ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ブランド立ち上げ記念プレゼントのお知らせ。

2017-08-25 23:21:17 | Weblog


さりげなく、クラフトブランドを立ち上げましたのでお知らせしておきます。ふふふ。

「Lion to Hachimitsu」と申します。今後ともどうぞよろしく。

ブランド立ち上げ記念ということで、明日のライブでジャンケン大会を実施します。レザー小物〜A賞〜D賞まで、ご来場のみなさんにもれなくお届けいたします。

お楽しみに。


8/26(土) 下北沢lown
「月に向かって吠えるライオン」
sing from trash box jam)

open 18:00 start 19:00
ticket 2500yen plus drink

俺たちのファッキンオクトーバーに捧ぐ。

2017-08-25 12:42:34 | Weblog


明日はライブだ。明日がライブだ。
下北沢lownへようこそ。

今回のライブのテーマは・・・「22歳」。と、「旅」。

つまり、22歳の時に作った唄を歌う。もちろん、22歳の時に作った唄以外も歌う。

そろそろこの話も締めなければならない。


僕らは、その年の十月を、「最悪の十月」と呼んでいた。英語にすると、Fuckin' Octoberである。

それはたぶん、二人とも、十月に大失恋をしたから。だったかなぁ。どうだったかなぁ。

とにかく、「ファッキンオクトーバーに捧ぐ」というのが合言葉だったような気がする。


僕はロントモの部屋にいる。

ロントモが言う。

「シング、曲を作ろうぜ!」

僕は言う。

「うーん・・・どうかなぁ」

ロントモが畳み掛ける。

「シング!曲を作ろうぜ!一緒に!」

僕はロントモの部屋にある「迷走王ボーダー」というタイトルの漫画なんかを読みながら言う。

「うーん・・・どうかねぇ」

ロントモは諦めない。

「さぁ、紙とエンピツだ!さぁ、作るぞ!」


共作ってのが苦手だ、僕は。
共作を試みて、成功した試しがない。
ほとんどの場合、我がぶつかり合って途中で終わる。
だから、「どうかねぇ」と言ってはぐらかしているのに、ロントモはしつこい。

漫画を取り上げられた僕は、仕方なく、エンピツを手に取る。

ロントモは胸を張って言う。

「テーマは、おれたちの最悪の十月に捧ぐ、だ」。

・・・ふーん・・・。

「シング、真面目にやれ!」


ロントモとの共作は楽しかった。
空想の世界である。小説を書くようなものである。
自分たちに見立てた主人公の二人を、カッコ良く立ち回らせるのである。
言葉を生み、操り、踊らせ、削り、消し、比べ、選び、組み立てていく。

大切なのは世界観であり、僕らの22歳の世界観が似通っていたせいもあり、そうなると、そこには創造という楽しさしかない。

出来上がったのは、ツキのない主人公二人が、巨大な世界に挑み、敗れ、ボロボロになって、やっぱりツキはないままだが、それでもニヤリと笑い、レール無き荒野を歩んで行こうとするという話。つまり、笑っちゃうくらいどうでもいい話。

笑っちゃうくらいどうでもいい話ではあるのだが、22歳の僕とロントモにとっては、じゅうぶん過ぎる「道しるべ」となる唄なのである。

誰にも相手にされなくても、笑われても、バカにされても、自分の選んだ道を笑いながらゆく。そういう、「決意表明」みたいな唄なのである。


自分の部屋に戻った僕は、すぐにこの唄を録り始め、その日の夜にはロントモの部屋へ完成品を届けに行った。

カセットテープを再生し、目を閉じで聴いていたロントモは、少し泣いていたような気がする。

「すげぇよ、シング。・・・こことこことここは、俺が考えた歌詞だよな。いいよなぁ、こことこことここ。なっ?」

僕とロントモは、そんな風に大層仲が良かったんだ。

これが、僕らの「最悪の十月」近辺にに起きた出来事であり、僕らが過ごしたいくつかの季節。


ちなみに、この唄はライブでは歌わない。
なぜならば、ちょっとだけ、恥ずかしいから。ははは。


「Hard Luck Baby」

街を埋め尽くす顔のない人ごみの中に無意味にしゃがみ込み
俺たちを拒絶する全てのものに敵意を剥き出しにしてる
昨夜盗んだ白いタブレット噛み砕き勇気のカケラを手に入れる
どうせ後悔がついてくるなら 俺たちは行ける所まで行ってみようぜ

いつもの店で奴と俺は不安と憂鬱をテキーラに託す
仲間達はあいつ等を恐れてカードを捨てて行っちまった
今夜レディオのレノンの力を借りて俺たちのゲームを始めようぜ
さぁ早くダイスを転がせよ 勝ち目なんて無くてもいいのさ

Hard Luck Baby
俺たちは神にも見放されちまった堕天使さ
大切なものに気づいてしまっただけなのに
夢を見るチャンスはそこら中に転がってるさ
道を外して不幸になってみるのもいいもんだぜ
Hard Luck Days No More Give Up

パーキングエリアに追いつめられヘッドライトに照らされた奴と俺
勝ってはいけないルールを破って制裁を受けようとしてる
閃光が闇を切り裂き銃声が静寂を打ち壊す
奴と俺は目くばせを交わした 約束の場所で落ち合おうぜ

ボロボロのカラダを引きずりながら俺はガードの壁に寄りかかる
奴の姿は見当たらない 傷口から流れる血を拭った
あきらめにも似たため息を漏らし俺は目を閉じて天を仰いだ
口笛が鳴り振り返ると 這いつくばってる奴が笑ってた

Hard Luck Baby
俺たちは誰にも見向きもされない堕天使さ
見失う恐さに気づいてしまっただけなのに
探そうぜ俺たちだけがたどり着ける場所を
傷ついて立ち上がれなくなっても笑っていようぜ
Hard Luck Days No More Give Up

仲間達はベッドの中で暖かで窮屈な夢を見る
俺たちは凍てついたアスファルトでコークスクリューのスリルを感じてる

Hard Luck Days No More Give Up

Written by kei and sing


8/26(土) 下北沢lown
「月に向かって吠えるライオン」
sing from trash box jam)

open 18:00 start 19:00
ticket 2500yen plus drink

ドロボウです!インターポールに通報してください。

2017-08-25 07:41:51 | Weblog
なんていう名前の街だったろう?・・・まったく覚えていない。

キャンプ場だったよう気がする。

夜、自動販売機でコーラを買ったら、お釣りがたくさん出て来た。ボタンを押すと釣り銭が出てくる。なんでだろう?ボタンを押すと釣り銭が出てくる。何度押しても釣り銭が出てくる。厳密にいうと釣り銭ではない。コインが釣り銭のところに出てくるのだ。なんでだろう?神様からのプレゼントかもしれない。

コーラを一本と、ポケットが膨れるほどのコインを、僕は手に入れた。厳密にいうと、これはドロボウである。いや、今にして思うとドロボウではあるのだが、その当時は神様からのプレゼントだと思っているので、恩赦が与えられると、僕は想う。どう?どう想う?
いや、どうでもいい。だって、どちらにせよ、大昔の話だ。もう時効だ。

僕は西オーストラリアにいる。テントを張りながら、車でオーストラリアを旅している。

一年間、オーストラリアにいる間、僕とロントモは手紙を送り合った。何十通も送り合った。

オーストラリアに行くと僕が告げた時、ロントモは「なんで行くんだ?」と、少し否定的に、少し淋しそうに聞いて来た。
僕らは一緒にバンドを組んでいたから、そのバンドは解散ということになる。

僕は、オーストラリアに行きたかったわけではない。・・・行かなければならなかったのだ。それは、僕が大人になるための事情だ。逆にいうと、僕が大人になりたくないがための事情だ。

僕は、僕自身を島流しの刑に処す。一年間。
なぜか?
ずっとずっと「自由」でいるため。
それは、不安と葛藤の中で僕が考え抜いた、僕の生き方である。逆にいうと、僕の逃げ方である。


公衆電話に入って、パンパンのポケットからコインを取り出して国際電話をかける。ロントモの電話番号をプッシュする。

留守番電話の声。メッセージを残しなさいと留守番電話が言う。

僕は言う。「いい唄が出来たぞ」。

そして、出来たばかりの唄のサビの部分を歌う。

歌っている間に留守番電話はピーっという音を立てて切れてしまった。

僕は受話器を戻して、公衆電話から出る。

パンパンになったポケットをポンポンと叩きながら、「おれはラッキーボーイだなぁ・・・ロントモは喜ぶかなぁ」などと思いながら歩いている。

ふと、不安になる。

あれ?今かけた電話の相手は本当にロントモだっただろうか?ん?番号を間違えたりはしていないだろうか?もしも間違えていたら大変なことだ。留守番電話に知らない男の絶叫ソングが吹き込まれている。すごーく不安になった。が、確かめる術はない。

「まっ、いっか。おれはラッキーボーイだ。あぁ、早く日本に帰りたいなぁ・・・。」

そんなことを想いながら僕は、ポケットをジャラジャラさせながら歩いていくのである。

つづく。


「Bye Bye Buddy」

五番街の裏通りで俺たちは音を奏でてた
客の背中ばかりが見えるバーの片隅で
音さえ出せればそれでいい 売れない花売りにウィンク
俺たちは夢を転がし回ってた

仲間の何人かはいつしか道を変えて進んだ
残った奴らは今でもバカげた夢を見てる
あぁ疲れを知らない愛しき者たちよ

何処かで出逢えたら 約束を果たそうぜ
何処かで出逢えるさ 変わらない笑顔で

五番街の裏通りに天使たちの賛美歌が聞こえてくる
彼女たちを追い回しては夢中で踊ってた
明日の事さえ分からずに不安と快楽の狭間で
情熱を糧に今を唄ってた

仲間の何人かは安らかな眠りを手に入れた
残った奴らは今でも朝に怯えている
あぁ眠りを知らない狂った狼よ

何処かで出逢えたら 約束を果たそうぜ
何処かで出逢えるさ きらめいた眼差しのまま


仲間の何人かはチケット片手にビールをあおり
残った奴らはステージの上で弾けてる
あぁ終わりを知らない俺たちのsweet dream stand!

何処かで出逢えたら 約束を果たそうぜ
何処かで出逢えるさ 変わらない笑顔で


8/26(土) 下北沢lown
「月に向かって吠えるライオン」
sing from trash box jam)

open 18:00 start 19:00
ticket 2500yen plus drink