アメリカ万歳！だけじゃない「キャプテン・フィリップス」

原題は CAPTAIN PHILLIPS

ソマリアの海賊に襲われ人質となったアメリカ人船長の実話に基づいた作品。
実話に基づいた映画は好きなのだが、映画としての面白さ・エンタメ性と
ドキュメンタリー性とのバランスが気になるところ。
エンタメ性が強すぎると娯楽作品としては良いのだろうがシラケてしまうし、
逆にドキュメンタリーが強すぎると、それはドキュメンタリーでいいじゃん、
ということになる。

そんな観点でいうと今回の「キャプテン・フィリップス」はそのバランスが
ほどよく、最後まで面白く観れました。
監督のポール・グリーングラスはジャーナリスト出身でドキュメントを撮ってた
人、かつ、最近はボーンシリーズも手がけているので納得という感じ。

ソマリアの海賊、確かに怖いんだけど、もともと漁師だった彼らが海賊に
なった背景にもちゃんと焦点を当てています。
それにしてもあのショボイ小舟と武器で、あんなに大きな海運船を襲撃できちゃう
ものかねぇ～？と思わずにはいられないが、実際に起こったことをかなり忠実に
描いているらしいので「ほぅー」という感じ。
てゆーか、アメリカの海運会社なんでしょ、なんで護身用の武器とかないの！？

あと考えてしまったのは、最終的にアメリカ海軍の精鋭部隊が出てくるんだけど、
これもし日本の船だったらどうなっていたかなぁ・・・？ということ。
粘り強く交渉・・・なんだろうなぁ・・・たぶん。

ま、そんなわけで事実に基づいているだけに色々と考えさせてくれます。
あと、トム・ハンクスの演技、さすがっす！