イングロリアス・バスターズ

原題はINGLOURIOUS BASTERDS

タランティーノ作品の中では上位3本に入ると思う！
ちなみにあと2つは「パルプフィクション」と「レザボアドッグス」ね。
これら2つにあったストーリーとは関係ない冗長な会話シーンが久々に
盛り込まれててタランティーノファンのツボを刺激してくれます。
そのかわり上映時間152分と長めです。

また、1つの作品の中で2つ、3つの物語がうまく融合するあの感じが今回も
巧みに表現されていてグッド！

相変わらずリアリティのあるバイオレンスに充ち溢れてて、同じ列に座っていた
女性客は嗚咽を漏らしてたよ（笑）
これもタランティーノ作品の魅力の一つではあるんだけど、ここが好き嫌いが
分かれるところだろうなー。

ブラピが出るからってだけでこの映画を観ると大変な思いをしそうな気がする…。
今回のブラピの役、残酷だしイッっちゃってるしすごいよー（笑）

1940年代という時代設定やフランスという舞台、そして第二次世界大戦という
これまでのタランティーノ作品にはなかったエッセンスばかりでどんな風になる
かと思ったけど、期待を裏切らない素晴らしい作品でした。

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

原題はTHIS IS IT

ファンってほどではないけど有名な曲はだいたい知ってるし、やはり歴史に残る
偉大なアーティストだと思ってるし、２週間限定の上映期間が好評で延長されたし…
などの理由で観てきました「THIS IS IT」！

すごいですよ、これ！
亡くなる直前まで準備していたコンサートの練習やリハーサルで綴られている映画
なんだけど、そもそもこのコンサートの規模とかレベルがすごい。
ダンサーとかものすごい人数からオーディションで厳選されてるし、みんなマイケル
と同じステージに立てることが夢みたいとか、自分の仕事の頂点だと言っている。

そして、50才なのにマイケルの切れの良いダンスはやはりカッコいいし、練習だから
フルで歌っていないにも関わらず声をすごく出ていて驚いた。
この映画の一番の見どころだと思うのは、マイケル・ジャクソンの音楽やステージ
にかける情熱だと思う。
心打たれます、これ。
観てる最中何度も、あぁ…もうこの人はこの世にはいないんだよな…と思った。

あと、これだけのカリスマで神のような存在なのに、スタッフや他の出演者に対する
言葉使いがとても丁寧だったのも印象深かったなぁ。

沈まぬ太陽

いや～、重厚で見応え十分な作品でした！
原作は読んでないけど全５巻あるという長編にもかかわらず、展開を急ぎすぎて
雑になる感じはなかったし、人物描写や心理描写もしっかり描けていて良かった
です。

この作品って、中盤で御巣鷹山の事故が出てくるからずーっと映画化できなかっ
たんでしょ。（JALは大スポンサー）
それが折りしも再建問題真っ只中で公開されるとは何とも感慨深いというか、
政治との関係・癒着、巨大組織、出世競争、落ちたモラル、労働組合…などなど、
いろんな切り口から考えさせられることばかりでした。

結局、映画化にあたりJALの協力は得られなかったということで、飛行機が出て
くるシーンはＣＧなんだけど、このＣＧがいかにもＣＧってかんじで正直いただ
けない。
もちろん、ＣＧや特撮を楽しむ映画ではないのは承知だけど、ストーリーに
ずっぽり入ってる中で突然ああいうのが出てくるとちょっと冷めたりしないでもない…（笑）

あと、原作者の強い希望でこの作品は前編・後編などに分けず１本物として上映
されたんだけど、上映時間が3時間20分くらいあるのよ。
その代わり、途中で10分間のインターミッション（休憩）があるんだけど、この
システムは良かった！

特にトイレの近い僕は長めの作品を観るとそっちの心配で映画に集中できないこ
とがあるからねー。