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ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

長老ゴリラ。

2016-04-20 00:50:34 | Weblog
子供がトンボを追う。どこまでも追ってゆくのだが、あれは何か、と考える。売っていくらという利益になるわけでもなく、またトンボが食えるわけでもない。トンボがもし食えるものなら、子供は追わないにちがいない。

by 司馬遼太郎。

あぁ、お腹が減ったなぁ。トンボって食えるのかな?美味しいかな?食ってみようかな?よし、食ってみよう!
でもなぁ。トンボを捕まえるのに労力を使って、さらにお腹が減っちゃうかもなぁ。やっぱやーめた。

by しんぐ。


とにかく、畑のベンチに寝転がっている場合ではない。と僕は思うのである。
寝転がっていれば、少しは状況がよくなるのではないかと、浅薄な脳ミソで考えたのだが、寝転がってすぐに気づいた。
「こりゃあ、寝転がっていてどうなるもんじゃない。しかも、こんなところで」

しかし、動けないのである。

動けないからじっとしている。

すると、カラスの鳴き声がたくさん聞こえるのである。カラスが何度も頭上を飛んで行くのである。
「まさか・・・死ぬのを待っているのではあるまいな」

枝豆の種を蒔いていただけなのに・・・なぜ、なぜ、こんな目に遭わねばならないんだ・・・。不幸すぎる。

枝豆の種、まだ蒔き終わっていない。がしかし、それはあきらめよう。もう無理だ。

種を蒔いた畝に水をあげなければならない。がしかし、それもあきらめよう。水を入れたジョウロを運ぶのは無理だ。

ただ一つ、帰る前にやらねばならぬことがある。そもそも、帰れるかどうか分からぬが、やらねばならぬことがある。
このままでは、カラスに蒔いた豆を食われてしまう。

そんなわけで、僕は最期の力を振り絞るがごとく、動き出した。

動き出した、と言っても、非常にゆっくりである。

カラスよけに、畝に不織布を被せた。非常に大変だった。でも、これで安心。
しばらく畑に来られなかったとしても、雨が降れば枝豆の芽は出ることだろう。

もう帰る。帰りたい。帰らせて欲しい。ほんとに。

でも、なかなか歩が進まない。痛いなんてもんじゃない。

そばにあったクワを杖にしてみた。

足が痛いわけではない。腰が痛い時に杖は役に立たないと、僕は知った。

しかし、腰が伸びない。腰が伸びないとどうなるか。。。

長老ゴリラみたいな歩き方になるんだよ。
おれ、初めて知った。

長老ゴリラ、しばらく安静が必要な気がするのです。

つづく。

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