムレビューvol.74

2014年09月28日 00時43分14秒 | BON JOVI


1. Hey God
2. Something For The Pain
3. This Ain't A Love Song
4. These Days
5. Lie To Me
6. Damned
7. My Guitar Lies Bleeding In My Arms
8. (It's Hard) Letting You Go
9. Hearts Breaking Even
10. Something To Belive In
11. If Thats What It Takes
12. Diamond Ring


1995年6月リリース


 


こんにちは。かなり久々の更新です。すっかり前回のレビューから2ヶ月以上経って
、季節は秋になってきました。そして今回はこんな秋の夜長にじっくりと聴きたくなる
名盤をご紹介いたします。


僕が洋楽ファンになったきっかけの作品であり個人的洋楽アルバムではNo.1の
お気に入りであるボン・ジョヴィの6作目『ジーズ・デイズ』です。


ボン・ジョヴィは日本ではビートルズやマイケル・ジャクソンなどと同じくらいの
知名度と人気を誇るアメリカのロックバンドです。おそらく上は60代、下は10代の
人でも名前くらいは聞いたことがある(と思う)バンド名でしょう。


そんな彼らが95年、今から19年前に世に出した作品です。
とにかくボン・ジョヴィのアルバムの中では異彩を放つほど、かな~り渋い作品。


「ボン・ジョヴィってハードロックバンドだよね」という認識でこの作品を聴くと
拍子抜けするはず。それほどブルージーでしっとりしてるんだよなぁ。


 


「Hey God」
   ・・・1曲目が一番ハードなサウンドで展開してます。リッチー(g)の荒ぶるギター
      が頭に残り、ジョン(vo)の絶頂期のハスキーな歌声は見事の一言。


「Something For The Pain」
   ・・・ボン・ジョヴィお得意の明るい雰囲気な1曲。日本では当時車のCMソング
     としてもオンエアされていた。おそらく本格的に彼らにハマったきっかけが
     この曲だった。スライドギターのソロ、直後のジョンとリッチーのハモリの
     コーラスが気持ちよい。思い出の1曲。


「This Ain't A Love Song」
   ・・・アルバムに先がけてリリースされたシングル曲で全米でも14位と健闘。
     前年のベストアルバム『Cross Road』収録の「Always」にも通ずる
     パワーバラードでさらに渋さに磨きをかけた雰囲気がある。


「These Days」
   ・・・アルバムタイトル曲であり彼らの楽曲中でも5本の指に入るであろう超名曲!
     デヴィッド(key)の奏でる静かなピアノの旋律から始まり、リッチーのギター、
     ジョンが切々と歌い始める・・・とにかくメロディが素晴らしく僕はボン・ジョヴィ
     の曲の中で1番好きである。この1曲のためにアルバムを買っても損は絶対
     にしないであろう。とにかく聴いてみてほしい、魂の1曲。


「Lie To Me」
   ・・・3とはまた違った魅力の控えめなバラード。この曲はなんといってもサビや
     メロで聴くことのできるリッチーのコーラスが秀逸!80年代のバリバリの
     派手なバラードからは想像もできない、大人な曲だ。アルバムからの3枚目の
     シングルカットとなり全英では1stの3、2ndの2に続きTOP10入りした。
     一言であらわせば”スルメバラード”


「Damned」
   ・・・ブラスなどを取り入れたファンクっぽさも伺えるロック。92年の「Keep The
     Faith」に似たメロディリズムだ。ボン・ジョヴィの曲としては珍しいタイプのよ
     うな気がする。


「My Guitar Lies Bleeding In My Arms」
   ・・・個人的にこのアルバムを象徴する「暗さ」や「渋さ」を最大限に表現したのが
     この曲だろう。とにかくリッチーのギターソロが凄すぎる、圧巻の演奏。そして
     ジョンの熱唱が加わり、もうえらいことに。隠れすぎな名曲。「It's My Life」
     や「Have A Nice Day」を作った人達とは思えない(もちろん良い意味で)


「(It's Hard)Letting You Go」
   ・・・曲全体に漂うネガティブな雰囲気にベストマッチするジョンとリッチーのこれまた
     素晴らしいコーラス。要所で聴こえる厳格なキーボード(オルガン?)の音が
     重い。それこそ「Livin' On A Prayer」「Runaway」を作った人達とは...(略)


「Hearts Breaking Even」
   ・・・前2曲とはうって変わりボン・ジョヴィらしさあふれるキャッチーな曲。この当時
     彼らはデビュー11年目だが、この曲からはメンバーの自信のようなものを感じ
     る。シングルカットしても十分ヒットしただろう。日本人はこの曲とかは気に入る
     はず。メロディが良すぎるから。中盤からフッっと入るストリングスが上手い。


「Something To Believe In」
   ・・・アルバム中では一番、変哲もない曲かもしれない。しかしながらやはりジョン
     とリッチーの掛け合いは必聴。7のようなブルージーなギタープレイも聴きどころ。


「If Thats What It Takes」
   ・・・9にも近い雰囲気を感じるボン・ジョヴィ節。終盤で聴かれるジョンのファルセット
     のコーラスは美しい。この時期のジョンでなければこんな声は出せないであろう。
     メロディラインも素晴らしく聴いていても高揚感を感じれる。


「Diamond Ring」
   ・・・アルバムラストを飾る、アンプラグドっぽさ溢れる佳曲。ずっと長い間お蔵入り
     していたという曲だが、なるほどこのアルバムでなければ浮いてしまうはずだ。
     最後はしっとりと聴かせて余韻を楽しめるようになっている。


 


と、いうような内容のアルバム。ゆえに本国アメリカではあまり受けが良くなかった
ようだ。(それでもTOP10入りしてプラチナディスク獲得しているが)
どちらかといえばイギリスや日本では大ヒットしており、90年代のボン・ジョヴィは
アメリカ以外の国で名を馳せるようになっていった。


このアルバムではジョン・ボン・ジョヴィの声が絶頂期を迎えており、まさに変幻自在に
歌いこなしていて、シャウトやファルセットも完璧。おとなしめな曲が多いからか余計に
ボーカルが目立つのでジョンの声の良さが堪能できる。


ギターのリッチーのプレイもテクニカルに洗練されている。特に3や7などは彼のベスト
プレイだろう。そして唯一無二のコーラスは文句のつけようがない。


ボン・ジョヴィといえばやはりそのメロディの良さでここまでのし上がってきた印象が
あるが、『These Days』はその中でも群を抜くメロディの素晴らしさの楽曲たちだ。


今後、彼らがいつまで活動するかはわからないが(今はリッチーが脱退状態だし・・・)
こういう作品も作ってくれれば嬉しいものである。


僕が13歳の時に出会った、最高のアルバム。今でもやはり最高だったりします。


 


評価:★★★★★(個人的に洋楽作品で一番好きです。もうカンペキ!) 




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