day by day

癒さぬ傷口が 栄光への入口

『白い春』 #07

2009-05-27 | テレビ。
春男と村上がそれぞれどっちが父親らしいか争いをしてるみたいなのが哀しくもあり可愛くもあります。

熱を出したさちが心配で仕事そっちのけで上がるなと言われている2階(村上家の自宅)に上がりこみ、ちらかしながらも必死で薬を探したりお粥を作ってやる春男。
食べ物の好き嫌いを許していたり、さちは本当は友達とのホームパーティを自分の家でもしたいけどパン屋が忙しいからと遠慮していることを持ち出して村上に「それでも父親か」とどこか得意げ。
でもそのパーティの席でさちは村上に誕生日祝いをプレゼント。村上がさちと9年間親子として生活してきたそのことの積み重ねの重みを春男に見せつける。


とはいえ、春男と村上の間には以前のようなピリピリとした緊張感は消えつつあるような気がする。
村上が春男の存在に左右されない自分とさちの親子としての絆に自信が持てるようになってきたのもあるだろう。
春男が暴力団の上役の命令で殺人を犯したのは真理子の治療費を得るためだったということも知っているから、春男が根っからの悪人ではない、同じ真理子を愛した人間として僅かながらシンパシーを感じ始めているのかもしれない。


それに対し、どんどん神経質になっていってるのが佳奈子。
以前、佳奈子は姉が出産した時にも死んだ時にも立ち会っていなかったということをちょっと指摘したことがあると思うのだけど今回その事情が佳奈子自身の口から語られました。
真理子は両親との折り合いが悪く家出していたこと。
なのに両親は行方不明になった真理子のことばかりを心配して妹の佳奈子のことは省みなかったこと。
両親のために姉を探してようやく見つけた時にはすでに亡くなっていたこと。
そして、村上は死んだ真理子のことを今でもずっと愛し続けているのだということ。

詳細は描かれていないし佳奈子の主観語りなのでなんとも言えないけど、両親は「いなくなった子」(真理子)の心配は勿論するけど、今いる子(佳奈子)がどうでもよかったわけじゃないんじゃないか、と思う。
佳奈子は「良い子」だったのだろう。だから心配いらない。
親から信頼されて「放任」されてたのかもしれない。
でも、姉の方が私より両親より愛されてるというコンプレックスに繋がっていても不思議じゃないだろう。
そこへもってきて、姉の産んだ子を大事に育てている男に恋をしても彼は姉のことを忘れずに愛している。ここでもやっぱり「姉の方が私より愛されている」。
もういない真理子という存在が妹にとって大きな大きな超えられない壁。
だからいけ好かない春男であろうと、姉と比べる発言には激昂してしまうんだ。

真理子が残していったさちを育てあげることが、佳奈子にとってたったひとつ姉を超えるための手立てなのかも……
そんな気がしました。

そういう子には、お姉ちゃんよりあなたのことを愛してくれる人は絶対いるよと言ってあげたいところなんですが今現在回りにそういう人がいないので説得力ないのよねぇ。
親がその誤解を解いてあげることが出来ればいいんだろうけど、多分親も気づいてないんだろうし。


さて物語開始当初から、詐欺まがいの商法に手を出したり騙されたりして借金を作ったりしていた栞と勇樹。
むらかみベーカリーで働き始めた「おじさん」をつい邪魔しに行ってしまったりするんだけど自分でも理不尽なつまらないことをしているという自覚はある。
ただなんでそんなことをしてしまうのかは栞にはわからない。
勇樹は栞が春男を好きになってしまったんじゃないかと心配するんだけど。

多分栞の感情は恋愛感情に少し近くはあるけど、やっぱり本人が否定してたように少し違うかなという感じもする。
勇樹が春男に言ったみたいに、離れていってしまうのが寂しいというのは当たってるんだろう。あの子は馬鹿ですがそういうとこはちょっと敏いようです。
寂しいのに、春男はそれに気づきもしない。頭にきてブログに「村上さちは佐倉春男の娘」と書き込もうとして思いとどまり、ひとりごとっぽく「おじさん、ごめん」とタイプしてみる栞。
ええいこの子ってば可愛い!!<駄目だこりゃw


でもこうして色んな商売とかに手を出して借金作ったりして…
ついにのっぴきならない所に追い詰められそう。
次回、春男は栞と勇樹のために動いてくれるんでしょうか。
そしてそれがせっかく動きはじめたさちや村上たちとの新しい生活にどんな陰を落とすことになるのか……。
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