トレッドストーンblog

劇場で観た映画の感想を中心にヘロヘロピー

ジャンゴ 繋がれざる者

2013-03-12 14:09:22 |  映画好き
原題はDjango Unchained。

タランティーノ監督・脚本の新作ということでかなり期待して鑑賞。
今回のタランティーノは西部劇。
前作「イングロリアス・バスターズ」がナチスドイツを扱った映画
だったから、2作連続での歴史モノ。
歴史モノといっても史実に基づいた話ではなく、アメリカが黒人奴隷
を売買していた時代設定で展開されるオリジナルストーリー。

そんな時代設定の映画とはいえ、「ニガー」という、まず普通のテレビ
では聞くことのない黒人を指す蔑称がバンバン出てくるので最初は
ヒヤヒヤしながら観るんだけど、まぁ、その時代はそう呼んでたんだろ
うなぁと。
ただ、やはり批判は多いみたいね。内容やセリフが。

タランティーノ映画の魅力の1つに冗長な会話シーンがあるんだけど、
今回はクリストフ・ヴァルツがそのあたりいい味を出していた。
てゆーか、主役のジェイミー・フォックスよりも存在感があったよ。
クリストフ・ヴァルツは前作「イングロリアス・バスターズ」にも出てたし、
今後も観る機会が増えそう。

ストーリーは単純なんだけど、ところどころタランティーノ流のグロいシーン
や暴力描写があって飽きさせないし、かといって暗い映画では決してなくて、
クリストフ・ヴァルツのひょうひょうとしたキャラクターや、中盤から出てくる
ディカプリオやサミュエル・L・ジャクソンがこれまたいい味を出しているので、
2時間45分という長さを感じさせない。

そう、ディカプリオ。あのレオナルド・ディカプリオです。
タランティーノ作品は初出演じゃないかな。
今回のディカプリオは完全に悪役なんだけど、いや~すごくいいね!
悪辣な農園主で黒人奴隷同士に余興として殺し合いをさせたり、残酷なリンチを
命じたり、悪い白人役がすごくハマってる。
ディカプリオってさ、昔は「レオ様」と呼ばれるアイドル的な俳優だったんだけど、
「ディパーテッド」「ブラッド・ダイヤモンド」あたりから骨太の男っぽい役とか
悪役もやるようになって、それがまたハマってて格好いいんだよねー。



そして、サミュエル・L・ジャクソン。
タランティーノ映画では常連(といっても最近は出てなかったか)のサミュエル
が今回も出てるのは嬉しいことで、悪徳農園主ディカプリオに仕える奴隷頭の役で、
黒人なんだけど他の黒人奴隷から恐れられている存在。
ただでさえコワモテのサミュエル・L・ジャクソンがジロッと探るように睨む顔
は怖くてドキドキしてしまうし、主人であるディカプリオとのやりとりなんかも
まさに怪演!って感じ。



というわけで、主役のジェイミー・フォックスよりも周りのキャストの方が
やたらと目立つ映画(笑)。
タランティーノ全作品の中では、「キル・ビル」よりも上で、
「イングロリアス・バスターズ」よりは下かなぁ~。


---------------------------------

「ジャンゴ」を気に入ったらぜひこれ観て「イングロリアス・バスターズ」
イングロリアス・バスターズ [DVD]
ブラッド・ピット,メラニー・ロラン,ダイアン・クルーガー,マイク・マイヤーズ,クリストフ・ヴァルツ
ジェネオン・ユニバーサル


最新の画像もっと見る

コメントを投稿