なぜスライムピアスをつけると「さびしがりや」になるのか?

自分の好きな音楽のレビューをメインにぼちぼち更新しています

小松未歩 『謎』 - アルバムレビュー vol.122

2017年03月12日 15時42分29秒 | か~こ

 

1997年12月リリース

1.Dream'in Love
2.おとぎ話
3.謎
4.傷あとをたどれば
5.輝ける星
6.alive
7.錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう
8.青い空に出逢えた
9.この街で君と暮らしたい
10.君がいない夏
11.MY SOUL

 

100作品以上をレビューしてきたけれどまだこの人の作品を取り上げた
ことはなかったんですね。小松未歩。デビュー曲「名探偵コナン」の主題歌
「謎」がヒットして以降10年間良質の音楽を残してくれました。

そんな彼女の珠玉の1stアルバム『謎』をレビューいたします。

 


 

1.Dream'in Love
軽快なバンドサウンドで始まる1曲目。彼女の淡々としたように聴こえて
実は暖かみ全開な歌声は唯一無二のものだと思う。サビで一気に弾ける
ようにメロディが展開するのがとても良い。ポップスとはこういう曲の事だ。

2.おとぎ話
サビからいきなり始まる、前曲の勢いそのままにロックサウンドが少し
増した1曲。音と小松さんの歌声がうまくマッチングしていて気持ちよい。 

3.謎
これぞコナン定番曲!アニメ「名探偵コナン」の世界観を見事表現している
歌詞も相まって彼女の代表曲になった。デビューシングルながらいきなり
オリコン9位を記録するなどロングヒットした。おそらくアニメコナンを全国区
の人気に押し上げたのもこの曲のおかげではないか。
彼女の歌唱の淡々さがミステリアスさを呼んでいるのも素晴らしい。 

4.傷あとをたどれば
次曲のカップリング曲。彼女のメロディセンスが発揮された切ない1曲。
サビでのファルセットでの歌唱部は鳥肌が立つ。シングル表題曲より
か個人的には気に入っている。隠れた名曲だと思う。ちなみにこの曲
と次曲はイントロでアナログレコードのノイズのようなSEが使われている。

5.輝ける星
アニメ「忍ペンまん丸」のED曲(若い人は知らないだろうなぁ)としてリリース
された2ndシングル。派手さはないが彼女の紡ぎだすメロディと歌声で
ホッとさせてくれる良曲。ギターソロではトーキングモジュレータが使用されている。

6.alive
ピアノの音がメインになっていてアコースティックな1曲。4に雰囲気が似た
胸を締め付けられそうになるメロディがたまらない。

7.錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう
WANDSに提供した(第3期の初シングル曲)曲のセルフカバーバージョン。
WANDS版の激しいロックバラードとは違い静かなアレンジだが、こちらも本当に
素晴らしい。特に間奏のピアノ(シンセかな?)が名演。

8.青い空に出逢えた
辻尾有紗に提供した(彼女の唯一の作品)曲のセルフカバーバージョン。
こちらも静かでシンプルなアレンジが施されていてバラードとしてさらに昇華
させているイメージだ。一転ギターソロが激しくてメリハリも利いていて◎ 

9.この街で君と暮らしたい
FIELD OF VIEWに提供した曲のセルフカバーバージョン。原曲に近いアレンジ
でバンドサウンドを全面に出しているのが良い感じだ。しかし僕はFOV版の方が
好きだ。浅岡さんの声で聴いてからの小松さんの声だからか爽やかさはFOVの方が
上だろう。 

10.君がいない夏
DEENに提供した曲(ちなみに原曲はコナンEDタイアップ)のセルフカバーバ
ージョン。ほんとに楽器隊も最小限に抑えたシンプルなアレンジでAOR風な
仕上がりになっている。 間奏でのサックスソロが意表を突かれるがこのアレンジ
には似合っている。後半の長いギターソロも名演だ。

11.MY SOUL
4曲セルフカバーが続き最後の曲はオリジナル曲。しっとりとしたバラードで
、このアルバムを象徴している小松未歩のメロディセンスの秀逸さが堪能できる。
なんとなくアルバムの余韻に浸れるのがたまらない。

 


 

この『謎』を一言で表現するのならば【ザ・ポップス】という感じだろうか。
派手さは決してないのだが良質なメロディと彼女の優しい歌声、サポート
ミュージシャンの名演が上手く絡み合った名盤だろう。

小松未歩としては次作の2nd『未来』がセールス的にも内容も最高だとは
思うが僕はこの1stアルバムが一番思い入れもあり大好きだ。

アルバム後半にはセルフカバーが4曲連続で収録されているが、これらも
文句の付けようのないアレンジと演奏。小松未歩の自己紹介的な側面も
見え隠れする。 

オリコン最高5位を記録し、40万枚弱のヒットを記録した。

僕個人としては90年代邦楽アルバムの中でも10作品のうちに入る素晴らしい
アルバムだと信じて疑わない。

彼女自身が2006年以降まったく活動をしている
様子がないので事実上の引退状態ということを考えると、
記念すべき1作目の素晴らしさをここの残したいと思いレビューしました。 

 


GLAY『BELOVED』 - アルバムレビュー vol.119

2016年12月29日 10時04分27秒 | か~こ
119

1996年11月リリース

1. GROOVY TOUR
2. Lovers change fighters,cool
3. BELOVED
4. SHUTTER SPEEDSのテーマ
5. Fairy Story
6. カナリヤ
7. HIT THE WORLD CHART!
8. a Boy ~ずっと忘れない~
9. 春を愛する人
10. カーテンコール
11. 都忘れ
12. RHAPSODY

赤字はお気に入り曲
太字はシングル曲


【概要】

GLAYはこのブログのアルバムレビューに初登場となります。今までなぜか
触れてこなかったんですが、今年は20年前、1996年の作品をいくつか取り上げて
いたので最後にこのGLAYの大ブレイク作となった3rd『BELOVED』を選びました。

ちなみにみなさんご存知でしょうが、
TERU(vo)
TAKURO(g)
HISASHI(g)
JIRO(ba)
から成るロックバンドです。90年代中盤に大ブレイクを果たし以降、日本の音楽
シーンを盛り上げている存在です。


【全曲レビュー】

1. GROOVY TOUR
リリース後の大ブレイクをひしひしと感じさせる1曲目。TERUの声もまだかなり
若いのがわかる。前作『BEAT out』のヒット、そしてツアーの勢いそのままに
作られたという雰囲気が強い。アルバム開幕を飾るメロディアスなロックだ。
 
2. Lovers change fighters,cool
後の「口唇」「誘惑」にも通ずるスピード感あふれるロックナンバー。サビメロは
TAKURO節全開で切なくも激しい。歌詞を見るに倦怠期のカップルを歌っている
ようだ。
 
3. BELOVED
名曲中の名曲!GLAYといえば僕はこの曲をイメージするし最初GLAYを知った
のもこの曲だし、一番好きな曲もこの曲だ。イントロのギターは当時ギターエセ少年
だった僕は猛練習して弾けるようになった(たぶん今でも弾ける) メロからサビ、
ギターソロからエンディングすべてが素晴らしい。TAKUROのラストサビに向けての
盛り上げ方も上手いんだよなぁ、TERUの歌唱も文句ない。今後もずっと聴き続ける
であろう1曲。
 
4. SHUTTER SPEEDSのテーマ
いきなり誰が歌ってんだ?となってJIROちゃんと知りびっくりした。ベスト盤
『DRIVE』にも収録されたりライブでも定番と人気曲のようだ。作曲はJIROちゃん
らしいがTAKUROにもひけを取らない上手さがあるような気がする。
 
5. Fairy Story
(北海道の)冬の情景を連想させる隠れ名曲ポジション的な曲。HISASHIが一番
お気に入りの曲だそう。TAKURO、HISASHIの熱いギターソロがカッコイイ!
CMタイアップでもありそうな美しいメロディラインが特徴的だ。
 
6. カナリヤ
再びJIROちゃん作曲の1曲。やはり彼には非凡な才能を感じる。バラードもこんな
にも情緒的なメロディを作るのか、と当時驚いた。アルバムの真ん中に位置するのが
ちょうどしっくりきており、前半を上手く締めたという感じだ。 

7. HIT THE WORLD CHART!
この声誰だ?今度はHISASHIだった。見た目のイメージと声が違うなHISASHI(笑)
アルバム後半の1曲目でけっこうなハードロックを持ってきた。GLAYはギタリスト2人
だからかなりギターが前面で鳴りまくっているけどこの曲はまさにそんな感じ。
 
8. a Boy ~ずっと忘れない~
アルバム発売わずか1週間前にリリースされた先行シングル。派手さはないものの
GLAYらしさ、あたたかさを感じさせてくれる良曲だと思う。アコギとエレキ両方の
ギターの音色がうまくマッチしているのが好印象。
 
9. 春を愛する人
GLAYファンはもちろん、一般リスナーにも人気の高い名曲。バックで軽やかに弾か
れるピアノが素晴らしい、曲にアクセントを与えている。北海道出身の彼らだからこそ
の曲タイトルだと思う。サビを迎えるたびに季節が巡る構成も素晴らしい。多くの
ベスト盤に必ず収録されているGLAYの代表曲だろうか。 

10. カーテンコール
ピアノのイントロとバックの不思議なSEが印象に残る、静かなバラード。TAKUROが
10代の頃に作ったらしいが恐るべし。力強く歌い上げるTERUももちろんだが、情熱
的なギターソロも心揺さぶられる。
 
11. 都忘れ
JIROちゃんの荒ぶるベースリフのイントロが地味にかっこいいと思う。ミディアムテ
ンポのロックバラードだが、普通に名曲だなと思える。タイトルがなんとなく歌謡曲
ちっくなのはわざとなのか? 

12. RHAPSODY
アルバム閉幕の1曲は激しい8ビートのロックナンバー。アルバム1曲目からずーっと
素晴らしいメロディに覆われてきたが最後まで彼ららしい親しみやすいロックを聴か
せてくれた。


【アルバムの感想】

GLAYの最高傑作はやはり『BELOVED』だと僕は思った。改めて聴きなおしたが
文句なしの一言だ。「口唇」「HOWEVER」のヒット以降の彼らはさらに勢いを増し
続けベスト盤『REVIEW』では頂点を迎える。さらに98年にはL'Arc~en~Cielも
台頭しGLAYとラルクが音楽シーンを引っ張る構図になっていった。

GLAYのオリジナルアルバムは数あれど一番聴けるのはこれだろう。アルバム曲の
ありえないほどの充実ぶりとシングル曲「BELOVED」の名曲っぷりがそれを表して
いる。JIROも2曲で作曲しているがTAKUROに匹敵するメロディセンスを発揮して
いるしTERUの歌唱も90年代は特に良い。 

「春を愛する人」「Fairy Story」「カーテンコール」などが特に好きだが、TAKUROの
メロディセンスはやはり凄さを感じる。


ミリオンヒットを記録したのも今作が初めてで発売初週に50万枚近く売り上げで
翌年には累計130万枚越えを記録するなど本格的にブレイクを果たすのである。
そして日本中にGLAYの名が知れ渡るようになった。

20年前に作られたこの名盤『BELOVED』、たくさんの人に聴いてもらいたいです。




 
BELOVED 

Coldplay『Ghost Stories』 - アルバムレビュー vol.113

2016年08月30日 22時45分31秒 | か~こ
113

2014年5月リリース

1.Always In My Head
2.Magic
3.Ink
4.True Love
5.Midnight
6.Another's Arms
7.Oceans
8.A Sky Full Of Stars
9.O

赤字はお気に入り曲


【概要】

コールドプレイは1997年にイギリスで結成され2000年にメジャーデビューした
4人組のロックバンド。非常に美しいメロディとボーカルのクリス・マーティンの
ファルセットを用いた歌声が特徴だ。出す作品、すべて大ヒットしており、日本
でも人気の高い人たちだ。
そんな彼らの6枚目『Ghost Stories』を今回取り上げる。


【全曲レビュー】

1.Always In My Head
歪んだギターリフとベースから始まる1曲目。厳かな雰囲気が曲全体を覆う。
物静かなオープニングだ。
 
2.Magic
先行シングル曲。ピアノとベースが美しい。サビでのクリスのファルセットが
神秘的だ。特に盛り上がったりする展開はないが妙に惹きこまれる。

3.Ink
ミドルテンポでこのアルバム中では比較的ポップな印象な曲。なんとなくだが
マルーン5っぽさを感じるのは気のせいか。
 
4.True Love
曲終盤に挟まれるちょいと不協和音ぽいギターソロが耳に残る。しかしコーラス
含めて美しさが際立つ曲。
 
5.Midnight
イントロからファルセットとSEで不思議な世界観を感じさせてくれる1曲。教会で
流れていそうな荘厳なメロディだ。タイトル通り真夜中に聴くとゾクゾクさせられる。
曲後半からはSEが増えSFぽさが増すのも面白い。

6.Another's Arms
女性のコーラスから入るダークな曲。アニメ「攻殻機動隊」の世界観のような雰
囲気がある。アニメ「マスターキートン」でも似た雰囲気の曲があったりする。

7.Oceans
アコギ主体の物静かな曲。アルバム中では一番地味だが、アウトロが次曲に
繋がるために案外重要な立ち位置にある。

8.A Sky Full Of Stars
シングルカットされて全英9位、全米10位を記録した大ヒット曲。このアルバム
中では少し浮くくらいのアップテンポなメロディも特徴的だ。
クリスのボーカルに
も熱がこもっているのがわかるし、ファルセットもキれている。
EDM調な音も使われており彼らの曲の中でも異端な感じもする。名曲。

9.O
アルバムの締めを担う静かな曲。ピアノとボーカルメインでこちらも物静かさが
心地よい。曲が終わったと思って数分経つと再びメロディが流れてくる。女性
のコーラスが不気味なほど美しい。


【アルバムの感想】

とにかくアルバム全体が暗くて静かでそれでいて美しい、という表現しかでき
ない。そして僕はこういうアルバムが大好物で、コールドプレイって凄いのね!
と、思った。ここまで徹底してダークな世界観を作り上げるのはそうはできない
ことだろう。

まだ自分はコールドプレイに出会って日が浅いが個人的に彼らの最高傑作に
選びたくなる。シングル曲8が主な柱になるアルバムだろうけど全体を通して
9曲で40分台なので毎回すんなりと聴けるのも魅力的。

まだ聴いていない作品もあるのだがジャケットを含めてとても魅力的な
作品に出会えて満足している。 
 

ゴダイゴ『MAGIC MONKEY(西遊記)』 - アルバムレビュー vol.104

2016年03月26日 23時56分13秒 | か~こ
104

1978年10月リリース

1. THE BIRTH OF THE ODYSSEY ~MONKEY MAGIC~
2. GANDHARA(ガンダーラ)

3. ASIATIC FEVER
4. WE'RE HEADING OUT WEST TO INDIA
5. THANK YOU, BABY
6. STEPPIN' INTO YOUR WORLD
7. HAVOC IN HEAVEN
8. DRAGONS AND DEMONS
9. A FOOL!
10. FLYING
11. CELEBRATION

赤字はお気に入りの曲
太字はシングル曲


【概要】

ゴダイゴ(GODIEGO)

ミッキー吉野:キーボード
タケカワユキヒデ: ボーカル
浅野孝已:ギター
スティーブ・フォックス:ベース
トミー・スナイダー:ドラムス


今年2016年でデビュー40周年という大大ベテランバンドである
ゴダイゴ。今回は彼らの最大のヒット作であり代表作の1978年
『MAGIC MONKEY』をレビューします。

というか、アルバムジャケットには『MAGIC MONKEY』と表記があるけど
本来は当時の大人気ドラマ『西遊記』のサウンドトラックだったりします。

堺正章さん、故・夏目雅子さんの出演で子供世代を中心に人気を
博したようです、僕はリアルタイムでは見ていないのでわかりませんが。
そんなドラマを音楽の面から大いに盛り上げたゴダイゴの凄さを
堪能してみました。


【全曲レビュー】

1. THE BIRTH OF THE ODYSSEY ~MONKEY MAGIC~
いきなりミッキーさんの不穏なシンセバリバリのイントロから始まり
しばらく経って銅鑼の音とともに有名な「アチャー!」という叫び
して(スティーブの声だそうな)「モンキーマジック」がスタート。
ゴダイゴといえば「銀河鉄道999」「ガンダーラ」と並ぶ超有名曲!
とにかく全編英語詞で、耳に残るシンセとストリングスのフレーズ。
完全に洋楽を聴いているのと同じだ。タケカワさんとスティーブの
ボーカルがひたすらクールだ。
近々レビューしようと思ってるMONKEY MAJIKはこの曲名から
自分たちのバンド名にしたほどの影響力だ。

2. GANDHARA(ガンダーラ)
前曲に続き彼らの代表曲ではあるが、シングルバージョンと違い
英語詞バージョンが収録されている。ドラマのED曲としてこちらも
大ヒットを飛ばした。非常にオリエンタルな雰囲気満載で前曲とは
圧倒的に違うのはシンセが極力抑えてあり、ゆったりまったりと
聴かせてくれる。

3. ASIATIC FEVER
ドラムスのトミーがボーカルを務める60年代70年代のUKロックを
彷彿とさせるニクイ演出な曲。サックスがこの曲の柱となっていて
ゴダイゴが多国籍的バンドだというのを感じさせてくれる。

4. WE'RE HEADING OUT WEST TO INDIA
少し箸休め的な地味目な曲。シンセの音がとにかくプログレぽさを
強く意識させる。個人的には少々退屈。

5. THANK YOU, BABY
ドラマの挿入歌としてけっこうな回数使われたらしいバラード。
メロディの美しさとタケカワさんの優しいボーカルが素晴らしい。
曲が短いのがもったいない気がする。個人的にとても好きだ。

6. STEPPIN' INTO YOUR WORLD
ピアノとサックスが鳴りまくるどことなくアジアンテイスト寄りな曲。
曲後半のサックスソロは圧巻。

7. HAVOC IN HEAVEN
不思議なテンポで展開するファンクの要素が強い曲。しつこいほど
のサビの繰り返しにシンセがバリバリで木琴ぽい楽器を使用している
のが妙にハマってる。今まで聴いたことのない感じの曲だ(困惑)
こいつはクセになる

8. DRAGONS AND DEMONS
再びスティーブがボーカルを取るおちゃらけソング(表現しようがない)
いろんな意味でゴダイゴの幅の広さを実感させられた。

9. A FOOL!
なにやら楽しげな雰囲気が漂う比較的ベタなポップ曲。タケカワさんが
歌うだけで日本ぽさが無くなるのが凄いなと思ってしまう。子供にウケ
が良さそうなメロディだ。ほのぼのしていて良い。

10. FLYING
再びトミーがボーカルを取るアジアンテイストでありながらUKぽさがある
不思議な魅力な曲。短めながら妙に耳に残る。

11. CELEBRATION
ゴダイゴの持つ壮大なメロディが素敵なポップチューン。ラストを飾るには
文句のない出来でシングル曲にしても良かったんじゃないかなと思う。
後の名曲「ホーリー&ブライト」に近い雰囲気を感じるが間奏のミッキーさん
のシンセソロは短いながらも秀逸
で「銀河鉄道999」を一瞬連想させる。
最後のリプライズも絶妙だ。名曲だろう。


【アルバムの感想】

まあしょっぱなのインパクトが圧倒的な勢いを感じる。やはり「モンキーマジック」
から「ガンダーラ」の流れは圧巻。
その後はトミーやスティーブにもボーカルを
譲ってみたり、摩訶不思議なメロディの曲が何曲かあったり、おちゃらけソング
あり、とゴダイゴの音楽的広さを感じることができる。

やはりミッキーさんのシンセプレイはかなり斬新で当時の音楽界では
衝撃的だったという。特にこのアルバムではプログレの流れを強く汲む
シンセプレイが特徴だった。今聴いても耳にこびりつくメロディがクセになる。

1979年の年間オリコンアルバムチャートでは堂々の1位を記録。
週間チャートでは通算8週間1位を記録。
と、このアルバム『西遊記』は大ヒットしゴダイゴの名は一気に広がる。
さらにシングル曲でも
「モンキーマジック」「ガンダーラ」「銀河鉄道999」の3曲で9週間2位を記録。
などと1978年~1979年のゴダイゴはとてつもないブレイクの渦にいた。

解散(活動休止)やメンバーの脱退や再加入なども紆余曲折ありながらも
デビュー40年を迎えたゴダイゴ。これからも応援してます。


 
Youtubeさんより「モンキーマジック」のライブです。
タケカワさんもミッキーさんも細いね 

Galneryus 『RESURRECTION』 - アルバムレビューvol.79

2015年01月25日 22時36分46秒 | か~こ


1. UNITED BLOOD
2. BURN MY HEART
3. CARRY ON
4. DESTINATIONS
5. STILL LOVING YOU
6. EMOTIONS
7. SAVE YOU!
8. A FAR-OFF DISTANCE
9. FALL IN THE DARK
10. DESTINY
11. THE ROAD GOES ON


2010年6月リリース


 


【概要】
今回のレビューはジャンル的にはヘヴィメタルというあまり自分が聴く種類じゃない
作品だけど、このGalneryus(ガルネリウス)という日本のバンドの作品を取り上げます。


と、いうのもこのガルネリウスを知ったきっかけが2011年に始まったアニメ「ハンター×
ハンター」のオープニング曲「departure!」を歌っていた小野正利さんだったから。
おそらく僕のような30代以上の人間ならば小野正利と聞くと「ああ、あの高い声でバンダナ
巻いて歌ってた人」というイメージが強いだろう。1992年に「You're the Only...」が
ドラマの主題歌となり大ヒットを飛ばした歌手だ。


その人が、今どうしてるかと気になり、調べるとヘヴィメタルバンドのボーカルとして
活動している。それが2003年にデビューしたガルネリウスだった。
2009年に前任のボーカリストが脱退した後を受け、加入した。
そして彼らがボーカルに小野さんを迎え、初めてのアルバムが『RESURRECTION』


 


【気になる曲レビュー】


「UNITED BLOOD」
   ・・・インストゥルメンタル。ギターとドラムの絡みが、これからアルバムが始まる
     ことを予感させる。うねるギターが気持ちよい。


「BURN MY HEART」
   ・・・間を空けずに始まる彼らの新境地メロディックスピードメタルの代表みたいな
     1曲。全編英語詞でSHOこと小野さんの作詞。とにかく超絶ギタリストで有名な
     Syuの速弾きソロが聴き所(すべての曲に言えるが)、僕はこの曲を聴いて
     完全にノックアウトされてしまった。もうとにかくカッチョイイ(古い)


「CARRY ON」
   ・・・全曲の終わりからそのまま続きSHOのシャウトから始まる。同じく英語詞。
     SHOの超高音ながら伸びのあるボーカルは文句の付け所はない。
     シンセの使い方も妙技で、激しいだけのヘヴィメタルのイメージを壊してくれて
     いる。


「DESTINATIONS」
   ・・・パイプオルガン(そのものか、それに近い音)とギターリフのメロディが印象的。
     前2曲に比べると重たい音作りになっていて、こちらも素晴らしい曲。


「EMOTIONS」
   ・・・イントゥルメンタル。6分越えの曲でとにかくギター、ピアノ、ドラム、ベースなど
     ボーカルを除くすべての楽器が絶え間なく弾き倒している。かっこいい以外の
     感想が出てこない。


「SAVE YOU!」
   ・・・日本語詞で歌われる超スピードメタルな1曲。ところどころシンセの使い方が
     プログレっぽさも見え隠れする。途中のギターとシンセの速弾きの絡みは圧巻。
     てか、こんなに弾きまくりで指とか骨折しないのか(骨折はしないだろ)


「A FAR-OFF DISTANCE」
   ・・・アルバム中唯一のバラード曲。しかしただしっとりではなく演奏はやはりかなり
     熱い!そしてSHOのボーカルは情感こもりまくりで感動すら覚えるほど美しく
     素晴らしい。サビメロを歌う彼の声は個人的にこのアルバムのハイライト。
     メンバーとのハモリも完璧で、鳥肌モノだ。


「DESTINY」
   ・・・このアルバムの最大の山場となる7分を越える壮大な1曲。英語詞で嵐のような
     勢いで飛ばしまくるバンド。最初のサビ前でのSHOの超高音のシャウトは聴き
     どころ。間奏のSyuのライトハンドでのギターソロはすさまじい。どうやって弾いて
     いるのか?(笑)ギターコード+αくらいしか弾けない僕には想像できない・・・
     ガルネリウスの凄さを知らされた曲。


「THE ROAD GOES ON」
   ・・・アルバム終幕のインスト曲。哀愁あるギターリフとシンセのメロディが良い雰囲気。
     いやもうお疲れ様でしたm(_ _)m


 


【アルバムを通しての感想】


それまでヘヴィメタルはメタリカとか日本のラウドネスをほんの少し聴いた程度のリスナー
だったので本格的に聴いた最初のメヴィメタルの作品がこのアルバムでそれ以降も
メヴィメタを好んで聴くことはあまりないが、異常にこのアルバムは愛聴盤となっている。


やはり小野正利さんの超ハイトーンボーカルとSyuの奏でるギターの音が病みつきに
なってしまった。むしろ「これがヘヴィメタルの王道だな」みたいな感じに自分で勝手に
思っている(笑)それこそメヴィメタル好きで沢山聴いている方が見たら「バカか甘いわ!」
と言われそうだけどね。


でも全編通して、もう「凄すぎる!」としか感想が思い浮かばないほどだった。


これ、ライブでこんなの2時間とか演奏したりとか歌ったりしたら人間ぶっ壊れたりしない
のだろうか。と本気で思ったりしている。


ガルネリウスのアルバムは現時点ではこの作品しか持っていないのだが、
また近々レンタルなどで他の作品なども聴いてみようと思った。
全曲聴いたあとは耳がジンジンきている。すごいなヘヴィメタルってやつは。


 


評価:★★★★★(ボーカルと演奏の凄まじさに見事やられました)
 



QUEEN 『Made In Heaven』 - アルバムレビューvol.77

2015年01月11日 03時18分07秒 | か~こ


1. It's a Beautiful Day
2. Made in Heaven
3. Let Me Live
4. Mother Love
5. My Life Has Been Saved
6. I Was Born to Love You
7. Heaven for Everyone
8. Too Much Love Will Kill You
9. You Don't Fool Me
10. Winter's Tale
11. It's a Beautiful Day (Reprise)


1995年11月リリース


 


2015年明けましておめでとうございます!
新年1発目のレビューはイギリスのロックバンド・クイーンのラストアルバム
である『Made In Heaven』です。


1991年にボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなり、事実上休止状態になって
しまったが残ったメンバーのブライアン・メイ(ギター)、ロジャー・テイラー(ドラムス)、
ジョン・ディーコン(ベース)の3人がデモ音源やフレディのソロを含む各自のソロ曲
を持ち寄り、クイーンとして完成させた作品。


寄せ集めだろ~?、と、甘く見たらとんでもないしっぺ返しを食らう完成度を誇る。
自分の死期を分かっていたフレディの魂をこれでもかと聴かされること請け合い。


 


「It's a Beautiful Day」
   ・・・鳥のさえずりが聴こえる中、フレディの素晴らしい声ではじまる小曲。
     アルバムのオープニングを静かに飾ってくれる。神々しさすら感じる。


「Made In Heaven」
   ・・・アルバムタイトル曲。タイトル通り、天国からフレディが届けてくれる
     ブライアンのギターが効果的に音を鳴らす、冴え渡るフレディの声は
     鳥肌が立つほどの迫力と美しさがある。


「Let Me Live」
   ・・・80年代中期に製作されていた曲。特徴なのはなんといってもメインボーカル
     がフレディ→ロジャー→ブライアン→フレディと忙しく替わる。それにしても
     ロジャーのしゃがれ声のボーカルは「渋い」の一言。


「Mother Love」
   ・・・フレディ生涯ラストレコーディング曲といわれる曲で、非常に重々しい雰囲気
     でジョンのベースも地味ながら味を出している。最終コーラスを録ることができ
     なかったフレディに代わり、ブライアンが担当している。


「I Was Born to Love You」
   ・・・おそらく日本では知名度がかなり高い有名曲。キムタク主演ドラマ「プライド」
     の主題歌に起用され、それがきっかけで日本独自ベスト盤もリリースされた
     ほど。しかし元々はフレディのソロ作品の1曲で、バックの演奏をメンバー3人
     が新たに録り直したものがこのクイーンバージョン。突き抜けるほどの気持ちよさ
     を感じるロックンロールになっていてドライブのお供にピッタリ!
         (フレディのソロバージョンはいわば「テクノポップ」調、こちらも悪くない)


「Heaven For Everyone」
   ・・・アルバムからの1stシングル曲。ラジオで流れていたこの曲が僕とクイーンと
     の最初の出会いでした(詳しくは後述します)元々はロジャーのソロ曲で、ゲスト
     ボーカルにフレディを迎えた際のトラックを使用して演奏は差し替え。いたって
     シンプルなポップソングで聴きやすい。


「Too Much Love Will Kill You」
   ・・・フレディ存命中では披露されることがなかった曲。フレディの追悼コンサートで
     はじめて披露された。優しいシンセのイントロから終始フレディの美しいボー
     カルがたっぷりと堪能できる、クイーン史上でも群を抜く素晴らしいロックバラード。
     タイトル和訳すると「あまりに沢山の愛はあなたを殺す」という少々物騒なもの(笑)
     個人的にこのアルバムのベストトラック!後のベスト盤にも収録された。


「A Winter's Tale」
   ・・・フレディが生涯最後に作曲した曲。シンプルな演奏をバックにフレディの力強い
     ボーカルにクイーンらしさ全開のメンバーの美しいバックコーラスが光る佳曲。


「It's a Beautiful Day(reprise)」
   ・・・後半に演奏が激しくなる中、よ~く注意して聴いていると「Seven Seas Of Rhye」
     のメロディが聴こえるのがなんとも小憎らしい演出だったりする。


 


全世界で2000万枚を売り上げた超メガヒットアルバムで、もちろんクイーン史上最高
セールスであるこのラストアルバム。


僕は中学2年生のときに洋楽を聴き始め、本格的にのめり込んだきっかけがクイーン
ビートルズボン・ジョヴィだった。前述しているが当時大好きで毎週聴いていたラジオ
番組があった。「全国ポピュラーベスト10」という日本国内の洋楽作品のランキングを
紹介する老舗番組だった。


ちょうどクイーンのこのアルバムが出た1995年は6月にボン・ジョヴィ、同じ11月(しかも
日本盤「メイド・イン・ヘヴン」発売の翌週に)にはビートルズの『アンソロジー1』のリリース
を控えるというよくよく考えたらとんでもない月だ。


その「全国ポピュラーベスト10」でのチャートにはアルバムからの先行シングル
「Heaven For Everyone」がランクインしており、僕は初めてこの曲を聴いてクイーンを
知った。とにかくボーカルの声が美しくて印象に残った。彼らのことを知りたくて洋楽(特に
エリック・クラプトン)が好きな父に聴くと、公式じゃないものだけどベスト盤を貸してくれた。


と、まあそういう経緯でクイーンのファンになってオリジナルアルバムを買ったり、レンタル
するなどしてどっぷりハマって今に至る。


クイーンの作品で最初に買ったのがこのアルバムだっただけに思い入れが半端なく
強くて、他のオリジナルはあまり聴かずにこのアルバムかベスト盤か、というかなり
偏った趣向で聴くようになってしまい(苦笑)あまり良いファンではないかもしれないが
この『Made In Heaven』は個人的に最高傑作だったりする。
とにかく天国にいるフレディからの最後で最高の贈り物だ。一生聴き続けると思う。


 


評価:★★★★★(個人的に文句なしの美しい作品!若い人に聴いてほしい) 


 


【おまけ:「I Was Born To Love You」のPVです。裸にサスペンダーの
  フレディで鏡の前でキレッキレの動きをしてくれます、必見!】