紫苑の部屋      

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12月歌舞伎ー歌舞伎座

2006-12-26 23:53:55 | 観劇
お家の芸、海老蔵はこれを引っさげて、パリに行くんですよね。
パリッ子に受けると思います。ぼたんさんも行くのでしょうか。
侍女の役で踊りを披露してくれて、違和感なかったですね。
松緑の維茂もよかった。おひげがよく似合って、美しい貴公子でした。
海老蔵、いい出来だったと思います。
新聞評ではちょっと大雑把で、踊りがいまいちとありましたが、
千穐楽にはだいぶ仕上がったのでしょう。
更科姫のまま突如本性が見え隠れする、それが面白かったですね。
成田屋でならではの、趣向かと。
9月に染五郎も鬼揃紅葉狩をやっていました。だいぶ違ってましたね。
華やかで格調も高く、今年最後の歌舞伎座のフィナーレ、楽しかったです。

12月はほかも面白かったですよ。
菊之助の八重桐、今年も菊之助は大活躍、
滝夜叉姫の時蔵は、もう貫禄です。そして妖しい美しさは抜群です。
落語の人情話から「芝浜革財布」、菊五郎の世話物はいいね。
江戸庶民の生活をえがく、こういう世話物好きなんです。
昔懐かしい納豆売りとか、獅子舞が玄関先で舞うとか、いいんですね。
子供の頃にはまだ見られた風景なのにね。
菊五郎は、12年ぶりという「出刃打お玉」これが最高でした。
出世ものだと、「一本刀土俵入」のようなきれいな話が浮かびますが、
これは28年の歳月が人を変えてしまう、リアルな現実を、
男勝りのお玉ばあさんが喝破します。
それでも後味のきれいな、いい演目です。

ところで、今月注目の俳優、團蔵さんです。
煙草屋源七の浅葱色衣装の粋な姿、大工勘太郎のイナセな職人、
小悪党の六蔵、返り討ちになりそうな剣客の敵役、大活躍でした。
全部役柄が違う、すばらしい人を再発見。
常磐津の人間国宝一巴(いちは)太夫(かけ声からするとそうらしい)ほんとうにいいお声でした。
歌舞伎座、今年も最後まで気を抜かずにいいものを見せてくれました。
来年もまた面白い歌舞伎をお願いしまーす。
12/26観劇


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