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バッハ無伴奏チェロのなぞ

2009-05-01 15:28:30 | 四季の折々
バッハの無伴奏チェロ組曲、
クラシックにそれほど詳しくなくても、
映画やドラマでよく聴く、もっともポピュラーな曲ですが、
なぞの多い曲でもあるのですね。
この曲の存在が知られたのは20世紀になってからのこと、
いまはチェロで弾きますが、
バッハが当時楽譜に指示したのは、ちがった楽器だったのではないか、
と最近いわれているとか。

そんななぞ解きも面白く、
また生演奏も聴ける、というので、
レクチャー&コンサートに出掛けてきました。
その楽器とは、肩に掛けて弾く
 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ
ヴァイオリニスト寺神戸亮氏の明快な謎解き
講師紹介で知ったのですが、
古楽器のなんともやさしい音色で楽しませてくれた北とびあ国際音楽祭で
中心的に活躍された方でした。

諸々の資料から復元されたこの楽器は、
ヴァイオリンとチェロの中間の大きさ
弦はチェロと同じ音階の4弦に、プラス高音部の1弦多い5弦、
これによって、チェロの難解だといわれる高音部がなんなく奏すことができる、
それから、左手の指の押さえ方、
チェロが半音ずつなのに比べて、ヴァイオリンと同じく一音ずつの指遣いなので、
この無伴奏の楽譜がスムーズに弾けるそうな、
現にヴァイオリニストの彼は、短期間でこの楽器が弾けるようになったとか、
加えて、肩に掛けていた当時のヴィオロンチェロの絵が残っている、
(その楽器は肩に掛けるにはとても大きく、弾きにくそうではある)
これはもう、納得ですね。

実際の演奏、第一番です。
チェロと同じ音階ということで、目を瞑れば聞き慣れた曲、
同じなのでしょうが、どこかちがっているように思えました。
Bachs1a.gif
↑バッハの妻が保管していた第1番の楽譜

2009/04/30 朝日カルチャー


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