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マールイ 1月12日 「ドン・キホーテ」 松本公演 感想②
日本のバレエファン的にはベルリン国立バレエまっさかり、なのでしょうが、あいかわらずまだマールイ気分の抜けきっていない当ブログです。
(そしてスケートオタクとしては、世界選手権@東京のためのチケット取りであたふたしていなくちゃいけないのですがーーーー。
そちらはですね、今の仕事の状況で、ほんっとに、ほんっとに、難しいんですよ。
万が一奇跡が起きて、1日でもチケットが手に入ったら出かけようとは思っておりますが。。。
何度も書きますが、転職は計画的に!ですし、異動のことも考えておくのは懸命ですな。)
まーその。
今マラーホフ(ウラディーミルのほうのマラーホフ)を観ておかねばいけないということは重々承知していますし、
それは昨年末の小林くんの一時的ダンサー復帰(もうこれが最初で最後だと思いますが)を観に行かなかったことも、自分のバレエ観賞歴の中ではちょっとした損失だとわかっております。
しかし身体はひとつしかないわけでして、選んだのはマールイであり、
そしてベルリン国立バレエにしても、マールイだけで手一杯、ここできちんと自分の仕事に改めて向き合わないと、自分の生活もバレエもスケートも、全て中途半端になってしまうと思いますので、マラーホフには手を合わせつつ。。。。
バレエ仲間さんからはマラーホフ×エイフマン×チャイコフスキー×ベルリン国立バレエの芸術の極みについて、素晴らしい感想を送っていただき、ちょっとだけ、マラーホフの舞台を想像させていただいています。
ありがとうございます。
マラーホフがモスクワ、というかロシアを出て行ってしまったことは、
ロシアの芸術界にとっては国家的損失だと思います。
でも彼がベルリンやヨーロッパ(アメリカンバレエシアターもですが)で成し得たこと、
彼が蒔いた種は、、、、世界のバレエファンにとって、素晴らしい贈り物だと思います。
これこそ、ほんとの「マラーホフの贈り物」だと思います。
彼と同時代に生きていられる我々は幸せものだと思います。
って。。。えーと、マールイの感想の前に何を長々と(苦笑)。。。。
ではでは感想①の続きでございます~。
感想②
キトリのお友達
東京初日のターニャ(ミリツェワ)&エカテリーナ・クラシュークはヴィジュアルというか、アダルトな雰囲気というか、そういう面ではヴィカ&ルジの舞台に似合っていたのですが、
はて、2人のお友達の踊りの面でのコンビネーションであったり、
キャッキャとした楽しいお遊び含めた演技面だったりでは、ちょーっともうひとつかな?
クラシュークがはじけきれていないなあ、という感じでした。
クラシュークのことはわりと好きなんですけども、コミカルな役でのいい意味での「遊び」の部分がまだまだかなあと。
東京2日目のサビーナとティッカちゃんにいたっては、
ヴィジュアル的なバランスはオッケー。
踊りもまあサビーナとティッカちゃんだとかなり開きがあるものの、今回は3幕のヴァリアシオンをお友達が踊るというわけではなかったので、そんなにティッカちゃんが見劣りするわけでもなく。
しかーし、なんつか、まだティッカちゃんは、、、演技に照れがものすごくあってですねぇ。
闘牛士だったり、ミーシャ(・ヴェンシコフ)のエスパーダとの絡みに関しては、、、
「え????嫌なの???」というくらいに大人しい演技で(笑)
こういうときの小芝居では俄然張り切るマスロボエフもミーシャもなんだか遠慮気味。
そんなわけで、多少消化不良のまま東京2日間のお友達だったのですが。
いんやー、松本のターニャとカミロワ組は、良かったよぉ~~~~~~。
アダルト組ではありましたが、それなりにキャッキャとしていましたし。
義理の親子組の黄色さんであるターニャ&ニキータも、
オレンジ組のカミロワ&ジプシー役にそなえて頭チリチリのマスロボエフも、
小芝居炸裂やりたい放題。
でも悪目立ちとかしているわけではなく、街の人々に馴染んでいて、舞台に彩りを添えていて、
何より、明るいキラキラ美人なターニャと正統派美女のカミロワの組合せですからね、
華やかなことこの上なしってもんですよ。
あたしの脳内ではゴージャスなひまわり(ターニャ)とオペラピンクの薔薇(カミロワ)が踊っておりました。
1幕のバジルとお友達との3人の踊り、ここは大好きな場面なのですが、
好きな3人の組合せであるのと、3人の押しの強さがほぼ拮抗していてバランスがよいのとで、
楽しいひと時でした。
こう、バジルを頂点とした鋭角的な二等辺三角形的な3人でも、それはもちろんバジルがスターダンサーであったりしたら良くあることですし、それはそれでいいんですけども、
この日はピュア・マールイを味わうために出かけたのですから、
あの3人の組合せというのはまん丸のお月様を見ているような充実感・安心感がありました。
ここでドキドキしないっていうのもどうなのか?ですけども、
別の意味でちょっとドキドキしていたからいいんです。。。
(プハチョフが変なところで滑ったりしていたからねー、ほんとにビビりましたよ!!!兄貴、大丈夫か?ってね。プハチョフって、たまに、、、大チョンボやらかしますよね・苦笑)
2幕の酒場での2人の飲みっぷりも豪快でした・笑
ああ、この2人で3幕のヴァリアシオンを観られたらなー。
まあカミロワはグラン・パに入っているから、3幕でも観られるんですけどもね。
そしてカミロワが入っていないグラン・パもちょっと考えられないですし。
街のみなさん
東京2日間で、サンチョパンサのおデブっぷりをマイムでみんなにアピールしていたのはマックス(ポドショーノフ)の担当でしたが、松本ではマックスがガマーシュで抜けるから、そこはヴィノグラードフがやっていたのかな?
あれ?
うーんと、、、ラプシャノフだったかな?いかん、兵庫のジゼルの鷹匠組に何かが上書きされつつある、、、うん、そこは確か、ヴィノグラードフだった、、、はず(苦笑)
ラヴリネンコやリヒテルやスホワやマルティナといったお姐さんちっくな方々のスペイン女性は観ているだけでうっとりです。マルティナは年が明けてからは、王妃さま役ばかりで踊っている姿に飢えていたので、ここでの街の女性の役や、夢の場のチュチュ姿を堪能いたしました。
彼女の王妃さまやジゼルの貴族・眠りの森の美女の貴族などは絶品ですが、
やっぱり踊っているところも観たいのですよ~。
(兵庫で少し彼女とお話できたのですが、今のお気に入り・思い入れがあるのはやはり「王妃」だそうです。それからバヤデルカの扇子ちゃんたちも好きだとか。
次回は「歴代王子やアルベルトについての印象」などを聞いてみたいものです。
コリパエフやヤフニュークといった若い世代についてはどう思っているのか、「王位をまかせて大丈夫なのか?」とか(苦笑)
それからわたしは「ジュドさまはいかがでしたか~?」って聞きたいです。
ジュドのときは、彼女、、、貴族だったのか、ジゼルのお友達だったのか、ちょっと覚えていませんが。
ああ、それにしてもジュドは凄かったよ。。。。)
闘牛士たちの大きい組もはじけていましたが、街の男性たち、中くらいの背の人ややや小柄な方々は、、はじけていたってのもありますが、やはりみんな、上手いよね!
丁寧でしっかりした踊りがとても好もしかったです。
ジプシーの野営地
駆け落ちしてきたキトリ&バジルですが。。。。
仕方ないのかもしれないですが、ヴィカもそうだったけどもね、
キトリの髪飾りがドルシネアに備えて赤から白になっているのがねぇ、気になりました。
そこはまだキトリなんだから、赤のままってわけには、いかないんでしょうねぇ。ふー。
この日のジプシーの頭領はマスロボエフ。
12月にパンフレットを買った時点ではサーシャ(オマール)とアルジャエフとマスロボエフがキャスティングされているのをきちんと読んでいたはずなのに、松本へ来るまで、マスロボエフが踊るんだということはすーーーーっかり忘れていました。
(東京でサーシャとアルジャエフが踊ったんだから、冷静に考えればここはマスロボエフのはずねんですけどもね・笑)
しかも開演前に配役された件のキャスト表で
「ヴァリエーション マスロボエフ」でしたからね・苦笑
で、まあ、ファンの思惑はいろいろで、マスロボエフで喜んでいる方もいれば、ほかの御贔屓さんで見たかったから悔しがっている人もいるわけで。
ほらねー、光藍社さん!
こんなふうに、どんな役柄にも、固定ファンはいて、ドンキにそれなりの思い入れがあって、
松本だってどこだって、出かけちゃうんですよ!
シヴァコフのエスパーダを観たいがために、東京を蹴った人もいるんですよ!
わたしみたいに、仕事の休みが不規則、逆に言えば、休みはある程度自在な職種な輩は、
東京も松本も観ようと思えば観られますが、
ふつうの会社(日曜、あるいは土日休みで平日はほぼ定刻で勤務)の方々は、
半休や有休とったり、早退したり、仮病つかったり、それはそれはものすごい努力をして松本まで出かけるんです。
ね、だから。。。。ドン・キの公演増やしましょうよ~(笑)
あー、そういうわけで、マスロボエフのジプシー男爵、じゃないや、ジプシーのボスです。
開演前に「ほんとにマスロボエフかなー、違う人が踊るのかなー、だったらサーシャもいいけど、アルジャエフ&スホワってのも観たいなー」などと妄想していたワタクシでしたが、
1幕のオレンジさんな闘牛士を踊っていたマスロボエフはチリチリ頭でしたので、
「やっぱりマスロボエフが踊るんだなぁ」と思っておりました。
なかなか良かったですよ~。
女ジプシーとの絡みも情念たっぷりで。
ええと、サーシャ&ノヴォショーロワさんはですね、全くもって文句なしのすんばらしいジプシーであります。
で、ワタクシ的に好きな土臭くてそこそこに濃ゆ~いアルジャエフのジプシーなんですがね、
なんつーか相方が原ちえこ描くところの「実は大公の落とし胤」(←フォスティーヌかよ)なオスマノワだったからさ、ドロドロした情念みたいなのはちょっと物足りなくってね。
ここはやはり、ある程度歳のいった姐さんが踊ってくれないとさ、、、魅力半減なんですよね。
そんな意味で、マスロボエフとスホワのバランスが心地よくて、ええ、なかなか見応えありました。
ってか、、、アタシはスホワばっかり観ていたんですけどもね・笑
スホワは最近はほとんどコール・ドに埋没していて、こんなふうに役の名前がポンって出るのって久しぶりだと思います。
彼女のちょっと落ち着いた感じだったり、バタ臭い感じだったり(バタ臭いって、いつの言葉ですか、ってな感じですが・笑)、土臭い感じが、うら悲しい女ジプシーの味わいをよく表していて素敵でした。
例えばノヴォショーロワさんだったらば、大迫力のジプシーもイタコみたいなジプシーも、いろいろ変幻自在だと思うのですが、(そして毎回絶対に我々の期待値を裏切らないすばらしさ!)
スホワのジプシーはある意味、身近で、誰もがもしも人生の岐路で何か違うところに入り込んじゃってしまって、「振り返ったらアタシって、、、、、」な喪失感、
誰にでもありうるかもしれない、悲哀感が感じられて、、、、じわじわと来る感動的なジプシーでした。
ジプシーの男性陣は、ここでも街の男性陣が気を吐いていましたね~。
ワタクシはラプシャノフやペトゥホフの踊りが素晴らしいなと思って観ていました。
人形芝居なんですけども。
あれは誰がやっているのですかね~。
これも一度聞いてみたいです。(誰に・笑)
ええと、ここの人形芝居を観ていていつも思うのは、ペトルーシュカの世界だったりします。
ムーア人みたいなのも出てくるし。
それからいかにも悪いヤツっぽい、帽子の髭男!
香具師というか、山師というか、、、えーっと、ゴメンなさいですが、どういうわけかここで頭に浮かぶのはセルゲイ・ディアギレフだったりして(笑)
ごめんなさいよー。
彼がいなければ、、、世界のバレエ界は、全く違ったものになったでありましょうから、
彼に対してなんらうらみは無いんですけどもね。
どうしてもあの帽子男はわたしの中ではディアギレフなんですよ。
夢の場
。。。。に行く前の、バジルの立ち去り方。
ルジは上手の舞台裏(にいると見立てたジプシーたち)に向かって、「おーい、今、そっちに行くぜ」ってな手を振ったりして舞台を去っていきましたが、プハチョフはそれは無かったかな。
サンチョパンサに「あとは任せるぜ!」ってふうに去っていくのでした。
(あ、もちろんルジもサンチョに任せるぜ、ってお芝居をしてましたけども)
あ、そうだ!ちょっとここで書くのもあれなんだけど、
白鳥の湖の湖畔の場のラストで、プハチョフははっきり愛を誓うマイムをしていたけど、
ルジってやらない回が多かった????
名古屋と兵庫ではやってなかったよね!あれはどうしてなんでしょう!!!!!
さて、夢の場です。
美しかったです。。。。。。。
いやもう。。。。。
ターニャはいなかったですが、カミロワはしっかりいましたよ。
コシェレワやコチュビラやターニャやヴィジェニナやモストヴァヤやオシポワがそこかしこに混ざって美貌や煌めきを振りまいていたような華やかさとはまた違って、
世代はかなり変わりましたが、美女率がぐんと増した昨今のマールイ。。。。
ええと、一糸乱れぬ世界最高のコール・ド・バレエと称された頃よりは、
そりゃあレベルは落ちちゃったかもですが、
「こりゃー見ちゃおれん」と目を覆った数シーズン前と比べたら、
コール・ドの質は上がっていますし、なんつうか、みなさんきちっとお仕事をしていらっしゃると思うのですよ。真剣に舞台に向き合っていると思われます。
まあ、ドン・キの夢の場は必ずしもシンメトリックな振付ではなくて、
揃っているかどうか、みたいなものを論じるような場面ではないですけども、
3人のドリアードも4人のドリアードも、ほかのコール・ドの方々も、
みなさま美しかった。。。。エリマコワとザリポワ可愛かったわ~。
クラシュークもグルホワもオスマノワも綺麗だったわ~。
名前のわからない、わたしがティッカちゃんとよく間違えたお嬢さんも美しかったわ~。
フィルソワも素敵でした。。。うっとり。。。
(フィルソワが来日しなかったら、たぶんわたしが観に行く回数は激減だと思います。
少なくとも早朝→バレエ→夜行バス→早朝→バレエなんていう、無茶はありえない。)
森の女王はスーシャ(シェスタコワ)。
うっとりです。
わたしは彼女の芸術性を愛しています。
ちょっとばかり身体が大きいのはこの際どうでもいいじゃん!
(しかし不思議です。あんなに細いのに彼女、どうして舞台だとふっくらして見えてしまうんでしょうね。確かに数年前よりはふくよかになったとは思いますが。)
しかし、この日は音楽がちょーっとゆるい?
なんでしょう、素敵なホールだったから、じっくり味わって演奏したかったんでしょうか、オケの方も指揮者の方も。。。。
ソロでスーシャが何度も音を待つ姿が目立ちましたねぇ。ちょっとそこが残念でした。ちぇ。
夢から覚めたドン・キホーテに駆け寄るサンチョ・パンサと、
そこに追いついてきたガマーシュとロレンツォ。
サンチョ・パンサがロレンツォたちに「キトリはどこだ」と訊かれてあちこち指差す場面。
トルマチョフはものすごーく「こいつ、絶対にとぼけてやがる」みたいな演技なのですが、
クズネツォフだとなんか、ここでも可愛さ全開です。キュートだったわよ。
ガマーシュ
マラーホフさんのガマーシュとはまた違った、素敵なガマーシュです。
あ、松本まで観に行ってほんとによかったわ~。
ほわんほわんしていて、不思議ちゃんで、お金持ちさんで、ぼっちゃんで、、、
きっとみんなに愛されて育ったんだろうなあ。
可愛がられていたんだろうなあ。
だから、可愛い可愛いって、大事に育てられた人だからこそ、
大きくなっても可愛い・美しい・綺麗なものが好きなんだと思うのですよ。
周りの世間がちょっと変わってしまって、失ったものを、ガマーシュはずっと愛しちゃってるんですよ。だもんで、みんなと少しずれちゃってるんですよね。憎めない困ったさんですね。
メルセデス&エスパーダ
酒場での闘牛士たちとエスパーダ、ここでのシヴァコフは1幕の気合入りすぎな雰囲気からは、ちょっと「舞台をより楽しもう」というモードになっていたかな?
ちょっと滑ったところがあってヒヤっとしましたが(ご本人も苦笑いしていました)
メルセデスが登場して、エスパーダに近づき、「アタシを見なさいよ!」というところ。
メルセデスに心奪われてビアマグ片手に固まっちゃうシヴァコフさんが可愛かったですね~。
そしてそれを「やれやれ!」って肩をすくめるお茶目なプハチョフ。。。
楽しい場面でした。
マラーホフさんを見落とす大失態
えーと。
開演前だったり、幕間だったりで、この日出番のないダンサーとすれ違ったりお話したりしたのです。
ほんで、マラーホフさんは出ないから、そういうときはきっといるよね、客席に!みたいにみんなでお話していました。
松本芸術館の客席@マラーホフさんというのはちょっと絵になるというか、興味ありません?
でもまあ、会わなかったのですが。
しかし。
いたんです、マラーホフさん、舞台の上に!!!!!!
ぎゃー!!!!うっそー!!!!!!
全然気がつかなかったーーーーー!!!!!
3幕終わって、1列前に座っていたバレエ仲間のオマール大好きさんに
「マラーホフさんいたね、上に」と言われて
それが「舞台の上に」という意味だとは全然解らなかったワタクシは、
ふつうに客席を振り返って仰ぎ見て、「えー?どこ?」(てっきりサビーナと一緒に観ていたのかと思った)などと探しちゃいましたが、
「ファンダンゴに出ていたよ」と言われて愕然。。。。。。
すいません。あそこは金ラメばっちりミーシャとアンナさんしか観ていなかったです。。。(あ、ツァルとツァル弟とロマンとニキータは視界にちょっと入ってたけど。。。。)
3幕のヴァリアシオン
そりゃねー。書きましたよ、確かに。。。。
エリマコワに踊らせてあげようよーって。
でもね、そこはね、別に、、、、クテポワを残せ、とは書いてないんだってばよ。。。。
ええと。
第1ヴァリアシオンを踊ったダーリャ(エリマコワ)は、もう、出てきた瞬間に
「え、、、笑顔が引き攣っている。。。。。」ものすごく緊張しているのが丸解り。
くるみ割り人形でもジゼルでも白鳥の湖でも、常にたおやかで可憐な自然なスマイルで耀いていたダーリャですが、ここではほんとに、大緊張しまくりで。
これもいい経験だったと思います。
ちょっと、硬くなってしまって、ヴァリアシオンの最後のほうがきちっと決められなかったですが、まあまずまずだったのではないかしらね。
第2ヴァリアシオンのクテポワは、、、、まあ、みなさんご想像の通りの出来でして、
やらかしちゃってくれていました。。。。
なんでまた、踊りきれない彼女がこのヴァリアシオンを任されるのか、不可思議きわまりないですね。世界不思議発見@マールイってなもんですよ。
ちょっとですね、期待はしていたんです。
クテポワって、クテポワなんだから、ここは変な気負いもなく、ダーリャみたいに緊張で硬くならず、ここは以外としれっと決めちゃうかも?みたいに思っていました。
だーけーどー、やっぱりクテポワさんはクテポワさんなのでありました。
うがー!!!!オーリャを出せーーーー。ってか、サビーナもいるだろーーーー。
なんならヤフニュークに踊らせろーーーーー(名古屋で踊ったお友達のヴァリアシオン良かったんだから!)
そんな気分でいっぱいでした@ヴァリアシオン。。。。。
ああ、東京のオーリャは素晴らしかったわ~。
松本では大道の踊り子でしか見られませんでしたが、いつかまた彼女の踊る大道の踊り子やメルセデス、3幕のヴァリアシオンを味わいたいですし、
できればキトリも観たいです。
あ、森の女王も。
ファンダンゴ
金ラメ粉はやや、東京よりは控えたみたいでしたが(使いきってしまったのか?)
それでも金ラメばっちりなミーシャと、目力マックスなアンナさん。
ちょっと松本でのファンダンゴに関しては全然忘れちゃっていまして、
ええと、シヴァコフがエスパーダだし、そこはシヴァコフがファンダンゴも踊るんじゃないかなあ。ボレロも踊っていたんだし、3幕通して出るのがシヴァコフじゃーないかね、なんて思っていました。
松本へ行くほんの少し前に、バレエ仲間さんから「ファンダンゴを踊るのはミーシャ」と教えてもらって、そいつはラッキー!というか、ちょっとしたスペシャルなオマケをいただいた気持ちでした。
はうあー。
そんなわけで眼福至極。。。。
なんていうのか。
今季はいい形でワタクシ的にはミーシャ祭りを終えられてよかったなあと。
それはスペインがなかったから、いつもの「音に乗れていない」というご指摘も少なかったし(それはそれでなんか淋しいんだけど・笑)、「今までよりはキレがある」とも言ってもらえているし、(でも兵庫の3幕はオケの暴走についていけてない箇所もあった。。)
まだソロヴィヨフさんみたいなすんばらしい悪魔の域には到達していないし、
ヴェトロフのような支配力もまだ足りないし。
ツッコミどころは満載なんだけども。
それでもわたしは彼のクラシックとキャラクターダンスが好きなんですねえ。
脚や腕はとても綺麗だと思います。
(かえすがえすも、ネズミキングを観られなかったのが悔やまれる)
そんで彼の舞台でのノリはわたしの「心の太陽さん」に似ているので(そう思っているのはわたしだけかもしれませんが)そういうところがやっぱり好きですねぇ。
頑張ってほしいなあ。
しかしまあ、アンナさんとセットだとね、アンナさんにも大注目なので、ファンダンゴは観ていて疲れます。
(だから周りには全然目が行かないんだよっっっっ)
わたしの個人的な期待値からいくと、もーーちょっと兄貴度が高いプハチョフを観たかったのですが、それはそれでまたの機会に望みたいかな、と。
(また?そのまた、がいつになるのか、わかりませんけども。。。)
ダンサーのみなさんおつかれさまでした!
楽しい舞台をありがとう!!!!
(そしてスケートオタクとしては、世界選手権@東京のためのチケット取りであたふたしていなくちゃいけないのですがーーーー。
そちらはですね、今の仕事の状況で、ほんっとに、ほんっとに、難しいんですよ。
万が一奇跡が起きて、1日でもチケットが手に入ったら出かけようとは思っておりますが。。。
何度も書きますが、転職は計画的に!ですし、異動のことも考えておくのは懸命ですな。)
まーその。
今マラーホフ(ウラディーミルのほうのマラーホフ)を観ておかねばいけないということは重々承知していますし、
それは昨年末の小林くんの一時的ダンサー復帰(もうこれが最初で最後だと思いますが)を観に行かなかったことも、自分のバレエ観賞歴の中ではちょっとした損失だとわかっております。
しかし身体はひとつしかないわけでして、選んだのはマールイであり、
そしてベルリン国立バレエにしても、マールイだけで手一杯、ここできちんと自分の仕事に改めて向き合わないと、自分の生活もバレエもスケートも、全て中途半端になってしまうと思いますので、マラーホフには手を合わせつつ。。。。
バレエ仲間さんからはマラーホフ×エイフマン×チャイコフスキー×ベルリン国立バレエの芸術の極みについて、素晴らしい感想を送っていただき、ちょっとだけ、マラーホフの舞台を想像させていただいています。
ありがとうございます。
マラーホフがモスクワ、というかロシアを出て行ってしまったことは、
ロシアの芸術界にとっては国家的損失だと思います。
でも彼がベルリンやヨーロッパ(アメリカンバレエシアターもですが)で成し得たこと、
彼が蒔いた種は、、、、世界のバレエファンにとって、素晴らしい贈り物だと思います。
これこそ、ほんとの「マラーホフの贈り物」だと思います。
彼と同時代に生きていられる我々は幸せものだと思います。
って。。。えーと、マールイの感想の前に何を長々と(苦笑)。。。。
ではでは感想①の続きでございます~。
感想②
キトリのお友達
東京初日のターニャ(ミリツェワ)&エカテリーナ・クラシュークはヴィジュアルというか、アダルトな雰囲気というか、そういう面ではヴィカ&ルジの舞台に似合っていたのですが、
はて、2人のお友達の踊りの面でのコンビネーションであったり、
キャッキャとした楽しいお遊び含めた演技面だったりでは、ちょーっともうひとつかな?
クラシュークがはじけきれていないなあ、という感じでした。
クラシュークのことはわりと好きなんですけども、コミカルな役でのいい意味での「遊び」の部分がまだまだかなあと。
東京2日目のサビーナとティッカちゃんにいたっては、
ヴィジュアル的なバランスはオッケー。
踊りもまあサビーナとティッカちゃんだとかなり開きがあるものの、今回は3幕のヴァリアシオンをお友達が踊るというわけではなかったので、そんなにティッカちゃんが見劣りするわけでもなく。
しかーし、なんつか、まだティッカちゃんは、、、演技に照れがものすごくあってですねぇ。
闘牛士だったり、ミーシャ(・ヴェンシコフ)のエスパーダとの絡みに関しては、、、
「え????嫌なの???」というくらいに大人しい演技で(笑)
こういうときの小芝居では俄然張り切るマスロボエフもミーシャもなんだか遠慮気味。
そんなわけで、多少消化不良のまま東京2日間のお友達だったのですが。
いんやー、松本のターニャとカミロワ組は、良かったよぉ~~~~~~。
アダルト組ではありましたが、それなりにキャッキャとしていましたし。
義理の親子組の黄色さんであるターニャ&ニキータも、
オレンジ組のカミロワ&ジプシー役にそなえて頭チリチリのマスロボエフも、
小芝居炸裂やりたい放題。
でも悪目立ちとかしているわけではなく、街の人々に馴染んでいて、舞台に彩りを添えていて、
何より、明るいキラキラ美人なターニャと正統派美女のカミロワの組合せですからね、
華やかなことこの上なしってもんですよ。
あたしの脳内ではゴージャスなひまわり(ターニャ)とオペラピンクの薔薇(カミロワ)が踊っておりました。
1幕のバジルとお友達との3人の踊り、ここは大好きな場面なのですが、
好きな3人の組合せであるのと、3人の押しの強さがほぼ拮抗していてバランスがよいのとで、
楽しいひと時でした。
こう、バジルを頂点とした鋭角的な二等辺三角形的な3人でも、それはもちろんバジルがスターダンサーであったりしたら良くあることですし、それはそれでいいんですけども、
この日はピュア・マールイを味わうために出かけたのですから、
あの3人の組合せというのはまん丸のお月様を見ているような充実感・安心感がありました。
ここでドキドキしないっていうのもどうなのか?ですけども、
別の意味でちょっとドキドキしていたからいいんです。。。
(プハチョフが変なところで滑ったりしていたからねー、ほんとにビビりましたよ!!!兄貴、大丈夫か?ってね。プハチョフって、たまに、、、大チョンボやらかしますよね・苦笑)
2幕の酒場での2人の飲みっぷりも豪快でした・笑
ああ、この2人で3幕のヴァリアシオンを観られたらなー。
まあカミロワはグラン・パに入っているから、3幕でも観られるんですけどもね。
そしてカミロワが入っていないグラン・パもちょっと考えられないですし。
街のみなさん
東京2日間で、サンチョパンサのおデブっぷりをマイムでみんなにアピールしていたのはマックス(ポドショーノフ)の担当でしたが、松本ではマックスがガマーシュで抜けるから、そこはヴィノグラードフがやっていたのかな?
あれ?
うーんと、、、ラプシャノフだったかな?いかん、兵庫のジゼルの鷹匠組に何かが上書きされつつある、、、うん、そこは確か、ヴィノグラードフだった、、、はず(苦笑)
ラヴリネンコやリヒテルやスホワやマルティナといったお姐さんちっくな方々のスペイン女性は観ているだけでうっとりです。マルティナは年が明けてからは、王妃さま役ばかりで踊っている姿に飢えていたので、ここでの街の女性の役や、夢の場のチュチュ姿を堪能いたしました。
彼女の王妃さまやジゼルの貴族・眠りの森の美女の貴族などは絶品ですが、
やっぱり踊っているところも観たいのですよ~。
(兵庫で少し彼女とお話できたのですが、今のお気に入り・思い入れがあるのはやはり「王妃」だそうです。それからバヤデルカの扇子ちゃんたちも好きだとか。
次回は「歴代王子やアルベルトについての印象」などを聞いてみたいものです。
コリパエフやヤフニュークといった若い世代についてはどう思っているのか、「王位をまかせて大丈夫なのか?」とか(苦笑)
それからわたしは「ジュドさまはいかがでしたか~?」って聞きたいです。
ジュドのときは、彼女、、、貴族だったのか、ジゼルのお友達だったのか、ちょっと覚えていませんが。
ああ、それにしてもジュドは凄かったよ。。。。)
闘牛士たちの大きい組もはじけていましたが、街の男性たち、中くらいの背の人ややや小柄な方々は、、はじけていたってのもありますが、やはりみんな、上手いよね!
丁寧でしっかりした踊りがとても好もしかったです。
ジプシーの野営地
駆け落ちしてきたキトリ&バジルですが。。。。
仕方ないのかもしれないですが、ヴィカもそうだったけどもね、
キトリの髪飾りがドルシネアに備えて赤から白になっているのがねぇ、気になりました。
そこはまだキトリなんだから、赤のままってわけには、いかないんでしょうねぇ。ふー。
この日のジプシーの頭領はマスロボエフ。
12月にパンフレットを買った時点ではサーシャ(オマール)とアルジャエフとマスロボエフがキャスティングされているのをきちんと読んでいたはずなのに、松本へ来るまで、マスロボエフが踊るんだということはすーーーーっかり忘れていました。
(東京でサーシャとアルジャエフが踊ったんだから、冷静に考えればここはマスロボエフのはずねんですけどもね・笑)
しかも開演前に配役された件のキャスト表で
「ヴァリエーション マスロボエフ」でしたからね・苦笑
で、まあ、ファンの思惑はいろいろで、マスロボエフで喜んでいる方もいれば、ほかの御贔屓さんで見たかったから悔しがっている人もいるわけで。
ほらねー、光藍社さん!
こんなふうに、どんな役柄にも、固定ファンはいて、ドンキにそれなりの思い入れがあって、
松本だってどこだって、出かけちゃうんですよ!
シヴァコフのエスパーダを観たいがために、東京を蹴った人もいるんですよ!
わたしみたいに、仕事の休みが不規則、逆に言えば、休みはある程度自在な職種な輩は、
東京も松本も観ようと思えば観られますが、
ふつうの会社(日曜、あるいは土日休みで平日はほぼ定刻で勤務)の方々は、
半休や有休とったり、早退したり、仮病つかったり、それはそれはものすごい努力をして松本まで出かけるんです。
ね、だから。。。。ドン・キの公演増やしましょうよ~(笑)
あー、そういうわけで、マスロボエフのジプシー男爵、じゃないや、ジプシーのボスです。
開演前に「ほんとにマスロボエフかなー、違う人が踊るのかなー、だったらサーシャもいいけど、アルジャエフ&スホワってのも観たいなー」などと妄想していたワタクシでしたが、
1幕のオレンジさんな闘牛士を踊っていたマスロボエフはチリチリ頭でしたので、
「やっぱりマスロボエフが踊るんだなぁ」と思っておりました。
なかなか良かったですよ~。
女ジプシーとの絡みも情念たっぷりで。
ええと、サーシャ&ノヴォショーロワさんはですね、全くもって文句なしのすんばらしいジプシーであります。
で、ワタクシ的に好きな土臭くてそこそこに濃ゆ~いアルジャエフのジプシーなんですがね、
なんつーか相方が原ちえこ描くところの「実は大公の落とし胤」(←フォスティーヌかよ)なオスマノワだったからさ、ドロドロした情念みたいなのはちょっと物足りなくってね。
ここはやはり、ある程度歳のいった姐さんが踊ってくれないとさ、、、魅力半減なんですよね。
そんな意味で、マスロボエフとスホワのバランスが心地よくて、ええ、なかなか見応えありました。
ってか、、、アタシはスホワばっかり観ていたんですけどもね・笑
スホワは最近はほとんどコール・ドに埋没していて、こんなふうに役の名前がポンって出るのって久しぶりだと思います。
彼女のちょっと落ち着いた感じだったり、バタ臭い感じだったり(バタ臭いって、いつの言葉ですか、ってな感じですが・笑)、土臭い感じが、うら悲しい女ジプシーの味わいをよく表していて素敵でした。
例えばノヴォショーロワさんだったらば、大迫力のジプシーもイタコみたいなジプシーも、いろいろ変幻自在だと思うのですが、(そして毎回絶対に我々の期待値を裏切らないすばらしさ!)
スホワのジプシーはある意味、身近で、誰もがもしも人生の岐路で何か違うところに入り込んじゃってしまって、「振り返ったらアタシって、、、、、」な喪失感、
誰にでもありうるかもしれない、悲哀感が感じられて、、、、じわじわと来る感動的なジプシーでした。
ジプシーの男性陣は、ここでも街の男性陣が気を吐いていましたね~。
ワタクシはラプシャノフやペトゥホフの踊りが素晴らしいなと思って観ていました。
人形芝居なんですけども。
あれは誰がやっているのですかね~。
これも一度聞いてみたいです。(誰に・笑)
ええと、ここの人形芝居を観ていていつも思うのは、ペトルーシュカの世界だったりします。
ムーア人みたいなのも出てくるし。
それからいかにも悪いヤツっぽい、帽子の髭男!
香具師というか、山師というか、、、えーっと、ゴメンなさいですが、どういうわけかここで頭に浮かぶのはセルゲイ・ディアギレフだったりして(笑)
ごめんなさいよー。
彼がいなければ、、、世界のバレエ界は、全く違ったものになったでありましょうから、
彼に対してなんらうらみは無いんですけどもね。
どうしてもあの帽子男はわたしの中ではディアギレフなんですよ。
夢の場
。。。。に行く前の、バジルの立ち去り方。
ルジは上手の舞台裏(にいると見立てたジプシーたち)に向かって、「おーい、今、そっちに行くぜ」ってな手を振ったりして舞台を去っていきましたが、プハチョフはそれは無かったかな。
サンチョパンサに「あとは任せるぜ!」ってふうに去っていくのでした。
(あ、もちろんルジもサンチョに任せるぜ、ってお芝居をしてましたけども)
あ、そうだ!ちょっとここで書くのもあれなんだけど、
白鳥の湖の湖畔の場のラストで、プハチョフははっきり愛を誓うマイムをしていたけど、
ルジってやらない回が多かった????
名古屋と兵庫ではやってなかったよね!あれはどうしてなんでしょう!!!!!
さて、夢の場です。
美しかったです。。。。。。。
いやもう。。。。。
ターニャはいなかったですが、カミロワはしっかりいましたよ。
コシェレワやコチュビラやターニャやヴィジェニナやモストヴァヤやオシポワがそこかしこに混ざって美貌や煌めきを振りまいていたような華やかさとはまた違って、
世代はかなり変わりましたが、美女率がぐんと増した昨今のマールイ。。。。
ええと、一糸乱れぬ世界最高のコール・ド・バレエと称された頃よりは、
そりゃあレベルは落ちちゃったかもですが、
「こりゃー見ちゃおれん」と目を覆った数シーズン前と比べたら、
コール・ドの質は上がっていますし、なんつうか、みなさんきちっとお仕事をしていらっしゃると思うのですよ。真剣に舞台に向き合っていると思われます。
まあ、ドン・キの夢の場は必ずしもシンメトリックな振付ではなくて、
揃っているかどうか、みたいなものを論じるような場面ではないですけども、
3人のドリアードも4人のドリアードも、ほかのコール・ドの方々も、
みなさま美しかった。。。。エリマコワとザリポワ可愛かったわ~。
クラシュークもグルホワもオスマノワも綺麗だったわ~。
名前のわからない、わたしがティッカちゃんとよく間違えたお嬢さんも美しかったわ~。
フィルソワも素敵でした。。。うっとり。。。
(フィルソワが来日しなかったら、たぶんわたしが観に行く回数は激減だと思います。
少なくとも早朝→バレエ→夜行バス→早朝→バレエなんていう、無茶はありえない。)
森の女王はスーシャ(シェスタコワ)。
うっとりです。
わたしは彼女の芸術性を愛しています。
ちょっとばかり身体が大きいのはこの際どうでもいいじゃん!
(しかし不思議です。あんなに細いのに彼女、どうして舞台だとふっくらして見えてしまうんでしょうね。確かに数年前よりはふくよかになったとは思いますが。)
しかし、この日は音楽がちょーっとゆるい?
なんでしょう、素敵なホールだったから、じっくり味わって演奏したかったんでしょうか、オケの方も指揮者の方も。。。。
ソロでスーシャが何度も音を待つ姿が目立ちましたねぇ。ちょっとそこが残念でした。ちぇ。
夢から覚めたドン・キホーテに駆け寄るサンチョ・パンサと、
そこに追いついてきたガマーシュとロレンツォ。
サンチョ・パンサがロレンツォたちに「キトリはどこだ」と訊かれてあちこち指差す場面。
トルマチョフはものすごーく「こいつ、絶対にとぼけてやがる」みたいな演技なのですが、
クズネツォフだとなんか、ここでも可愛さ全開です。キュートだったわよ。
ガマーシュ
マラーホフさんのガマーシュとはまた違った、素敵なガマーシュです。
あ、松本まで観に行ってほんとによかったわ~。
ほわんほわんしていて、不思議ちゃんで、お金持ちさんで、ぼっちゃんで、、、
きっとみんなに愛されて育ったんだろうなあ。
可愛がられていたんだろうなあ。
だから、可愛い可愛いって、大事に育てられた人だからこそ、
大きくなっても可愛い・美しい・綺麗なものが好きなんだと思うのですよ。
周りの世間がちょっと変わってしまって、失ったものを、ガマーシュはずっと愛しちゃってるんですよ。だもんで、みんなと少しずれちゃってるんですよね。憎めない困ったさんですね。
メルセデス&エスパーダ
酒場での闘牛士たちとエスパーダ、ここでのシヴァコフは1幕の気合入りすぎな雰囲気からは、ちょっと「舞台をより楽しもう」というモードになっていたかな?
ちょっと滑ったところがあってヒヤっとしましたが(ご本人も苦笑いしていました)
メルセデスが登場して、エスパーダに近づき、「アタシを見なさいよ!」というところ。
メルセデスに心奪われてビアマグ片手に固まっちゃうシヴァコフさんが可愛かったですね~。
そしてそれを「やれやれ!」って肩をすくめるお茶目なプハチョフ。。。
楽しい場面でした。
マラーホフさんを見落とす大失態
えーと。
開演前だったり、幕間だったりで、この日出番のないダンサーとすれ違ったりお話したりしたのです。
ほんで、マラーホフさんは出ないから、そういうときはきっといるよね、客席に!みたいにみんなでお話していました。
松本芸術館の客席@マラーホフさんというのはちょっと絵になるというか、興味ありません?
でもまあ、会わなかったのですが。
しかし。
いたんです、マラーホフさん、舞台の上に!!!!!!
ぎゃー!!!!うっそー!!!!!!
全然気がつかなかったーーーーー!!!!!
3幕終わって、1列前に座っていたバレエ仲間のオマール大好きさんに
「マラーホフさんいたね、上に」と言われて
それが「舞台の上に」という意味だとは全然解らなかったワタクシは、
ふつうに客席を振り返って仰ぎ見て、「えー?どこ?」(てっきりサビーナと一緒に観ていたのかと思った)などと探しちゃいましたが、
「ファンダンゴに出ていたよ」と言われて愕然。。。。。。
すいません。あそこは金ラメばっちりミーシャとアンナさんしか観ていなかったです。。。(あ、ツァルとツァル弟とロマンとニキータは視界にちょっと入ってたけど。。。。)
3幕のヴァリアシオン
そりゃねー。書きましたよ、確かに。。。。
エリマコワに踊らせてあげようよーって。
でもね、そこはね、別に、、、、クテポワを残せ、とは書いてないんだってばよ。。。。
ええと。
第1ヴァリアシオンを踊ったダーリャ(エリマコワ)は、もう、出てきた瞬間に
「え、、、笑顔が引き攣っている。。。。。」ものすごく緊張しているのが丸解り。
くるみ割り人形でもジゼルでも白鳥の湖でも、常にたおやかで可憐な自然なスマイルで耀いていたダーリャですが、ここではほんとに、大緊張しまくりで。
これもいい経験だったと思います。
ちょっと、硬くなってしまって、ヴァリアシオンの最後のほうがきちっと決められなかったですが、まあまずまずだったのではないかしらね。
第2ヴァリアシオンのクテポワは、、、、まあ、みなさんご想像の通りの出来でして、
やらかしちゃってくれていました。。。。
なんでまた、踊りきれない彼女がこのヴァリアシオンを任されるのか、不可思議きわまりないですね。世界不思議発見@マールイってなもんですよ。
ちょっとですね、期待はしていたんです。
クテポワって、クテポワなんだから、ここは変な気負いもなく、ダーリャみたいに緊張で硬くならず、ここは以外としれっと決めちゃうかも?みたいに思っていました。
だーけーどー、やっぱりクテポワさんはクテポワさんなのでありました。
うがー!!!!オーリャを出せーーーー。ってか、サビーナもいるだろーーーー。
なんならヤフニュークに踊らせろーーーーー(名古屋で踊ったお友達のヴァリアシオン良かったんだから!)
そんな気分でいっぱいでした@ヴァリアシオン。。。。。
ああ、東京のオーリャは素晴らしかったわ~。
松本では大道の踊り子でしか見られませんでしたが、いつかまた彼女の踊る大道の踊り子やメルセデス、3幕のヴァリアシオンを味わいたいですし、
できればキトリも観たいです。
あ、森の女王も。
ファンダンゴ
金ラメ粉はやや、東京よりは控えたみたいでしたが(使いきってしまったのか?)
それでも金ラメばっちりなミーシャと、目力マックスなアンナさん。
ちょっと松本でのファンダンゴに関しては全然忘れちゃっていまして、
ええと、シヴァコフがエスパーダだし、そこはシヴァコフがファンダンゴも踊るんじゃないかなあ。ボレロも踊っていたんだし、3幕通して出るのがシヴァコフじゃーないかね、なんて思っていました。
松本へ行くほんの少し前に、バレエ仲間さんから「ファンダンゴを踊るのはミーシャ」と教えてもらって、そいつはラッキー!というか、ちょっとしたスペシャルなオマケをいただいた気持ちでした。
はうあー。
そんなわけで眼福至極。。。。
なんていうのか。
今季はいい形でワタクシ的にはミーシャ祭りを終えられてよかったなあと。
それはスペインがなかったから、いつもの「音に乗れていない」というご指摘も少なかったし(それはそれでなんか淋しいんだけど・笑)、「今までよりはキレがある」とも言ってもらえているし、(でも兵庫の3幕はオケの暴走についていけてない箇所もあった。。)
まだソロヴィヨフさんみたいなすんばらしい悪魔の域には到達していないし、
ヴェトロフのような支配力もまだ足りないし。
ツッコミどころは満載なんだけども。
それでもわたしは彼のクラシックとキャラクターダンスが好きなんですねえ。
脚や腕はとても綺麗だと思います。
(かえすがえすも、ネズミキングを観られなかったのが悔やまれる)
そんで彼の舞台でのノリはわたしの「心の太陽さん」に似ているので(そう思っているのはわたしだけかもしれませんが)そういうところがやっぱり好きですねぇ。
頑張ってほしいなあ。
しかしまあ、アンナさんとセットだとね、アンナさんにも大注目なので、ファンダンゴは観ていて疲れます。
(だから周りには全然目が行かないんだよっっっっ)
わたしの個人的な期待値からいくと、もーーちょっと兄貴度が高いプハチョフを観たかったのですが、それはそれでまたの機会に望みたいかな、と。
(また?そのまた、がいつになるのか、わかりませんけども。。。)
ダンサーのみなさんおつかれさまでした!
楽しい舞台をありがとう!!!!
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