なぜスライムピアスをつけると「さびしがりや」になるのか?

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My Chemical Romance『The Black Parade』 - アルバムレビュー vol.115

2016年09月07日 22時35分35秒 | ま~も
115

2006年12月リリース

1.The End
2.Dead!
3.This Is How I Disappear
4.The Sharpest Lives
5.Welcome to the Black Parade
6.I Don’t Love You Like I Did

7.House of Wolves
8.Cancer
9.Mama

10.Sleep
11.Teenagers
12.Disenchanted

13.Famous Last Words

赤字はお気に入り


【概要】

あの大ヒットから10年!
ということでマイケミことマイ・ケミカル・ロマンス
3rdアルバム『ザ・ブラック・パレード』をレビューしてみます。マイケミは
アメリカ、ニュージャージー州出身のロックバンドであるが、すでに3年前
に解散してしまっている。バンドのフロントマン、ジェラルド・ウェイを中心に
メロディアスな名曲を沢山残した。


【全曲レビュー】

1.The End
心拍数を数えるSEからはじまる1曲目なのだが、タイトルは「The End」。
「死」を意識したコンセプトアルバムの幕開けを飾る、期待感が増す演出。

2.Dead!
前曲から止まらずに2曲目に突入。2曲目なのに「Dead」だし、虚を突く
感じがたまらない。ノリのいいロックンロールである。

3.This Is How I Disappear
いよいよ聴く方も体が温まってきたところでさらに激しいロックチューン。
マイケミの音楽ジャンルはエモやメロコアと言われるが僕にはロックで
統一したくなるほど突き抜けるロックだ。かっこいい。

4.The Sharpest Lives
歪んだギターがイントロで鳴り響く。ジェラルドのボーカルもキレキレで
歌の上手さも際立つ(この曲では特に)次曲から毛色が変わるのでひと
まず激しいのはここまで。

5.Welcome to the Black Parade

2000年代洋楽の名曲!ピアノからはじまり、マーチングバンド風の演奏が
入り、バンド演奏が加わり、一旦ブレイク。転調し一気に弾ける展開に。
ここまでで鳥肌モノなのだが、さらにジェラルドのシャウト入りのボーカル
が熱を帯びる。クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」のようなドラマティック
な展開を見せるが個人的にはそれ以上かもしれない。

そのためなのか全米9位というチャートアクション以上に全英1位という
イギリスでトップになったという所に意味がある1曲(マイケミはアメリカの
バンドだし)PVの中二病をこじらせちゃった的な雰囲気もたまらない。

6.I Don’t Love You Like I Did
かなり盛り上がったあとで切ないロックバラード。コーラスの美しさとギター
ソロの情熱的さが素晴らしい。

7.House of Wolves
再び熱いハードロックチューン。曲間のジェラルドの囁くようなボーカルは
ゾクっとさせられる。かなりヘヴィで突っ走る。

8.Cancer
ピアノ主体の静かめなバラード。ここらで上がった心を少し落ち着かせるに
はちょうどよい。マイケミはこういうしっとり系の曲を作ってもメロディは良い
し耳なじみが良いんだよなぁ。個人的にとても好きな1曲(とても短いけど)

9.Mama
自分の母親のことを歌ったのだろうか、ジェラルドの優しさを感じれる。
ミディアムテンポな1曲。祖母っ子であった彼は前アルバムでは彼女の
ことを歌った曲もあった。

10.Sleep
メロディが個人的に気に入っている曲。演奏は思いのほかハードで静と動
のメリハリが上手く利いている。後半のジェラルドのシャウト連発はかなり
すごい。

11.Teenagers
「死」をテーマとしたこのアルバム中ではひときわ明るいポップナンバー。
タイトル通り10代の頃のようなやんちゃさ、若さが前面に出ている。

12.Disenchanted
アコギの演奏のみから入るバラード曲。マイケミのバラードはほんとに
メロディが美しいなぁと感じる。何気にストリングスの使いどころも絶妙だと
思う。耳に残る佳曲だろう。

13.Famous Last Words
ラストは静かな始まりから徐々に上げていくタイプのロックチューン。
ギターの音色もハードながらテクニカルだし、かなり完成された曲で
アルバムの締めくくりには良かったんじゃないかと思う。


【アルバムの感想】

マイケミが放った大出世作にして最高傑作だろう。「死」をテーマをコンセプト
にこんなにドラマティックな作品を作ってしまった彼ら。
皮肉なことだが、マイケミ
はこの4年後4thアルバム『デンジャー・デイズ』を出してわずか3年後に解散
してしまう。

解散時にはジェラルドがこのアルバムですべて出し切ってしまった、的なコメント
を出していた。それだけ世間にも本人達にも大きなアルバムになった。
アルバム売り上げは目が飛び出るようなセールスを記録したわけではないが
(ちょっとアルバム内容に反して物足りなさを感じるが)しっかりとリスナーの記憶
には焼きついている名盤だと信じて疑わない。


ちなみに僕がこのアルバムを知ったのは2008年あたりです。知ったかぶりして
すみません。でも『ザ・ブラック・パレード』は紛れもない傑作だね。



「Welcome To The Black Parade」のPV
メンバー達の衣装、ダサいんだけど決まってるんだよなぁ。

水樹奈々 『ULTIMATE DIAMOND』 - アルバムレビューvol.82

2015年02月22日 23時48分57秒 | ま~も


1. MARIA&JOKER
2. 悦楽カメリア
3. PERFECT SMILE
4. Trickster
5. Mr.Bunny!
6. 沈黙の果実
7. Brand New Tops
8. 少年
9. Gimmick Game
10. Dancing in the velvet moon
11. ray of change
12. 深愛
13. 蒼き光の果て-ULTIMATE MODE-
14. Astrogation
15. 夢の続き


2009年6月リリース


 


【概要】


紅白歌合戦に6回連続で出場している水樹奈々さん。
声優という職業でありながら歌手としても今や大きいアリーナクラスでコンサートツアー
を展開するなど、大活躍の水樹さん。彼女の2009年の7枚目のオリジナルアルバム
『ULTIMATE DIAMOND』を今回レビューします。


幼少のころから演歌歌手を目指していたという彼女の歌声はとてつもない声量と迫力。


90年代には林原めぐみさんが歌手としてオリコンチャートで猛威をふるっていたが、
その頂点には届いていなかったが、ついにこのアルバムで声優としては史上初の
チャート1位を記録する。


そんなアルバムをちょこちょこと紹介する。


 


【気になる曲レビュー】


「MARIA & JOKER」
   ・・・1曲目から銃声のSE鳴り響く、例えるなら【ルパンっぽい】雰囲気の曲。
     惜しげもなくその歌いっぷりを披露してくれる。


「悦楽カメリア」
   ・・・和風テイストなメロディが特徴のハードナンバー。作詞は水樹さん本人。
     彼女の歌唱力ならばこういう速いゴリゴリのロックも問題ない。アルバム中でも
     かなり好きな1曲だ。


「Trickster」
   ・・・18枚目のシングル曲。この曲も相当ハードロックな1曲。彼女の歌声でやはり
     「ビブラート」を多用するのはバックグラウンドに演歌があるからだろう。ロックと
      演歌はどこか通ずるものがあるか。


「沈黙の果実」
   ・・・ストリングスがこの曲の豪華感を引き出している。サビでのファルセットボーカルも
     聴きどころだ。突き抜けっぷりが気持ちよい。サビで変調するあたりが日本の歌謡
     曲を意識しているような気がする。


「少年」
   ・・・彼女の初期のプロデュースをしていた矢吹俊郎氏の作詞曲。ミディアムテンポな
     バラード曲でこのアルバム中で2番目にお気に入りだ。今の時代あまり聴くことの
     ないサックスでのソロがあり、この曲に華を添えている。


「Gimmick Game」
   ・・・サビでのテンポの良い、歌い回しがクセになるシンセポップ曲。シングルになって
     いないのが不思議なくらいの曲。バラエティ番組のタイアップはついているようだ。


「深愛」
   ・・・彼女のバラード中でも個人的最高の曲。ハープの音が美しい。彼女がはじめて
     紅白歌合戦に出場したときの歌ったのがこの曲でもある。水樹さんのお父さんが
     願っていたという紅白出場だが、くしくもはじめて紅白に出る年に亡くなっている。
     最近になってはじめて読んだ水樹さんの自伝『深愛』もこの曲から取っている。


「Astrogation」
   ・・・17枚目のシングル「STARCAMP EP」の1曲目に収録されている。シンセポップ
     でいてかつ90年代のJ-POPのような雰囲気を感じる。メロディもすばらしく、彼女の
     歌声も存分に堪能できる。アルバム中で一番お気に入り。


「夢の続き」
   ・・・亡きお父さんの事を想って作った彼女自身の作詞作曲のバラードである。
     水樹さんがずっとステージで歌い続けることがお父さんの夢だったのだろう。
     一転して優しい歌声の水樹さんが素晴らしい・・・最高のアルバムの締めくくりだ。


 


【アルバムを通しての感想】


全15曲で65分超えでお腹いっぱいになるこのアルバム。
内容としては1位を取るに異議なしの素晴らしさである。
しかし全15曲という事とアップテンポで水樹さんの圧倒的歌唱の曲が大半を占める
事で聴く方もけっこう体力を使う(笑)


水樹さんのアルバムの中ではかなりハードロックテイストな比重が大きい。
その手のジャンルが好みなら文句なしだと思う。


僕は水樹さんを声優としてではなく、ほぼ歌手という感覚で見ている。
正直、「NARUTO」の日向ヒナタ役や「青空レストラン」のナレーションをやっている人、
程度の知識しかない。


何きっかけかはうろ覚えだが2005年のシングル「ETERNAL BLAZE」(オリコン2位を記録)
をたまたま買って衝撃を受けた。「これがあの『ナ、ナルトくん・・・もじもじ』とかしてるヒナタ
をやってる人の歌声なのかいっ!!」って感じで。


そこからあれよあれよと売れ始めて、今では大物歌手。すごいとしかいえない。


 


評価:★★★★(良曲がかなり多い。ただ満腹感になりすぎる、かな。) 



Michelle Branch 『Hotel Paper』 - アルバムレビューvol.5

2013年03月07日 18時10分49秒 | ま~も













Hotel Paper
ミシェル・ブランチ
Wea

ミシェル・ブランチが世界中で大ヒットを飛ばした2ndアルバム
『Hotel Paper』を世に出して今年で10年になる。そしてその
10年間はオリジナルアルバムのリリースは無く、盟友ジェシカ・
ハープとのユニット ザ・レッカーズでのリリースと2010年のミニ
アルバムのみ・・・


ミシェル、今年はオリジナルアルバムを出しておくれ m(_ _)m


10代半ば~後半で1st『The Spirit Room』を作り、19歳でこの
2ndを作り上げたミシェル。僕もミシェルとほぼ同学年世代なので
よ~く聴かせていただきました。あの当時は2001年にミシェルが
デビューして、2002年にアヴリル(Avril Lavigne)がデビュー


音楽業界は彼女らのようなシンガーソングライター旋風が巻き起
こった。ただ数年後に業界に生き残ったのは一握り・・・


やはり生き残れたミシェルやアヴリルは作品の出来が素晴らしか
っただからだろう。特にこのミシェルの『Hotel Paper』は完璧に近い、
作品で彼女の特徴のある声とメロディーに集約されている。


プロデューサーにジョン・シャンクスを迎え(ボン・ジョヴィやヴァン・
ヘイレンのプロデュースなどで有名)適度なロックアルバムとな
っている。


「Tuesday Morning」「One Of These Days」
「'Til I Get Over You」などのしっとりかつ重厚に聴かせる
バラードも魅力だが


ミシェルの声を最大限に生かした、骨太なロックチューン
「Are You Happy Now?」「Love Me Like That」
とてもカッコイイ。


中でもイチオシの曲は「Breathe」である。このアルバムの最重要
曲となっているのは間違いない!爽やかなメロディに少ししゃがれ
たミシェルの声がぴったりのロックチューンだ。個人的にはミシェル
の最高の曲だと思っている。


当時、全米でも2位になる大ヒットを記録したこの作品。
ミシェルも今年の夏で30歳になる、『Hotel Paper』からどのように
10年で進化して3rdアルバムを届けてくれるのか大いに期待大だ。
(ていうか、お願いだから出してください、ファンはかなり待ってるぞ)


 


『Hotel Paper』の個人的点数・・・・・・


★★★★★★★★★(9点)