↑千手観音菩薩坐像 奈良時代・8世紀 大阪・葛井寺(ふじいでら)蔵
TVで紹介されて知った、道明寺の十一面観音さまに会いたい、と思って出掛けました。
きっと混むだろうとの予測に反し整然として、
係員の誘導は修学旅行の引率張り、おかげで思う存分に観音さまにお目にかかれました。
そのお姿の素晴らしさ、ただただ感嘆するばかり、
静謐ななかにも凛として、しかも暖かなまなざし、
後ろ姿まで美しいのです。
頭上の仏から右手の指先、台座に至るまで一木彫像だそうで、
現代の仏師が語っていたことを思い出しました。
一木のすがたから仏様が見えている、
彫るのではなく、彫りだす、
入魂というのではなく、木そのものの魂が表出してくる
この観音さまを見ていると、ほんとうにそのことばどおり、
おすがたをあらわした、と思えるのです。
↑十一面観音菩薩立像 平安時代8~9世紀 大阪・道明寺蔵
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