香港に出張で来ているのですが、飛行機で
『ビクトリア女王世紀の愛』を見ました。
そして香港に着いたら、香港のビクトリア
公園が見下ろせるホテルに宿泊。なんだか
不思議な縁です。
上の写真は、香港のビクトリア公園の一角
にあるビクトリア女王の像。この公園が
実はビクトリア女王にちなんだ名前だと
いうことはあまり認識されていないと思い
ますが、この像があることからも歴史的に
由緒ある公園なのですね。
そして、こちらはホテルの部屋からの景色。
手前の右側の緑の多い場所がビクトリア
公園です。この中にさきほどの像があり
ます。じつは、この写真の中の建物群の
向こうに見える山はビクトリア・ピーク。
香港を代表する観光スポットです。
そして右手に見える海はビクトリア・ハー
バー。この一枚の写真の中に、ビクトリア
女王にちなんで名付けられた地名の場所
が3つも写っています。
香港はアヘン戦争の結果、1842年の南京
条約でイギリスに割譲され、1860年には
九龍半島もイギリスに割譲されます。また
1898年の7月1日に、新界地域の租借
も行われ、これが99年の期限ということで、
1997年の7月1日の香港返還へと繋がるの
ですが、実は香港割譲はすべてビクトリア
女王の在位期間(1837年から1901年)の
出来事だったのです。
18歳で即位し、英国を世界最強の国家に
導いた女王ということで、1877年には
初代インド女帝ともなっています。
シンガポールにもビクトリア・ストリート
という地名や、ビクトリアシアターという
名前が残っていますし、オーストラリアに
はビクトリア州という州があります。
今の時代で考えても壮大なグローバリ
ゼーションの世界で、気が遠くなりそうな
スケールです。前例のない案件とかも
多かったでしょうし、プレッシャーも相当
なものがあったんでしょう。大変な時代に
大帝国を統治したビクトリア女王の力量に
あらためて敬意を表したいと思います。
で、こちらが映画の予告編。
そしてこちらが映画の公式サイトです。
http://victoria.gaga.ne.jp/
この映画の中で一番印象的なのは、パレード
の途中で狙撃されるのを夫のアルバートが
身をもってかばうシーン。銃弾を受けた夫に
ビクトリア女王が「なぜそんな馬鹿なことを
したのか」と聞く。すると夫アルバートは
答える。「ぼくの代わりはいるが、君の
代わりはいない。そしてぼくにとって君
は唯一の人」感動的なシーンです。
ビクトリア女王の治世を支えたのは夫
アルバートの献身的な愛だったというわけ
です。でもこの人、42歳の若さで死んで
しまうんですね。
ビクトリア朝というのは、産業革命まっさ
かりの時代で、科学と芸術が花開いた時代
です。ディケンズや、オスカーワイルド、
バーナードショーや、数々の詩人たち、
画家たち、そんな活気のある時代だった
んですね。
今日、これから、香港から羽田に向かい
ますが、ビクトリア女王がいたからこそ
今の香港が香港として繁栄しているんだ
なあと思うと、イギリスの影響力と偉大
さを感じざるをえません。
来年はロンドンオリンピック。再び
イギリスが世界の脚光を浴びることに
なるのかもしれません。
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