タイムラプスいろいろ

タイムラプス映像への飽くなき追求


タイムラプス・フォトグラファー 岡 浩一郎
www.skypix.jp

RICHO Theta Sを使う(2) 支持ポール

2016年03月20日 | 日記

Thetaを手で持って撮影すると、シータを持つ指とシャッターを押す指がオバケの様に大きく写り込んでしまいます。 これを避ける為に、いわゆる自撮り棒なるものが必要になる訳です。 

タイムラプス撮影をするには、三脚、あるいは三脚の上に固定したドーリー(モーション・タイムラプスを撮影する場合)に、これに相当する支持ポールを使わないと、三脚やドーリーが大きく写りこんでしまいます。 

更に地面から離して上に持ち上げてやらないと魚眼レンズの特性から、近いところの地面ばかりが大きく写ってしまいます。

支持ポールは長い程良いのですが、実際に実験してみると、長いと風の影響をもろに受けてシータが揺れてしまいます。 その場の状況や風の状況に応じて長さが調整できるポールが便利です。

 

実は、最初に試したのは市販の自撮棒でした。 伸縮式で根元には1/4インチのネジ穴が開いており、結構しっかりとした作りでした。 長さは短いですが、とりあえず試してみました。 

しかし結果は惨憺たるものでした。 

1.風に揺れやすい

2.根元に開いている1/4インチネジ穴は三脚に固定する為の物ですが、これが棒に対して正確に軸出しがされていない!(だから棒はわずかに傾く)

3.先端にはカメラの角度を変えられるようにボールヘッドもどきの機構がついているが、これが問題。 シータは調整の必要はなく、むしろ棒に対して正確に軸出しされていなければならない(平行でなければならない)

と、言う事で、肝は軸出しと堅牢性である事がわかりました。 ドーリーに乗せて回転させるのであれば直更です。

 

そこで製作したのが太さの異なる3本のアルミ・パイプを組合わせた伸縮型ポールです。 1本の長さは1mで、外径が19mm、16mm、13mmの物を入れ子式に差し込みます。 縮めた状態で1.2m程度、伸ばせば2.5m程度になります。 19mmと13mmのパイプには2ヶ所タップを切って(肉厚が薄いので注意して切ります)ロック用のつまみ付ネジで任意の所で固定できるようにします。

 

根元の部分は19mmパイプ用のレセプタクルをカメラ用の「3/8インチ雌ネジ→1/4インチ雄ネジ」変換アダプターにネジ穴のタップを切って固定します。 レセプタクルの側面にもタップを切ってつまみ付ネジを取り付けて、パイプの取り外しが簡単にできるようにします。

 

問題は、先端のシータを取り付けるネジです。 これは1/4インチのボルトとナットを組合わせて解決しました。

このようにナットをボルトに入れて、先端の13mmのパイプに差し込みます。 少し内径の方が大きいのですが、差し込んだボルトとナットを片側の内面に押しつけて固定できれば、軸は出ます。(回転軸の中心に合わせる必要はありません。 あくまでもパイプに対して平行に軸出しできればOKです。 13mmパイプにタップを切って、小さなイモネジで締め付ければ完成です。  上の写真のボルトは短か過ぎますので50mm位の長さのボルトを使います。 イモネジがボルトの頭の側面とナットの側面に当たるように最低2本使います。 下の写真では反対側からボルトの軸に駄目押し?をしています。

 

 

実は、最初に製作したものは、パイプ素材にクローム・メッキの鉄パイプ(サイズは同じ)を使ったのですが、頑丈なのは良いのですが、重過ぎてボツとしました。 アルミパイプで製作したものは大変軽量で使いやすいです。

ただ、タップを切った部分は肉厚も薄いしアルミは柔らかいので、固定ネジの締め付けはじわっと優しく、そして過度に締め付けすぎないような注意が必要です。

 

この撮影では風が強かったので、一番縮めた状態で使っています。  三脚に載せたPanローテーター内蔵のX3pt Pro(3/8インチの雄ネジがキャビネット・トップに出ています)に取り付けています。 Pan回転をしながらタイムラプスを撮影中です。

 

ポールの根元が3/8インチの雌ネジになっていますので、ドーリーやローテーターへの取り付けは簡単で確実です。 三脚など1/4インチの雄ネジの台に固定する場合は変換留めねじを使用すればOKです。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿