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紫苑の部屋      

観劇・絵画と音楽・源氏物語      
について語ります        

7月大歌舞伎

2014-07-27 15:09:55 | 観劇
夏祭浪花鑑
団七は、
床屋から出てきたときのイナセな男ぶり、が決まってナンボ、
そういう点が海老蔵ならでは…
ですが、今回はお辰がその美貌で上手、というところでしょうか。
中村屋の芸を踏襲した、とのコメントが出てましたが、
やっぱり、玉三郎のお辰、絶品です。

ところで、お辰の女の意地、現代人には理解しがたい恩義、
恩あるお主の子息とはいえ、遊蕩に耽った挙句人を殺めた放蕩息子、
何人もの人々の犠牲的精神に値する人物、とは言い難い、
しかし、封建社会の恩義、はそうした対象の如何に寄らない、精神の高みに達したものだったのですね。
それは暗黙の了解のもとに成り立っていた、社会規範だった、
「無私の日本人」のひとつの側面であったわけですね。
歴史を経た現代にあって、そうした人々が確かに存在した、と見てあげなくてはいけないのでしょうね。

さて、終盤は大立ち回り、
コクーン歌舞伎では、ミニチュアでしたが、
私はやっぱりお兄さんたちの立ち回りを見ないと歌舞伎を観た感じがしない。
そして、
左團次の三婦をはじめ、脇を固めた配役に助けられて、
中車の義平次も合格点、というところでしょう。

修禅寺物語

中車の夜叉王は予想通りの適役、といえます。
久しぶりの月乃助、先月休演となってしまった、右近さん、
元気で活躍のようす、安心しました。
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