私は今回、ハングアウト主催のフィリピンスタディツアーに初めて子供たち(長女9歳、次女7歳)と参加しました。私達の旅行プランは、ジョン先生の奥様から声をかけてもらったおかげで、8日間のスタディツアー(ホームステイ3日、小学校体験、マングローブ樹林、ボラカイ3日)の後、再度バコロド市に戻り、さらに2週間ホームステイをしながら、子供達はそのうち1週間現地の小学校に通う(ジョン先生の娘さんも一緒に)というものでした。トータルで3週間という長い滞在でしたが、一番の思い出は、やはりホームステイです。
私達のホストファミリーは、LORAとEDGARDOの60代夫婦と息子さんの三人暮らしの家庭でした。LORAは元大学の生物学の先生で、定年後も週4日、大学の教壇に立っています。EDGARDOは定年後、家の家事をすべてこなしています。朝は4時過ぎには起きて、朝ご飯の準備、アイロンがけ、家の掃除、と本当に働き者です。家にはお手伝いさんはいませんでした。その代わり、フィリピンではまだまだ高価な洗濯機があり、彼らは自分達で出来ることは自分でやり、洗濯機を使うことで時間の節約もできるという合理的な考え方の夫婦でした。
とにかくよく喋るLORAに横で優しくほほ笑むEDGARDO。今でもこのシーンが目に浮かんできます。娘さんが3人いることもあって、私の娘達を本当に可愛がってくれました。それでも子供達は最初の頃は、緊張もあってか、よそよそしく、言いたいことも直接言えず、その都度私に、こそっと「○○って言ってー」と、言っていたのが、1週間を過ぎた頃から少しずつ慣れてきて、まるで自分の家のようにソファでくつろぎながらアニメを観たりするようになりました。
ホームステイ期間中、小さなことですが、嬉しかった出来事は、食事の後に、私はゲストだから何もしないでソファでくつろいでいてと、食器洗いをさせてもらえなかったのが、途中からは私に任せてもらえるようになったことです。それが私には、もうあなたに気を使っていませんよ、お客さんではなく家族の一員ですよ、と認めてもらえたように思えたからです。それ以来ぐっと距離感も縮まりました。LORAと私は毎晩子供が寝た後、9時からテレビドラマを一緒に見ながらお喋りをして11時ごろまで過ごすのが日課で、リラックスできる時間でもありました。
子供達が1週間通った学校は、小、中、高、大まで一貫のとても大きな学校でした。最初に訪問した学校はかなり自由な校風でしたが、こちらはしっかりしたイメージで、しつけや服装も厳しい印象を受けましたが、先生方や生徒達はやはりとても明るく、人懐っこく話しかけてくれるので、シャイな子供達もすぐに溶け込めたようです。学校には給食はなく、毎日、親やお手伝いさんが昼食を買って学校に持ってくるか、校内のカフェテリアで食べるかのどちらかです。これもいい経験になると思い、私達は子供達にそれぞれ小遣いを渡し、自分で好きなものを買うようにさせました。子供達はというと、休み時間とお昼休みが一番楽しかったというくらい満喫していたようです。なにしろ、揚げたてドーナッツにアイスクリーム、クッキー、ジュースなど子供が好きなものは何でもあるのですから。学校最終日にはお別れ会も開いてもらい、仲良くなった友達からメッセージカードをもらっていました。1週間という短い間にもちゃんと友情が育っていたのだなと親としては嬉しく、そして頼もしくも感じました。その時の感動した気持ちをいつまでも忘れないでほしいなと思います。
「CITY OF SMILE 」バコロドのことを話す時、みんながこう言います。本当にその通り、誰もが笑顔で迎えてくれる、そしてこちらも笑顔になれる町です。
最後になりましたが、今回の旅がすべて安全で成功に終わったのも、すべてジョン先生と奥様の綿密なコーディネートのおかげで、さらにフィリピンではジョン先生の家族の協力なしでは、あのような快適なバコロド生活は出来なかったと思います。本当にありがとうございました。
私達はフィリピンが大好きになりました。
2015年夏休み Oさんファミリー(小2&小4)