ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

この旅一番のショックな出来事

2009-09-16 21:33:29 | 2009夏北海道ツーリング~旅日記
毎日いいもの食べてると思ってるでしょ?

土地土地の名産を食べ歩きながら、超贅沢な旅をしてると思ってるでしょ?

いえいえ、実際は質素な旅です。ホントです。


朝ゴハンは前の日の残りゴハンにふりかけをかけて食べてます。冷たくて美味しくないから、無理矢理詰め込みます。強制食事です。

昼はなるべく土地のものを食べるように心がけてます。でも高くて手が出ない場合は食べません。お金を払うに値しないようなものにもお金は使いません。

夜ゴハンは基本的に、ゴハンを炊いてレトルトカレーやらなんやらをかけて食べます。副菜なんぞありません。小さいお皿の一杯のカレーやらなんやらでおしまいです。一口一口、大事に食べます。

ちなみに、今日はホッキ貝と牛乳にしかお金を使ってないよ。500円。


で、本題。

雨の中、仕方なく着た合羽。何も見えない状態で走って、暗やみと霧と雨と不安の中、迷いながらやっと辿り着いたキャンプ場。
雨の中、合羽を着たまま、ヘルメットも被ったまま、テントを立てる。暑い。

なんとか荷物も全部運び入れ、やっとゴハンの準備。買い出しに行きそびれたので、お米の残りは0.5合。まぁいい。全部炊く。
作る段取りも慣れたものだ。
まず、お米に水を入れて寝かす。そして鍋いっぱいにお湯を沸かす。沸いたら、その鍋を外し、お米の鍋を火にかける。沸いたお湯をカップに注ぐ。今日は紅茶。鍋に残ったお湯にレトルトカレーを突っ込んでおく。
紅茶をすすりながら、ゴハンが炊けるのを待って、炊けたら鍋を交換。ゴハンを蒸らしている間に、レトルトカレーを熱くする。うーん…無駄が無い。完璧な仕事振りだ。

鍋の蓋にゴハンをよそって、温まったカレーをかけたら出来上がり。最近のレトルト、安くても美味しいんだよ。ビーフシチューも美味しいよ。

で、出来上がったらあとは食べるだけ、でしょ?

今日も美味しそうに出来たカレーをね、食べようとしたらね、把手がグニャリって曲がったのさ。把手がグニャリって曲がったらこぼれるさ。完全に半分こぼれたさ。命のゴハンがこぼれたさ。もう目の前だったのに…。

ひどいよねぇ、把手。ひどすぎるよねぇ、把手。

でもいいの。サフ吉さんがくれたきゅうりと梨を食べたさ。
具無しカレー(具は全部こぼれた)ときゅうりと梨。意外にヘルシー、そしてバランスがいい。

ね、質素な旅をしてるでしょ?誤解してはいけないんだよ。

あぁぁさんまの刺身が食べたいなぁ。ぶどう海老が食べたいなぁ。

何もない場所

2009-09-16 20:28:12 | 2009夏北海道ツーリング~旅日記
開陽台…。

何もない場所へ僕は来た。

ただ星を見るために僕は来た。

地平線を見渡すために僕は来た。

雨は上がった。まだ雲は晴れない。

星が見えるまでここにいる。

流れ星を1000個見るまでここにいる。

何日でもここにいる。

もしもそのせいで、他に何も見られなくなったとしても…

そのために来たのだからそれでいい。

もしも星を待っている間にこの旅の終わりが来たとしても…

そのための旅なのだからそれでいい。


少し星が出てきたよ。少し寒くなってきた。


開陽台…。

何もない場所へ僕は来た。

星を見るために僕は来た。


星を見れない君には…

少し季節外れの、はまなすの花をあげるよ。

とどわらケ原で寝そべって

2009-09-16 15:07:50 | 2009夏北海道ツーリング~旅日記
オーストラリア南東部にメニンディーという場所がある。湖の中に枯れた木がたくさん立っている。
枯れてなお、壮絶な存在感を醸し出すその風景に、僕は長い間見とれていた。
あまりの衝撃に、千キロもの回り道をして、二度も訪れたほどだ。

野付半島のトドワラ。海水の侵食により枯れた松の木の墓標。
ここにもまた、時の流れと、物言わぬ存在感と言う名のロマンがある。

呆然としちゃうよな…


もしももう一度メニンディーを訪れることが出来て、あの木々がまだそこに立っているのを目に出来たなら…
その時に僕は、人生の意味を知るのかもしれないな。

トドワラと言う名のロマンを見つめながら、そんなことを思ったんだ。

トドワラへと続く道

2009-09-16 14:37:48 | 2009夏北海道ツーリング~旅日記
ゆうべ一緒の宿だったバイクで日本一周を目論む青年は、通常一時間かかる散策を半分の時間で終わらせると言っていた。どうやって?と聞くと、走ります!と言っていた。見所を全部観ながら、急ぎ足で日本一周をすると言う。面白い。
横で聞いていたのびたくんが、道が狭いから走れないよと言うと、いや、気合いで走ります!と言っていた。彼なら走れそうだ。


僕はのんびりと旅をしてる。彼はスーパー急ぎ足で旅をしている。それでいいんだ、と僕は思う。

それぞれに、それぞれの旅がある。

あの雲のせい。

2009-09-16 13:54:20 | 2009夏北海道ツーリング~旅日記
雨はひどくなる一方。シビジロウの声が聞こえた。

雨なんぞ、走って抜けろ!

それもそうだな。ブルルン、僕は走りだす。

間もなく雨雲を抜ける。服がびしょ濡れになってしまった。またもやシビジロウの声が聞こえる。

服なんぞ走って乾かせ!

それもそうだな。僕は濡れた服を風になびかす。シビジロウの声が聞こえる。

走れ!シング!

はい!走ります!あっ、もう着いちゃった、野付半島。