マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

DTEモードでのCTS信号

2007-12-19 18:16:25 | W-SIM
W-SIMにはアダプタモードとDTEモードの2つの動作モードがあります。アダプタモードの時には音声の発着信がおこなえません。DDのようにデータ通信をおこなう場合には、アダプタモードで使うようです。DTEモードという名前の由来が不明なので、とっても不思議な名前に感じられますね。W-SIMはモデムとして動く装置なので、DTEモードにしたところで、マイコン側から見ればDTEはマイコンの方で、W-SIMはDCEですから。W-SIMコンソーシアムの会員になって正式な技術資料が入手できれば、こんな疑問も解ける解説があるのでしょう、きっと。しかし、推測しながら動きを調べているからこそ、こうやって報告できるというものです。正式資料を入手してしまったら、守秘義務が発生して、知っている事は他人に伝えられなくなってしまうでしょうから。

W-SIMが起動されると当初はアダプタモードになっています。そこで、音声発着信ができるようにat*i2:1を打って、DTEモードに遷移させます。ところが、このコマンドを打ってから3秒ほど経過すると、なぜか自動的にCTS信号がHになってしまうようです。そのため、DTEであるマイコンからは新たなATコマンドが投入できない状態になってしまいます。この状態でも着信は受けることができ、ひとたび着信があるとCTSがLになって、応答のためのataコマンドを受け付けるようです。

このままでは着信はできるものの、発信ができないことになってしまいます。しばらく試行錯誤したところ、どうやらしばらくDTRを "H" にしてから"L" に戻してやるとCTSが変化するようです。しかしながら、やはり3秒ほどするとCTSが"H"に戻ってしまい、ATコマンドを受け付けなくなってしまいます。DTRのトグル後、3秒以内にATDを打てば、発呼できるように思われます。

*2008/01/21追記
その後、CTSを戻すにはBREAKの送出が有効なことが判明しました。こちらの記事を参照してください。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (MAROON)
2008-02-01 14:53:43
こんにちは。

W-SIM ジャケット自作とはすごいことをなさっていますね。感動しました。

ところで、DTE の由来が不明とのことですが、「Data Terminal Equipment」の略だと思います。
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Re: Unknown (sirius506)
2008-02-01 15:24:03
実際のところ、ハードもソフトも単純なので、比較的基本的知識だけで作れます。現在のソフトは、32bitのARM命令を使ってもコードサイズは40KByte程度です。(このサイズにはフォントデータも含まれています。)

はい、DTEの意味はわかっておりますが、「どうして"DTEモード"と呼ぶのだろうか?」と思った次第です。"DCEモード"でいいんじゃないかと思ったわけです。

普通のPCと電話モデムの関係では、PC側がDTEで、モデムがDCEです。W-SIMはモデムみたいなものですから、普通はDCEと呼ぶのではないかということです。

自分の役割ではなくて、つながる相手の役割に基づいたネーミングと考えれば、辻褄が合うのかもしれません。DTEとつなぐ時のモードがDTEモード。PPPアダプタ(?)とつないで使うときのモードがアダプタモード。うん、なんだかこう考えると納得できます。
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陰ながら応援しております (robo)
2008-02-03 02:57:48
凄いですね。すでに通話できる状態なんですよね。
秋月のH8キット使っても出来そうですよね。がんばってください。ちなみにDTEモードの件、確かに不思議ですよね。
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Re: 陰ながら応援しております (sirius506)
2008-02-03 10:09:48
応援ありがとうございます。それなりにカッコだけはついたので、そろそろ次のネタを模索しなければいけませんが。。。

ハードは単純ですし、CPUへの依存性も小さいので、H8とかdsPICとかでもできると思います。I2CとSPIを使っていますが、機能的にこれらがなくてもGPIOとソフトでなんとかできますし。

ただし、ソフトのSPI制御でLCDのドットをひとつずつ塗りつぶしていると、時間がかかるでしょうから、CPUによってはパラレル接続できるLCDを使った方が良いかもしれません。
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