ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

子ペンギン、飢え死ぬかもな。

2017-11-15 01:52:24 | Weblog


オーストラリアを、想像もつかないくらい広大なオーストラリアを車で走って旅をした。

カンガルー。相当いる。
オージーの車にはカンガルーバーという巨大なバンパーが付いている。カンガルーと衝突しても車は壊れない。カンガルーが吹っ飛ぶ。ちなみに僕の古い車には付いていない。カンガルーに当たったら、イチコロで壊れる。

エミューもいる。エミューは群れでいる。時々エミューの群れと並走して走る。エミューと共に夕陽に向かって一直線の道を走る。

コアラはなかなか見られない。ユーカリの森はそこら中にある。だからきっと、本気で探せば見つけられる。車でビューンと走りながらではなかなか見つけられない。
ユーカリの木は種子保存の法則で、時々自然発火をするらしい。ブッシュが燃える火事のことをブッシュファイアーと呼ぶ。
車で走っていると、頻繁にブッシュファイアーに出会う。大抵の場合、消化活動などしない。人が住んでいる地域以外では消化活動などしない。自然に鎮火して、ユーカリの種が高熱で弾け、新しいユーカリの森になる、という仕組みらしい。
ブッシュファイアー後の焼け焦げた大地を散策すれば、丸焦げのコアラちゃんたちに会えるらしい。死んだコアラに会っても仕方がないので、僕は探さなかったけどね。

森に行くとワライカワセミがいる。クックァバラ。
ベーコンで誘き寄せる。ベーコンを見つけたクックァバラは、ベーコンをクチバシに挟んでペロリと丸呑みにする。そして、鳴く。「クゥッカッカカッカッカッカ!」。すげぇ、うるさい。
でも、楽しいから何回もベーコンを投げる。クックァバラは何回もベーコンを取りに来て、何回も呑み込んで、何回も鳴いてくれる。

フィリップアイランドにはフェアリーペンギンがいる。世界最小のペンギン。妖精みたいなペンギン。
親ペンギンは海へ魚を取りに行く。産毛だらけの子ペンギンはジッと親の帰りを待つ。見ている僕らもジッと待つ。
親ペンギンが帰って来て、子ペンギンに獲ってきた魚を口移しで食べさせる。実のところ、親ペンギンと子ペンギンの大きさにはほとんど差がなかったりする。だから、子ペンギンよりも、親ペンギンの方が可愛かったりする。
フィリップアイランドには南極からの風が吹き付ける。相当寒い。耐えきれず建物の中へ入る。建物の中から妖精ペンギンたちを見ることができる。
僕がいる建物の窓のすぐ下で子ペンギンが親の帰りを待っていた。向こうの方から親ペンギンがやって来た。感動の再会の場面である。ところがである。親ペンギンは窓と窓の間にある50センチほどの柱の逆側に帰って来てしまった。
あれ?子ペンギンちゃんがいない。親ペンギンは鳴く。鳴いて呼ぶ。
あれ?親ペンギンが鳴いていると子ペンギンは気づく。子ペンギンは親ペンギンを呼んで鳴く。
あれ?すぐそばで子ペンギンの声がする。親ペンギンはもっと鳴く。
ん?親ペンギン、親ペンギン、どこどこどこ?と子ペンギンはさらに強く鳴く。
柱を挟んで50センチ。こちらから見えるのは、左側の窓の外に子ペンギン。右側の窓の外に親ペンギン。真ん中に柱。あーーー、イライラする!そこにいるよ!そこにいるよ!気づけって!!!
そこで見ている世界中のみーんながそう思っていたんだよ。

つづく。

写真は五色沼。毘沙門沼。青いねぇ。

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