紫苑の部屋      

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7月大歌舞伎―新橋演舞場昼の部

2011-07-04 22:30:11 | 観劇
昨年暮れ、あれだけ世間を騒がせた謹慎も、
3.11の前にはなんと些細なことであったことか、
今月の歌舞伎出演のこと、新聞にも小さく記事になっていました。

謹慎明けの演目は、襲名当時に戻ったかのように、神妙できっちりと演じて、
よかったと思います。
勧進帳の富樫、観客のなかから、弁慶だったらよかったのに、という声も。
そうでしょうか?
この勧進帳の座長は団十郎でなくてはいけません。
あのマスコミの嵐の中で、厳しく叱責して大きな愛情を息子に示していた団十郎さんの気苦労は並大抵ではなかったでしょうね。
たぶん世間には知られないところでの気苦労、なのでしょう。
海老蔵の富樫、セリフがきちんとすべて聞き取れる明晰さ口跡のよさ、ばっちりでしたね。

楊貴妃、高力士(日本でいう強力ごうりき、なのでしょうか?)
少し痩せて、新之助時代の光源氏を思わせる、美男ぶり、
宦官の性がいまいち伝わらなかった、のは、海老蔵は本来肉食系男子だからでしょうか?
いずれにしろ、すべては歌舞伎役者としてどれだけ成長していけるかが、勝負ですから、幸先よろしいようですね。


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